奇跡待つ大人たち
救いなんてないと 嘯きながら 神社では 忘れずに手を合わせる 心の底では 奇跡が現れよと願う 藁しべの藁を掴みたいと 人と争い 奪い取っては 何も起こらないと またがっかりとして 心は獣のように飢える いつでも足りないと唸る 隣の芝生が 青く見えてしょうがない こんなの 本当の自分ではないと 鏡にむかい どこにもいない 自分に文句を言って 無関心な人波に 削られた横顔が 骨をむき出す 僕だけに注目をしてほしい その視線に心が満たされるまで 誰か僕の話を しっかりと聞いて欲しい どんなに頑張っているか どんなに歯を食いしばっているか そうして僕を慰めればいい 満足するような 沢山の誉め言葉を 耳元に絶え間なく囁き続け こんな体なんて 激情の炎で 焼き尽くされてしまえ 残った純粋な心臓と 詰まった言葉の結晶で 世を輝かせて照らしてみせる 僕の救いを誰が知る 僕の救いに 誰が興味など持つだろう (誰か救いに来てくれ) その言葉を必死に飲み込んで 本当は 何もわからない 小さな子供のように 所構わず 「嫌だ、嫌だ」と 泣き叫んでいたいのだ
心の底では、救われたいと思っているのに。Last Updated 2026/04