風のささやき

枝先や春受信する感度良さ

まだ春先の肌寒い日のこと
駅のホームで朝早く
縮こまりながら
電車を待っていました

空は晴れ上がり
気持ちの良い青

その空に突き刺さるように
高く背を伸ばした木の梢が
揺れていました

それはまるでまだ早い春を探り
芽吹く時期を探っている
感度の良いアンテナのようにも見えて

いち早く捉えた春の喜びに
震えているようにも見えました