日常生活の中の、やっていいこと、悪いこと1996.11.02~1998.08.14(PAAC事務局の承認済み) <カイロプラクティックにおける健康とは>
言葉を定義づけるということは、大変難しい作業です。 人それぞれ生まれた環境も違えば、教育背景、思考も違います。 個人個人の人生が重なり合う社会の中で、自分の意思を伝える 表現の手段として言葉の使われ方、表現の仕方、また受け止め 方もすべて個人の感性により誤解が生じたり理解が生まれたり します。言葉という記号は使う人間性により個性を持ち、心を 伝えるために生き始めるのです。上にあげた「健康」という 意味においても人それぞれの言棄によって説明がなされる でしょう。 しかし本質(真実)というものは、言葉(記号)以前の問題として 存在します。言葉が個人個人違うように、健康というものの中にも 個人性(個体差)があると思われます。例えば、健康を語るうえで 肉体という特に表面上のことが話題になるときが多いように思い ます。しかし、世の中にはいろいろな方がいらっしゃいます。 不幸にも外的に片目を失われた方、また仙骨の腰推化している方の ように骨に奇形のある方etc....。 それではこの方々は不健康なのでしょうか?あくまでも今あげた のは肉体の状態ということなのです。肉体というものは、あくまで も先天的知能(人間が本来生まれながらに持っている自然治癒能力) を表現するための道具、物体です。個人個人によって、持っている 道具(肉体)は、それぞれ個性があり違います。身長の高い方、 低い方、肥った方、痩せた方、顔の形・・・個人個人違う状態の 道具を特っているわけです。人の肉体という道具の違いにより、 心拍致、血庄なども生理的に個人差があります。血圧が高いと いっても、その人の肉体、つまり道具が必要としているから こういう状態になるのであり、決して病気ということではありま せん。細い電線に多くの電気量が流れるのと同じです。すべての 肉体には個性(個人差)があります。 この肉体はあくまでも先天的知能を表現する道具であり、その 道具つまり肉体を最大眼に生かすために、その中の一つの 現実的・物理的に生じた先天的知能を妨げるサブラクセイションと いう一つの状態をアジャストし、>肉体を一番使いやすい状態に するのがカイロプラクティックの目的です。道具というものは 一番使いやすい状態でないと、本来の役目を充分に果たせない のですから・・・。サブラクセイションとはあくまでも、 この肉体の中の状態であり、病気ではありません。ただ一つ 言えることはこの状態、つまりサブラクセイションが、すべての 病気の原因になりうるわけです。 ※サブラクセイションというのは、椎骨が正常な位置関係を失い、 動きが止まってしまった状態のことをいいます。 この状態は椎間孔から出ている神経を圧迫し、脳からの 先天的知能が低下してしまうのです。 普段何気なく生活している中でも、背骨に無埋のかかる仕草が 多く見受けられます。前項でも述べましたように健康を雑持 するためには、背骨における脊椎関節異常による神経圧迫を 取り除き、脳からの神経伝達がスムーズに行われていなければ なりません。 そのためにも日常の中で背骨に負担がかからないよう、 生活の中でしていいこと、してはいけないことを 考えてみましょう。 まず、次の1~20までの図を見て下さい。この中で、日頃の 生活で思い当たるような事柄をチェックしていきます。 各項目の解説は以下の通りです。 以下の20項目、毎日の生活の中で守られているでしょうか? 1項目を5点として70点以上守られている人は、かなり生活の 中で背骨をいたわっていらっしやいますが、それ以下の方は、 もっと背骨をいたわってあげて下さい。 ![]() 床を拭くときには中腰の姿勢は避けましょう。 腰と膝を曲げて腰部に負担をかけないようにしましょう。 1,13,15 この姿勢は女性の方に多く、日常の家事の中でも多く 見受けられます。痛みがないからといって、この姿勢を 続けていますと、ギックリ腰、椎間板ヘルニアなどの原因に なりますので気をつけて下さい。 ギックリ腰などは、突然なったように思われる患者さんが 多いのですが、このような姿勢による慢性的な神経圧迫、 筋肉の疲労、椎間板の損傷などが長い年月に積み重なって 出る症状であり、突然に発生するということは考えにくい ことです。 動きやすいから、早く動けるから、痛くないから ということばかりを優先せずに、どうぞ腰をいたわり、 症状が出ないように心掛けて下さい。また腰部に症状があり カイロプラクティックに通われている方々も、せっかく矯正を 受けてもこれらの姿勢を続けていれば先天的治癒能力が 働きにくくなり回復も遅くなりますので気をつけて下さい。 ![]() エビのよう背を曲げて、お風呂につかるのはやめましょう。 このように猫背(C字型力-ブ)になっている姿勢は内臓に 負担をかけるばかりでなく、首(頸椎)や腰(腰椎)のカーブを 変えてしまうことになります。背骨のバランスが完全に崩れて 全体の機能低下を起こし、老化の原因にもなります。 普段の生活の中でもこのような姿勢は多いですし、日本の 住宅事情の問題もありますが、特にお風呂の中ですと血液の 循環が良くなる分だけ、身体への負担も大きくなるので 気をつけて下さい。 ![]() イスに腰掛けるときには上半身を真っ直ぐにしましょう。 かがむような姿勢、脚を投げ出すような姿勢は止めましょう。 ![]() 脚を組んで腰掛けるのは良くありません。 くるぶしのところで組むのは結構です。 ![]() イスから立ち上がるときは、 最初に上体を前にずらし、手でイスを押すようにして下さい。 