風のささやき

木枯が食い散らかして一葉かな

僕の体に冷たい息を吹きかけて
小さな旋毛をまきながら木枯らしが
梢から食い散らかした
色とりどりの落葉を
音をたててどこかへと運んでいきました 

歯を立てられた梢は
すっかりと丸裸にされて
満腹になったからでしょうか
食べ残しの葉っぱが一枚だけ
心細そうに揺れていました