風のささやき

団栗はあっけらかんと土の上

大きな公園を歩きました
約束に遅れそうだったので
急いでいたのですが
足元に団栗が転がっていて
踏み下ろす足を止めました

その先に目をやると
沢山の団栗が無造作に転がっていました

つやつやとした団栗は
貴重なものに見えて
子供のお土産にしようかとも考えたのですが

団栗は自身を
貴重なものと思う気持ちは
さらさらない様で

そこに落ちていることにも
そのまま朽ちることにも無頓着に
ただ秋の陽ざしに温もる今を
楽しんでいるように見えました

 #2015 秋に