風のささやき

北風の背の圧泣けとのいじめかな

12月になってから
とても冷たい風が街を吹きます
通りではそんな風が
枝に残る銀杏の葉を
一息でたくさんもぎとっていきます 

暖かい服を着脹れするぐらいに
着込んで歩く僕ですが
隙間から入り込んでくる冷気は
それでも体温を奪って行きます

白い息を吐く僕の後ろからは
強い北風が背中を押して
まるで意地悪をして
僕を泣かそうとでもするかのようでした