風のささやき

炎暑干す寝具は焦げた香のままで

雲一つない空に
太陽が我が物顔で
燃え盛っていました

夏草もその暑さには
うんざりとするよう
うつむきかげんに元気を失くし

風だけが火照った体で
動き回っていました

少しは暑さも和らいだ夜
干した布団や敷布に横たわると
だいぶ時間もたつのに
まだ太陽の焦げた香りが漂うようでした

 #2001 夏に