風のささやき

春淡き火を焚き暖を求めおり

暦の上では春にはなったのですが
まだまだ寒い日もあります

その日もどこか肌寒く
僕は上着のボタンをしっかりと止めて
道を歩いていました

河原の側を通ると
木材のような物を燃やし
焚き火をしている人がいました

その側には何人かの人が
焚き火を囲むように輪になって
楽しそうに会話をしていました

春にはまだ十分な勢いは無いのでしょう
それを肌の上に感じて
燃え上がる炎に暖を求め
人々は集まっていました