風のささやき

ハーブも騒然。Shimbo氏に隠し子騒動

  「子供がね、いるんですよ。」突然のShimbo氏のその言葉に隠し子発覚か?と一瞬辺りが騒然とした。「小さな女の子なんですけどね。」そうか、Shimbo氏にも人に言えない暗い過去があるんだと、皆が同情を顔に浮かべ、中にはすでにハンカチを持って泣く準備をしている人もいた。「毎朝、見かけるんですけどね」 ??? 「遊んでいるんですよ、草を摘みながら」 ??? どうも隠し子ではないらしい。よくよく聞いてみるとこういうことだそうだ。

 Shimbo氏の家からN駅までのほんの1分程度の道すがら、ここのところ毎日のように母親に手をひかれた小さな女の子を見かけるのだそうだ。どうもその場所に、保育園の送迎バスが迎えに来るらしい。小さな女の子は、それを待っている様子なのだが、「バスを待っている間にその子は、街路樹のまわりの小さな地面に座って、草を摘んで遊んでいるんですよ。そう、ほんとに1.5メートル×0.5メートル程度の小さな小さなスペースに。」
 あんなに小さな場所にも、楽しみが見つけられる子供の純真さをうらやましがりながら、「あんな小さな遊び場では少し不憫だ」と、涙声になるShimbo氏。近頃年のために、随分と涙もろくなっているらしい。

 そんな女の子の様子をShimbo氏はこのように語る。
 「この前、タンポポの種を手にもって、少しずつ空に飛ばしていたんだ。きっとせっかく見つけた宝物だから、楽しみを何回にも分けてということなんだろうね・・・・・」「そうして女の子の手の中から空へ飛び立ったタンポポの綿毛も随分と幸せそうにみえたんだ。遠い旅路への不安なんて、まるで感じさせずにね。」と、うっとりとした目のShimbo氏。一人で勝手な想像に酔っているらしい。
 「ほんとうに広いお花畑にあの子を連れて行ってあげたら、どんなにか喜ぶだろう。」今にもそれを実行しそうな勢いのShimbo氏。しかしそれは誘拐という犯罪なのでぜひやめて欲しい。

 そんな女の子の様子を見ていて、Shimbo氏は将来の夢が決まったと言う。「俺の夢、それは、東京のど真ん中に東京ドーム3個分ぐらいの広いハーブ園を作ること。子供たちはハーブ摘み放題、無料みたいなね。そうしてタンポポもたくさん育てるよ。種飛ばし放題、無料みたいなね。」
 相変わらず現実が見えていないShimbo氏。ベランダのハーブたちも呆れ顔。その壮大な夢がいつかなうのかは、誰も知らない。