風のささやき

悔い無しと色なき風の遺影かな

親しかった親戚の死
久しぶりに会うその遺影の中の顔は
随分と年をとって
けれど一目でそれと分かりました

明るく面倒見のいい人でしたので
皆から好かれて
いつも人の輪の中心でした

笑ったままの遺影の顔
その胸の内はもはや聞くこともできないのですが
やることはやったというように晴れやかにも見えて

そうして頑張れよとこちらを優しく励ますようで
その眼差しに恥じないような生き方をと
改めて思いました