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Sep/28(TGIF)
渡辺祥子の時代。
う半年は続くだろうと油断してました。が、一昨日『ラ・フォレスタ』(DateFM)を聞いたところ
「今週でおしまい」
という告知があります。えっ、つまり彼女のしゃべりも最後?
2年半続いたラ・フォレスタ(DateFMの月〜金、9時〜12時55分)。その中の11時までがモーニング・ウィズダムで、その月曜〜木曜を担当していたのが渡辺祥子(以降、敬称略)。彼女はその前も単発で番組を持ってましたが、帯で自分の番組を持てたのは、たぶん最初だと思います。
大学時代から
「アナウンサーになるんだ」
ということを周囲に公言し、事実週の何度かはラジオ番組のアシスタントもしてました。その後フリーランスで仙台を拠点に活動し、数年後ラ・テ欄にも名前が載るようになります。ラジオで言えば月〜金の朝ワイドのアシスタント、土曜日の昼ワイドのアシスタント、夕方の番組のメインを担当した後、卒業12年で帯を任せられた。つまり、一番脂の乗った時期にDJを努めることができたわけで、そういう意味でラ・フォレスタは天職としての彼女の姿そのものだったと思います。
2年半のうちで数度、スタジオの前に行きました。彼女のトークはリスナーの心をつかみ、数々の差し入れの山でそれを知ることができました。本来ならFaxなりメールなりで乱入するところなのですが、最後まで入りきれなかったのは、年に10度聞けるかどうかというリスナーだったという負い目と、同級生だったことで番組に微妙に変化を与えてしまいやしないかという思いが抜けなかったからです。
DJって1人で成り立つと思うじゃないですか。そうじゃないっていうのを誰よりも一番わかっていたのも彼女でした。天衣無縫なトークを引き出したのは、番組スタッフであり、リスナーのFax・メールだったということを、涙声になりながらしゃべりつつ、でも
「私はマイクを置かない」
と。そうだよな。それが祥子だよなぁ。なお、天職を全うすることを念じつつ、次の番組を楽しみにしてます。

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注)参考までに2年前と前にこんなことを書いてます。よかったら、そちらもどうぞ。

Sep/26(Wed)
迷惑メールの着信拒否。
さらってことですが。NTTドコモがある程度のメール着信を無料にしてから、急激に「出会い系サイト」からのメールが増えたような気がします。今のアドレスは結構気にいっていて、あちこちに通知していることもあり、「一括着信拒否」というわけにも行きません。
「メールアドレスを変えて、長いものにしたら、メールが減った」
というのは、業者がランダムにメールを送りつけている裏返しなわけで、
「ここまで不況が進んでいて、営業しないといかんのねぇ」
という見方もできます。けれども、局番をメールアドレスにできたことやら、@の前を短くできたのが画期的だったことを考えると、迷惑メールの「普及」具合にも困ったものです。本物メールと区別がつきにくいですし(注・本物メールでハート付きのが送られてくることあり)、送られたメールを開かないと削除できないのですから。
となると、知人のようにiモード契約を結ばないのも一つの見識なのかもしれません。

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Sep/24(Mon=Holiday)
盛岡演劇界というところ。
元清多(劇作家)がこんなことを言ってました。
「東京の演劇界というところは、あっちの劇団もこっちの劇団も『俺のやっているところが新しい』と張り合っているところがある。そして、客席を見ても誰が見に来ているかわからないままにやっているところがある」。
それに対して、盛岡はいろいろな劇団が手を組んで盛り上げようという向きがあり、客席を見ても知っている顔を把握でき、それがいいのだ−−そう彼は言います。
「親から子へ、社会の規範がきちんと伝達されていれば、こんなにおかしな社会にはなりえないのだけれども、盛岡の演劇界を見る限り、そのような姿勢が残っているのじゃないか」。
ということをじかに聞くことができたのは、かなり稀有な体験なのかもしれません。
「盛岡は、子ども劇団から60代中心の劇団まで、何と20を超える劇団がある演劇天国。」
(トランヴェール5月号)
という環境が生んだ「もりげき演劇アカデミー」は、盛岡市文化振興事業団が仕掛け、各劇団のスタッフが支え、それに受講生が乗る形で8年続いてきました。
「盛岡演劇界は恐ろしい人々がいるところではないか」
という予想を持って「演劇基礎講座」を受講し、5ヶ月後の終了公演を終え、
「それは、その通りだ」
という思いが半分。
「何だ、演劇界っていい人たちじゃないですか」
という思いが半分。さて、そこから先に広がっている怪しい世界になお踏み込むかどうかなんですが...。
「今回やってみたことは、引き出しの一つに過ぎないんだから、いろいろと場数を踏んで経験して、引き出しを増やしていったらいいんじゃないのかな」
というのは照明の講師。確かに、基礎講座でやったことは航海の始まりに過ぎないのかもしれません。
さて、本来の目標だった
「講座の内容を部の生徒に還元する」
ことを始めないといけません。休む間もなく、1週間後の大会に向かいます。プレッシャーをかけられて、でもそれなりに対応してたりして。

