風のささやき

口笛を模す虫食いの枯葉かな

暖かい間に虫が食べたのでしょうか
穴の開いた枯葉が道に落ちていました 
拾い上げると
その小さな穴を冬の風が通り抜けて
透明な音色を奏でました

それは冬の鳴らす
どこか寂しい口笛のようで
僕の耳にはしばらくその透明な音色が
離れずにいました