風のささやき

一歩ごと壊してまわる牡丹雪

朝、空が暗いなと思っていたら
電車を降りた頃に雪が落ちてきました

傘を持っていなかったので
雪を体に受けながら
うつむき道を急いでいたら

大きな雪が道路に落ちて
音もなく崩れ溶けて行きます

空が大切に届けた雪を
無造作に壊していく地面は
どこか暴力的に感じられて

目線を空に移したら
雪は僕の体にもあたり
同じように壊れていきました