風のささやき

語り部の多さを思う星月夜

まん丸の月と沢山の星が
空を飾っている夜でした
道を歩く僕の四方からは
様々な語り口の虫が鳴き
夜の静けさを深めるようでした

虫たちは何を思って鳴いているのでしょう
今宵の月の美しさ
吹いてくる夜風の心地よさ
それとも自分の短い生への嘆き

その声は様々な物語を
新しい生へと語り継ごうする
語り部の話しのようにも思えて来て

その一つ一つの物語を分かろうと
耳を傾ける自分がいました