風のささやき

酔いの果て虫責めるなり赤い月

その夜は友人と会い
話しが盛り上がって
ついつい深酒をしてしまいました

楽しい気分は家に帰るまで続いていたのですが
足元は覚束ず
記憶もところどころが無くなり
あんなたくさん飲まなければよかったと
少しずつ後悔の念も湧き起ってきます

すると秋の虫も僕のだらしなさを
責めるために鳴いているように聞こえ
空を見ると不吉な色をした赤い月

月にも責めたてられているような気がして
僕の後悔の念はますます大きくなるばかりでした