風のささやき

Shimbo氏、エアロビに死す。己を知らぬは地獄の沙汰

  普段からの運動不足を自他伴に認めるShimbo氏。このままでは、後2~3年のうちに、足腰が立たなくなり、寝たきりになってしまうと、医者から忠告を受けているらしい。それでも「石の上にも三年」と布団の上にゴロゴロと横になって動こうとしないShimbo氏を見るに見かねて、友人がフィットネスクラブに誘ってくれたのだという。最初は、「はん、体なんて動かしたって一文の得にもならんね」と、その誘いを聞く耳を持たない状態で断ったというShimbo氏。そこはShimbo氏の性格をよく知る友人の「ほんとは、運動できないんでしょう?」という挑発に、「受けてしんぜようじゃないか」と乗ったのだという。

 フィットネスクラブに行くと、黴の生えかけたジャージに着替えたというShimbo氏。さて何から始めるかと迷っていたところ、「これから、初級エアロビクスのコースが始まるみたいだよ」との友人の言葉。「どう挑戦してみない?」「受けてしんぜよう」
 ということで、エアロビの行なわれるジムに足を踏み入れたというShimbo氏。「まあ、所詮、初級だから、俺だったら3分の力で大丈夫だね」と高をくくっていたとのことだが、音楽が始めると、その形相は一変した。インストラクターの動きは、マイケル・ジャクソンばり。そうしてそれに難なくついていく参加者たち。Shimbo氏一人が動きについていけずに右往左往する始末。「はい、前後」とか「はい、左右」と言う先生の指示に合わせて一斉に動き出す参加者に「何、うろちょろしてるんだよ」とか「そこにいちゃ邪魔でしょう」とか文句をいわれては体当たりされるShimbo氏。その顔は恐怖の涙と、冷や汗と、運動の汗とでぐちゃぐちゃな状態だったのだという。
 途中インストラクターが「気分の悪い人と言ますか?」と尋ねたが、Shimbo氏は手を上げる気力さえもはやなく、もうろうとした意識の中で「お釈迦様、もうエアロビ地獄から出して下せエ」と青い唇を動かしながら踊り続けたのだという。

 それ以来「くわばら、くわばら、エアロビ地獄にだけは行きたくねえ」と、小犬のようにブルブルと震えるShimbo氏がいるという。まさに己を知らぬは地獄の沙汰だ。

今週のおまけ

運動なんていいわShimbo氏。私の腕枕で寝ていって