風のささやき

冬茜熱に焼かれる子を焼くな

熱にうなされるように眠っている
子供の頬を
カーテンの隙間から差し込んだ夕日が
赤く染めていました

まるで熱を可視化したようです

冬の夕日なので
その色は確かに弱々しく
暑そうではなかったのですが

熱に焼かれて
さらに夕日にまで焼かれるのは
何か理不尽に思えてきて

カーテンを閉めて
夕日の炎から
子供を守っていました