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Sep/22(Sat)
本日開演。
台『レオーノキュースト失踪事件』がきょう・明日と盛岡劇場タウンホール(019-622-2258)で催されます。2つの台詞、登場する場面は1つ半というちょい役なのですが、それが5ヶ月の稽古の結果でもあります。
稽古の密度が増したこの1ヶ月間は、仕事の密度も上がっていて、後ろ髪引かれる状況で劇場入りしたことも多くありました。周囲が見る目も冷ややかなものがあって、こういう時に70キロ通勤を恨みたくもなりました。一方で、芝居そのものへのダメ出し、技術(=照明)的なものへのダメ出しが容赦なく飛び、本来ダメ出しが苦手な私は何度となくへこみます。ただし、メンバーの学生が済ました顔で
「バイト先から、これぐらいのクレームはざら。もっととんでもない苦情だって来ますよ」
と言ってくると、(何を!!)と思ったのも事実です。
昨日は8時間近く照明の仕込みに要し、その後通し稽古をしたのですが、調整室から舞台に降りて演技をした途端ほっとした感情が流れるのです。一晩経って気づいたのは、
「あっ、これが本来の居場所なのだ」
ということです。やばい。はまってしまったらしい、芝居に。
いつの間にか3.5度まで下がった盛岡は、すっきりとした快晴で、きょうの心境を表しています。大団円と行くように、もう2日頑張ります。

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Sep/12(Wed)
せめて、すべての人と...。
風の方が切迫な問題なのにと思いつつ、アメリカでの多発テロの画像を見て
「これは映画のワンシーン?」
と錯覚しそうな自分がいます。画像にはツインタワーに突っ込む飛行機が映し出され、軍事・政治の要である建物も爆破される。
「建国200年、パールハーバー以来の危機だ」
というのは、アメリカの象徴・21世紀の象徴でもあったものが、無防備のまま次から次へと崩れていく姿を見せられたからだと思います。
映像で再生される飛行機追突を見て思ったのは、
(あの“タワー”はどこへ向かっていたのだろうか?)
ということです。アメリカ2番目の高さを誇るビル。最新鋭の設備があって、そこで仕事をすることが彼らの、彼らに憧れる人々の誇り。それはどんどん天に近くなり、高層階で仕事をすることが「デキる人」だ−−。けれども、ビルの中ほどに突入され、ヘリコプターなど何をすることもできずに建物が崩れ落ちる姿は「バベルの塔」そのものです。ビルの栄華は、アメリカ社会を誇るものだったかもしれませんけれども、タワーの高さと国際社会の信頼と、必ずしも比例してなかったのではありませんか。
本来、地上で暮らすことが真っ当なことだと思います。3階に居住していても、息子は
「庭のあるところに住みたい」
という。当然のことでしょう。
「上にいると気持ち悪くなる」
というのは妻。しかし、高層階には人をくすぐる媚薬が存在します。そのことへの優越感。テロリストはそこをついてきたのではありませんか。
彼らのしたことは決して許されることではない。でも、あえてこの言葉を書きとめておきます。

だれに対しても悪に悪を返さず、すべての人の前で善を行うように心がけなさい。できれば、せめてあなたがたは、すべての人と平和に暮らしなさい。愛する人たち、自分で復讐せず、神の怒りに任せなさい。「『復讐はわたしのすること、わたしが報復する』と主は言われる」と書いてあります。「あなたの敵が飢えていたら食べさせ、渇いていたら飲ませよ。そうすれば、燃える炭火を彼の頭に積むことになる。」悪に負けることなく、善をもって悪に勝ちなさい。
(ローマの信徒への手紙12:17-21)

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Sep/10(Mon)
あたふたと過ごす毎日。
年前までは住居と職場を伝書鳩のように往復するだけの毎日でしたが、芝居小屋で過ごす日々が加わってから、あたふたさが加速してます。8月の「お盆」前まではおっとり刀でよかったのですけれども、後になってから職場からも小屋からもいろいろなことが要求され、めげそうです。とはいっても、小屋の方はあと2週間で幕となりそうなのですが。
「新しいことをすると世界が広がる」。
その通りです。できればかっこいいです。でも、2足のわらじはきつい。わりと理解のある職場でもそうですし、自分を見失ったらどうにもなりません。予測できる仕事をこなすのは当たり前。そうでない仕事が入った時に、どこまで「ごめんなさい」と言うかが問題なのです。
うず高く詰まれた芝居と仕事の壁を眺めつつ、どうやって照明仕込み図を書こうかと考えながら、1週間を過ごすんだろうな。きっと。

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