<アローズ>

 チーム代表はトム・ウォーキンショー、 チーム・マネージャーにアラン・ハリスン、テクニカル・ディレクターは開幕時はフランク・ダーニー、 シーズン途中にジョン・バーナードに変わった。
 96年3月にトム・ウォーキンショーのTWRグループがアローズを買収した。 その後はデザイナーのフランク・ダーニーをリジェから引き抜き、新加入予定のブリヂストン・タイヤをテストし、 97年のエンジンをハートから、よりパワーのあるヤマハに変更し、新体制を確立していった。 大手スポンサーも追加され資金面も強化された。 ドライバーには前年チャンピオンのデーモン・ヒルを向かえた。
 開幕前のテストでは新パッケージの為かトラブルが続出、特に新しいギヤボックスが不調。
 モナコGPから、フェラーリを去ったジョン・バーナードが参加した。
 カナダGPではサバイバルレースの中、初めて2台とも完走する。
 イギリスGPではヒルが今期初の6位入賞に。
 ハンガリーGPではヒルがファイナルラップに入るまでトップを走行、油圧のトラブルで惜しくも2位に入賞する。
 ベルギーGPではF1参戦300戦目を迎える。

<A18>

 シャーシ名からフットワークの名前が消え、形式名もFAからAに変わった。
前年加入したフランク・ダーニーが前年の夏から設計し直したマシン。 空力はアローズのままでサスペンションをリジェ風に設計し直した。
 モナコGPからダーニーに変わってバーナードが参加。 バーナードが加入後最初に行った事は、パーツの強度上げ信頼性の向上を目指した。
 新しく採用するヤマハ・エンジンは前年のティレルで信頼性の問題が多発した。 アローズではヤマハ・エンジンを調べ、ヤマハに対していくつかの変更を要求した。 エンジンの形式名は全と同じだが、中身は進化されスペックC、Dを投入する。 エンジンの軽量・コンパクトな部分は残し、トルクの幅を広げる事によりドライバビリティを向上させ、 信頼性向上の為にマネージメントシステムを一新した。
 ブラジルGPからエアボックスをウイリアムズの様に改良した。
 カナダGPの予選にDスペックエンジンを投入した。
 ドイツGPから新型のフロント・ウイングを投入、フラップがフルサイズから左右分離型に。
 ハンガリーGPではリヤウイングの前、低い位置にウイングが追加された。
 イタリアGPでは重量配分が修正され、重心が前方へ移動した。
 98年マシンはバーナードが設計する。

<デーモン・ヒル>

 37歳のイギリス国籍。 92年ブラバムからF1デビュー、93年からウイリアムズの正ドライバーになり、 96年ワールド・チャンピオンを獲得する。  父親は3度のワールド・チャンピオンを獲得したグラハム・ヒル。
 ウイリアムズでチャンピオンを獲得後、アローズへ移籍した。
開幕戦オーストラリアGPでは予選を急遽スペアカーでアタックする事に。 スペアカーのセットアップが決まらず、もう少しで107%ルールに引っかかり予選落ちする所を、 20番で通過した。決勝でもフォーメーションラップ中にエンジンが止まりリタイアに。
 ブラジルGPではエアボックスの改良が良かったのか、予選で9位につける。 決勝では、スタートで7位にアップ。タイヤ交換を遅らせて、一時は4位に浮上するが、 マシン・トラベルが発生し、最後はマシン後部から出火し69週目にリタイア。
 アルゼンチンGPでは予選でセットアップが決まらず13位に。 決勝ではスタート直後、バリッケロ(スチュワート)とミハエル・シューマッハ(フェラーリ)の接触で混乱する中、 6位にジャンプアップする。その後、中団グループでバトルを繰り広げるが、エンジン・トラブルでリタイアする。
 サンマリノGPでは予選15位。 決勝直前にレースカーがオイル漏れを起こし、スペアカーに乗り換えピットスタートとなる。 スタート後4週目に片山(ミナルディ)を抜き、11週目に中野(プロスト)を抜きにかかるが、 接触しリタイアする。
 モナコGPでは予選13位に。雨の決勝では2週目にアーバイン(フェラーリ)に追突、リタイアする。
 スペインGPでは予選15位。決勝ではスタートで11位にジャンプアップ、その後16週目に5位まで上がるが、 18週目にエンジンが止まってしまう。
カナダGPでは予選15位に。 決勝ではスタートの混乱で他車のウイングを踏んでしまい、ジャンプアップならず、予定外のタイヤ交換に。 それでも5戦ぶりの9位完走に。
 フランスGPでは雨のフリー走行で2位につけるが、晴天の予選では17位。 決勝ではスタート直後に押し出され最後尾に、そのまま下位を走行し12位で完走する。
 イギリスGPでは予選12位に。 スタート後も12位を走行する、38周辺りから脱落するマシンが出てくるとともに順位を上げ、 最後は中野のスピンで6位に今期初入賞する。
 ドイツGPでは新型エンジンを投入したが、問題が発生し予選13位に。 決勝では徐々に順位を上げ8位完走する。
 ハンガリーGPでは予選終了間際に3位に食い込んだ。 決勝ではスタートでビルヌーヴ(ウイリアムズ)を抜き2位にアップ、 11週目には、タイヤにブリスターが出来たシューマッハ(フェラーリ)をコーナーで差しトップに。 その後もペースを上げて行き、残り10周の時点で2位ビルヌーヴに32秒の差を付けていた。 ところが残り2周でスローダウン、油圧のトラブルでギヤが2速から変わらなくなってしまった。 ファイナルラップでビルヌーヴに抜かれ2位でゴールする。
 ベルギーGPでは予選9位に。 雨の決勝では一時は7位に上がるも、序盤にタイヤチョイスを誤り14位完走がやっと。
 イタリアGPでは予選14位。 決勝では操縦性に問題がでる、それでも9位まで上がるが、エンジントラブルでリタイア。
 オーストリアGPでは予選7位に。決勝では8位辺りを走行し、 59週目には6位に上がるが、後2周の所でシューマッハに抜かれて7位完走となる。
 ルクセンブルクGPでは予選13位に。 決勝ではスタート直後の混乱で7位にジャンプアップする。が、タイヤ交換の時にエンジンストールしてしまい順位を落とす。 その後は徐々に順位を上げ8位で完走する。
 日本GPでは予選17位に。 決勝ではスタートで13位にアップ、一時は7位に上がるも勝手にシフトダウンする症状がでて、 12位完走するのがやっと。
 最終戦ヨーロッパGPでは予選で1〜3位が同タイムの中、4位に。 決勝ではスタートで順位を落とし6位に、 その後8位辺りを走行するが、ギヤボックスのトラブルでリタイアに。
 98年はジョーダンに移籍する。

