風のささやき

団栗のあっけらかんが道の上

とある大きな公園の横を歩いていました

約束に少し遅れそうだったので
急いでいたのですが
足元に突然団栗が現れて
思わず足を止めてしまいました

そうして先の方に目をやると
沢山の団栗が無造作に転がっていました

その団栗を眺めながら
僕だけが勿体ないなとか
子供に持って行こうかなとか
そんなことを考えていたのですが

団栗自身には
そんな自分自身を
勿体ないと思うような気持ちは
さらさらない様で

そこに落っこちていることにも
そのまま朽ちて行くことにも無頓着に
ただ秋の陽ざしに温もる今を
楽しんでいるように見えました