風のささやき

夜明かしの血眼に沁む三日の月

その日は忙しく
夜遅くまで仕事をするはめになりました

途中、うとうととしながら
パソコンに向かっていたのですが
効率も少しずつ落ちてイライラも募ります

仕事の合間に鏡を見たら
目も充血していたので
目薬をさしました

粗方やるべきことを終えて外に出ると
人気のない寂しい街の空に
細い月が輝いていました

その冴えた明るさが
血走った目に沁み込むようで
目がちかちかとするようでした

 #2004 秋に