<ペドロ・デニース>

 27歳のブラジル国籍。 95年フォルティからF1デビュー、96年リジェ、97年アローズに。
 親はスーパーマーケットを経営するお金持ちで、持参金でシートを獲得したと言われているが、 97年は実力を付け前年度チャンピオンのヒルの前を走る事も。
 開幕戦オーストラリアGPでは予選でギヤボックスに問題が発生し、107%ルールに引っかかったが、 オーガナイザーの判断により決勝出場に。決勝は10位で完走する。
 地元ブラジルGPではセットアップに悩み予選16位。 決勝14週目にマシンの操縦性が変わり、16週目にはスピンオフしてしまう。
 アルゼンチンGPでは、スペアカーによるアタックで最後尾の22位に。 決勝ではスタート直後の混乱で10位にジャンプアップする。 一時は6位を走行するが、ギヤボックスにトラブルが発生しでリタイアする。
 サンマリノGPでは予選17位。 決勝では序盤はアンダーステアがきつく14位を走行、 タイヤ交換後11位まで上がるが最後はギヤボックス・トラブルでリタイア。
 モナコGPでは予選16位に。 決勝は突然の雨の中、ドライセッティングでスタートし1週目にスピンしリタイアする。
 スペインGPでは予選21位。決勝はスタートで18位にアップ、 途中バリッケロ、サロ(ティレル)とバトルしスピンしてしまう。 2回目のピットストップ後エンジン・トラブルでリタイアする。
 カナダGPでは予選16位。決勝はスタートで13位にアップ。 途中10位辺りを走行し、終盤はブレーキがつらくなるもサバイバルレースを、ヒルの前8位で完走する。
 フランスGPでは予選で始めてヒルを抜き16位に。 決勝ではフェルスタッペン(ティレル)と接触しノーズ交換に、 その後はヒルと下位を走行し、最後はスピンでリタイアに。
 イギリスGPでは予選16位。 決勝は1ストップ作戦に、タイヤ交換後ヒルの後ろにつく、しかしエンジンのトラブルでリタイヤに。
 ドイツGPでは予選16位に。 決勝はスタートで13位にアップ、しかしハーバート(ザウバー)に追突してリタイアに。
 ハンガリーGPでは予選19位に。 決勝ではミナルディの2台とからんでコースアウト、最後は電気系統のトラブルでリタイアに。
 ベルギーGPでは予選でヒルの前に出て、今期最高位の7位に。 雨の決勝でも調子が良く、雨の中、一時は3位を走行する。 ホィールナットのトラブルでタイムをロスするが、それでも8位で完走する。
 イタリアGPでは予選17位に。 決勝ではスタートに失敗し19位に、5週目にはサスペンションが壊れてスピンアウト。
 オーストリアGPでは土曜のフリー走行でトップを記録する、が予選は17位に。 決勝ではスタートで15位にアップ、終盤に10位まで上がるがマシントラブルでストップする。 13位完走扱い。
 ルクセンブルクGPでは予選15位に。 決勝ではスタートの混乱で8位にジャンプアップ。 44週目には5位に、ラスト30周は復帰したパニス(プロスト)にプッシュされるも5位を守りきる。 今期初得点。
 日本GPでは予選16位でヒルより前に。決勝では良い所無く13位で完走。
最終戦ヨーロッパGPでは予選13位。決勝ではオーバーステアがひどく13週目にスピンアウト。
 98年もアローズをドライブする。


モデル
1/43ミニカー ポールズモデルアート社(ドイツ) MINICHAMPS シリーズ ARROWS YAMAHA FA 18 D.HILL   
参考資料
・「AS+F」 オーストラリアGP号〜ヨーロッパGP号 三栄書房発行
・「F1グランプリ特集」 97年6月号〜12月号、98年2月号 ソニー・マガジンズ発行
・「F1 1997総集編AS+F」 三栄書房発行
・アローズ・オフィシャル・サイト Arrows
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