風のささやき

紅に命高めて赤とんぼ

どこか高くなった空を
赤とんぼが一匹
静かに横切っていきました 
随分と高いところを飛んでいた
とんぼが目に付いたのは
きっと随分と赤い体の色が
空とのコントラストを奏でていたからでしょう

とんぼも風の流れの中に
秋の気配を感じているのでしょうか
その紅は夏の終りに
自分の命を燃やし尽くそうとする色にも見えて
飛んでいる最中から炎が点り
燃え上がってしまうのではとも思われました