風のささやき

秋寂びの月夜葉擦れは乾ききり

秋も深まり肌寒さを感じる頃になりました

その日は用事があり
いつもとは違う場所で仕事を済ませて
帰路につきました

広い公園の横の道を歩いていると
冷たい風が吹いてきたので
思わず立ち止まり空を見上げました

空には丸い月がかかっていたのですが
その月の色合いも寒々として見え
頭の上の木立がその風に葉を鳴らしていたのですが
それが乾燥した音を立てていました

もう少しすれば一斉に
葉が散っていくことを予感させる音でした