風のささやき

Shimbo三男は生き急ぎ。離乳食からの卒業

 とにかく旺盛な食欲だというShimbo三男。近頃は、Shimbo氏よりも食べているのではないかともっぱらの評判で、Shimbo氏はひそかに、Shimbo三男のことを、穀潰し候補ナンバーワンと思っているのだという。
  Shimbo三男は兎に角、米が好きだ。離乳食ということで、柔らかいお粥状のご飯に、味噌汁で味をつけてあげれば、それで何もいらない。パクパクと食べてはまだ足らないということで、その驚く食欲に恐れおののくShimbo妻の指をかじったりしていたのだという。
   
 そんなShimbo三男であったが、どうやら、離乳食にはすっかりと飽きたらしい。親兄弟の食べている物が、すっかりと味が濃く、美味しいということに気付いたのだ。それは、皆でお花見に行った春の出来事がきっかけだった。
   芝生の上に座り、皆でおにぎりやパンを食べていた家族団欒。Shimbo氏が悪戯に、Shimbo三男に、鳥の唐揚げを嘗めさせた。もちろん、直ぐに吐きだすだろうと思い、さらに、それを手に握らせたのだが、Shimbo三男は、どうやら鳥からがすっかり気にいったらしい。むしゃむしゃと食べ始めたのだという。もちろん唖然とするShimbo氏。そうして鳥からを取り上げようとしたのだが、Shimbo三男の激しい抵抗にあったのだという。皆の心配をよそに、Shimbo三男は鳥からをほぼ口の中に収めたのだと言う。もっとも、まだ、前歯しか生えておらず、噛み切れなかったので咀嚼ができず、Shimbo妻が口から、鳥からを取りだしたのは言うまでも無い。それでも味の濃いものを食べて、満足げにはしゃぐShimbo三男であった。
 それからというもの、Shimbo三男は、ハンターになった。Shimbo双子たちが、食事を食べていると、その周りをウロウロと回って、おかずを奪おうとするのだ。もちろん、Shimbo双子たちも警戒はするのだが、テレビに夢中になっている隙に奪われ、そうして、両手におかずを高くかかげ、獣のようにむさぼり食うShimbo三男。
  もうShimbo妻の作る離乳食からは、勝手に卒業し、皆と同じもの食べているのだと言う。中でも一番好きなものは、メンチカツ。しかも、高い美味しいメンチカツだと、ひたすら夢中になってむさぼり食うのだと言う。

「あの子は生き急ぎ過ぎよ!」と嘆くShimbo妻。しかし、もう、離乳食には戻れないShimbo三男がいる事実は、覆しようがなかった。
  「あの時の鳥からがうらめしい・・・・」と毎晩涙を流すShimbo妻がいるのだという。
  
 そんなShimbo妻の嘆きをよそに、「やっぱり、奴は俺の息子だよ。メンチ大好きなんて、俺の血が成せる技だね」と自慢げなShimbo氏。ハーブたちからは、大切にされない可哀相な子ということで、Shimbo三男は支持されているのだと言う。
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