風のささやき

手紙

手紙を書きたかったんだ
僕が詩を書き始めたのはきっと
伝えたい気持ちが沢山あって
話し足りない思いが胸につかえていて
けれどそれを伝えられないもどかしさに
悔しい気持ちにもなって
あなたのことを本当に好きな気持ち
一人寂しい夜のことを分かって欲しくて
空が綺麗でしょう
春の風が気持ち良いでしょう
笑い合っていると楽しいでしょう
触れた手の指先は熱くなった気がして
それを分かち合いたくて
拙い言葉で心をなぞることをして
どれぐらいその気持ちが伝わるのかドキドキとして
返事が来ることを心待ちにしながら
こなくてもいいんだと強がったりもして
封を切った時に胸に湧く嬉しさに
あなたが一つ息を吸い込んで
字に目を走らせるその顔に
楽しそうな笑みが浮かぶように
そのことを想像しながら
字を連ねている僕は嬉しくなって
思いは心は見えない物だから
素直に伝えたいけれど伝わらないことも多くて
時々は自分が意固地になって
心にも無いことを口に出してみたりするから
後から後悔をしてだから後悔と言って
僕は少しは素直になれたのかな
気持ちを上手く伝えられるようになったかな
幾つかいても幾ら書いても
言いたいことは言い尽くせない
その涙もあって自分が嫌にもなって
何をやっているのかなと思って
だからと言って諦めることもできない
僕が詩を書き始めたのは
あなたのことを大好きだということ
ただ素直に伝えたいからなんだ