風のささやき

鉢植えはしょげて花屋の寒戻り

少し春めいたものを
感じられる二月
花屋には春先の色鮮やかな花が売られて
道行く人の足を止めます

そんなある日
急に寒さが厳しさを増して
僕の手を冷たくしびれさせました

その日花屋の前をとおると
あんなに明るい顔をしていた鉢植えの花が
その寒さにしょげかえるようで
早く温かな陽射しの衣服に
袖を通したいのだろうにと思いました