風のささやき

三回忌今も盛りの百日紅

親戚の三回忌に行きました
三回忌ともなると皆落ち着いて
故人の思い出話で盛り上がっていました

墓前で手を合わせたのですが
まわりの木々からは
鳴き急ぐ寂しい蝉の声

もう数日もすると
その声も聞こえなくなる
予感がありました

そうして咲き誇る百日紅
その人への手向けのように
鮮やかな花をつけていました

逝く人は足早に離れて
僕はこの地に百日紅とともに残り

やがて僕の命が尽きた後にも
百日紅は沢山の花を咲かせるのでしょう

 #2014 夏に