風のささやき

石仏や木枯印を解かざり

以前、近くのお寺を訪ねた時のことです
陽射しは明るく照っていたのですが
手を触る風はとても冷たく
吐く息も真っ白でした

石段を上ると
そこには小さな石仏が手に印を結んでいました
勉強不足の僕にはその意味は分からなかったのですが
きっと皆の平穏を祈り続けているのでしょう

冷たい風にも祈りをやめないその強さの
少しでも自分にあればなと思っていました