風のささやき

兄者はニョクマム製造機。将来はニョクマム御殿をね

 生まれたての頃は手足も細く、小顔だったのに、日に日に顔が肉まんのようにパンパンとなり、皆から驚かれているというShimbo子(兄者)。親のShimbo氏でさえ、朝起きる度にShimbo子(兄者)の顔がでかくなっているので、「誰だこれ?」とShimbo妻に確認をしているのだという。一時期、顔に膿の溜まる奇病ではないかという噂が真しやかに流れ、その噂を聞きつけた見ず知らずの近隣の人たちが、怖いもの見たさにShimbo子(兄者)の顔を見に訪ねて来たのだという。

 さて、そんなShimbo子(兄者)のお世話をしていたShimbo妻が、大きな発見をしたのだという。何と、タプタプと肉がつき、境目の無くなった顎と首の間の肉襞の奥を拭いていたら、ニョクマム臭がしたのだという。「何?」と思い、再度、肉襞に手を入れて匂いを確かめたところ、やはり確実にニョクマム臭がしたのだという。「そんな馬鹿な!」と、その日は、その事実をひた隠しにしていたというShimbo妻。ところが、次の日にも、恐る恐る肉襞に手を入れて匂いを嗅ぐと、相も変らぬニョクマム臭。何と不憫な子!と泣けて来たというShimbo妻。「顔に膿は溜まるわ、首でニョクマム作るわ、この子は世界ビックリ人間として生きることになるよの!」と髪を振り乱し、ヒステリックに騒いでいたのだという。
 それを聞いたShimbo氏。その発想は違うと、Shimbo妻をたしなめたのだという。「ニョクマムを作るのは大変なんだぜ。小魚なしでニョクマムができるなんて素晴らしい特技だよ。無尽蔵のニョクマム製造機と名付けたいね」 Shimbo氏によれば、そのニョクマムを「兄者印のニョクマム」として売り出せば、原材料はビンの代金ぐらいなもので、大儲けできるのだそうである。「それにこのShimboの簡単ニョクマムレシピをつければ、主婦は競って買うね。品切れ状態、予約半年待ちはあたりまえだよ!」

 それ以来、Shimbo子(兄者)には、やたら媚を売っているというShimbo氏。肩を揉んでみたり、いないいないばあ100連発をやってみたりと、ご機嫌をとっては、「今日のニョクマムの出来はいかがですか?」と尋ねているのだという。

 「商売繁盛」の言葉が入った服を買ってきて、うちの大黒様とShimbo子(兄者)に着せて拝んでいるというShimbo氏。「あんな金の亡者見たことない」とハーブたちも非難ごうごうだ。

今週のおまけ

Shimbo子(兄者)のニョクマム舐めに行かない?