風のささやき

白魚の3本箸に透けており

良く友人と行く居酒屋で
白魚のポン酢あえなるものがあり
季節ものだということで
それを頼むことにしました

僕らのテーブルに届けられたのは
小鉢の中に盛られた
透明な白魚の和え物

量は僅かばかりだったので
少しずつ箸の先につまんで食べたのですが
その透明な体は
箸の先に透き通り
口に入れると
苦も無く溶けて行きます

そうして口の中には僅かな甘みと
苦みとが広がって行きます

口の中に広がる春の息吹に
日本酒の味わいを
重ね合わせていました