風のささやき

散髪の僕待ち伏せて北の風

不精をしていたせいか
随分と長く伸びてしまった髪の毛を
久しぶりに切ろうと
床屋に足を運びました

少し短めに髪を揃えてもらい
頭が軽くなったのを感じながら
床屋のドアを開け
一歩外に足を踏み出すと

髪を短くした僕を
待ち伏せしていたかのように
北風が集まってきて
髪の中を何度も通り過ぎ

その度ごとに僕は
冷たさに肩をすくませていました