私が創作にあたり、気を使っていることは次のようなことです。
- 易しく楽しめる。
詰中将棋は、普通詰将棋に比べて未開であり、知られていなので普及させるには並べている
だけで楽しいもの、アハ効果が出るようなものが一番よい。
難しいものを作っても今の状態では敬遠されるだけだろう。
- 今までにない手筋や狙いを持っている。
詰中将棋ではこんなことが出来るんだね、凄いねという感動を与えること。
私の場合、普通詰将棋の手筋を流用することも多いですが、作品構成を工夫し、物マネだけに
終わらせないように一応は心掛けているつもりですが。
- 実戦で決して現れない配置をしていない。
歩兵が仲人より前にある、自分の角行が同じ筋にある、等です。
結構、作っているうちにいつのまに駒数オーバーしてしまったなど(*1)ということがあるので
発表前には使用駒の枚数チェックは必ずしています。
- 不自然な敵陣不成駒を配置しない。
@成って絶対に損しない駒(香車、反車、角行、飛車、竜馬、竜王、盲虎、酔象)を、成らない状態で
敵陣に絶対に置かない。
A歩兵、麒麟は非常に稀なケースで成らない場合があるが、初形では極力置かない。
B仲人、鳳凰も成の可能性が極めて高いと思われなるべく置かない。
@Aは今迄の自作品では置いていないが、B鳳凰は置いているものがある。
- 自陣小駒成駒はなるべく避ける。
これは普通詰将棋と同じです。無論中将棋では4段目以内ということになる。
但し、ここでいう中将棋の小駒成駒は、@と金、A仲人が成った酔象、B銅が成った横行、C太子の4つを指す。
- 双玉と単玉を区別しない。
普通詰将棋の場合でも、双玉を特別視したり嫌ったりする方がおられますが、私は
同列に考えております。詰中将棋は、双玉にしたり、王将と太子を2つとも登場させることにより
更に面白みが増します。
などです。
その他、創作とは関係ないのですが、私のこだわりです。
中将棋ソフトで駒を1文字表記しているものがありますが、やはり酔象は、「酔」よりは「象」がよいです。
また、盲虎は、「盲」ではなく「虎」がよいです。
当サイトでは「DHTML中将棋盤 Ver.0.95.1」を使用していますが、「象」「虎」と表記されます。
「酔」「盲」を使用しているソフトもありますが、「酔」は乗り物酔いを連想するし、「盲」は身体障害を表す
ので個人的には使いたくありません。
これは、あくまで好みの問題ですが。
最後に、これから詰中将棋を創作されたい方に申しておきたいのですが、あまり難しく考えずに気楽にやって
欲しいです。駒の動きや基本的ルールを理解すれば、大丈夫です。詰将棋を創ったことのある方なら、その
ノウハウが活かされ、駒の種類が多いので、何か行き詰まったときも、カバーしてくれる駒があるものです。
中将棋の実戦が強いか強くないかは関係ないと思います。指したことがなくても創れます(私もそうです)。
どうか、頑張ってください。
(*1)まともに中将棋の盤駒を買っていない、というのがバレバレですね。