どうしようもない大人
救われることなんて無いよと 嘯いているのに 心のどこかで救われること思っている こんなのは本当の僕では無いよ 本当の僕は違うんだと ずっと心の中でつぶやいている 心はいつも飢えていて いつでも足りないと思っている 隣の芝生が青く見えてしょうがないから 藁しべ長者の藁を掴みたいと思って 今日もつまらない物を人と争い 慌てて拾ってはがっかりをして 誰か僕の話を聞けばいいんだ 僕がどんなに頑張っているのか 僕がどんなに苦しくて歯を食いしばっているのか そうして僕を誰かが慰めればいい 僕が満足するような沢山の言葉を 耳元に告げればいい 無関心な人波が僕を寂しくするから 僕以外は見ないで 僕の心が満たされる時まで 僕の体は僕の心の激しい思いのままに 高ぶって燃え上がって 焼き尽くされてしまえばいい 僕は純粋な言葉の 灰となって結晶をして 光り輝くままに世の中を照らすんだ 僕の救いを誰が知る 僕の救いに誰が興味を持っている 誰か僕に興味を持って救いに来てくれ 本当は何もわからなくて 小さな子供のように 所構わず「嫌だ、嫌だ」と言って 泣き叫んでいたいんだ