3,4,5 西欧諸園では、腰痛が非常に多く見受けられます。これは 西欧諸国において、椅子の生活が多いことにも関連があります。 日本でも椅子での生活が定着するにつれて、腰痛を訴える人が 多くなってきました。腰掛けるときに足を投げ出していたり、 足を組んでしまう人は、腰椎・骨盤部にサブラクセイションが あるために、このような姿勢を取っている人が多いのです。 すでに普段から、このような姿勢をしている人は腰痛などが 起こる前兆ですので注意して下さい。日頃から、ここにあげた 3つの姿勢の注意を守って下さい。 ![]() 冷暖房装置の直前にすわってはいけません。 特にクーラーの冷気に背中をさらさないようにして下さい。 急激に身体を冷やしますと、血液の循環はもとより筋肉、靱帯を 痛め、付着部である背骨に影響を与えます。また神経圧迫の 原因にもなり、自律神経などにも悪い影響を及ぼします。 ![]() うつぶせに寝るときには胸の下にも枕を敷いて下さい。 仰向け、横向け、うつぶせと様々な寝る姿勢の中で、 特にうつぶせの姿勢が一番背骨に負担がかかりやすいようです。 どうしてもうつぶせでないと眠れないという方は、筋肉を適度に 緩ませ、背中に負担をかけないようにするために、 胸部に枕を敷いて下さい。 ![]() 枕を背もたれにして、ベッドの中でテレビを見たり本を 読んではいけません。眠るときでも、高い枕は できるだけ避けましょう。 背部痛、肩こり、手のしびれ、頭痛などの症状をお持ちの方々は、 この姿勢に注意して下さい。この姿勢は頚椎部の神経圧迫が 起こりやすくなるのです。慢性的になりますと寝違いが 起こりやすくなり、頚部捻挫等を容易に引き起こす原因となります。 ![]() 偏頭痛に悩まされているときは、 たとえ休日でも普段の日と同じ時間に起床しましょう。 起きていられないときは、一度朝食を摂ってから、 1~2時間休むようにしましょう。 その他、偏頭痛には背骨のサブラクセイションはもとより、 食事、チーズ、ワイン、胃や十二指腸の混乱とも関連が あります。くわしくはヘルシーネットワーク1号の偏頭痛の記事を ごらん下さい。 ![]() ヒーティングパット(温湿布機)は、カラダの下に敷いては いけません。うつ伏せに寝るときでも、仰向けに寝るときでも、 必ずカラダの上にのせるようにして下さい。ヒーティング パッドとカラダの間にタオルを入れることも忘れないで下さい。 温湿布などの特別な療法を受けている方々、また電気毛布等に ついても同じことが言えます。 ![]() 頭より上にあるものの上げ下ろしはやめましょう。 背骨を極端に伸ばすことになるからです。 急激に背を伸ばすことは筋肉への負担が大きく、 靭帯の損傷や背骨の間にある椎間板の損傷につながり、 サブラクセイションを引き起こすことにもなります。 もしこの姿勢をするのでしたら、充分な準備運動が 必要です。 ![]() ツマ先だけで階段をのぼろうとせず、脚の裏全体を 使うようにしましょう。 高いヒールをはいているのと同じように、足首の自然な 運動をロックしてしまいます。これによって骨盤の変位は もとより、そこからの神経圧迫から婦人科系の疾病に つながっていきます。 ![]() ツマ先だけで荷物を持ち上げてはいけません。 荷物を持ち上げるときは、一度腰を下げてから背筋を 真っ直ぐにして、脚の力を利用して持ち上げるように しましょう。 ![]() 両腕を頭の上に持っていき、「バンザイ」の姿勢を して下さい。軽い肩凝りや不快な気分は吹っ飛んで しまいます。一度お試し下さい。 日常の生活の中ではデスクワーク等が最も多いので、 猫背(C字型カーブ)の姿勢につながりがちです。 一時間に一度は気分転換を兼ねて、大きな深呼吸と共に この運動をして背骨をいたわってあげて下さい。 ![]() 立ったままの姿勢での庭仕事(特にシャベルを使うこと) はいけません。かならず腰全体をおとして、背筋に負担を かけないようにしましょう。 ![]() クルマのトランクから荷物を持ち出すとき、両手で一度に 持ち上げないようにしましょう。必ず一方の手でトランクの ハシを支え、一方の手で荷物を持ち上げるようにしましょう。 ![]() クルマに乗るときは、まずシートにお尻をのせてから両足を 引き入れるようにしましょう。降りるときは、まず両足を 地面につけてから腰を持ち上げるようにしましょう。運転する ときは背中にクッションをあて、シートをハンドルに近づける ようにしましょう。 16,17 車の運転はもとより、車に関する姿勢は腰に負担のかかる ものが多いようです、ギックリ腰をはじめ、腰痛に関する ものはこれらの姿勢の積み重ねです。痛みが出てからでは、 かなりサブラクセイションが進行しているはずです。無理な 姿勢をする前には、できるだけ一呼吸おいてからにするように 心がけて下さい。 ![]() 自転車やオートバイに乗るときは、背筋を真っ直ぐに しないで、少しかがみ気味でリラックスして乗るよう 心がけて下さい。 背筋を真っ直ぐにしすぎて背骨を緊張させせますと、 道から(特にコンクリートから)の振動をもろに受けて しまい、かえって背骨に負担がかかりますので、振動を 身体で吸収するようにリラックスした状態で乗って下さい。 ![]() 歩くことは健康維持のイロハです。 正常なリズムを取り戻すために、矯正後もいつもと 変わらない歩幅で大いに歩きましょう。 痛いからといって身体をかばいすぎると、かえって自然治癒力 も働きづらいものです。歩くことは本当にいいことですから、 予防のために矯正後もなるべく機会を見つけて歩いて下さい (必ず、手ぶらで!)。 捕捉:上に「いつもと変わらない歩幅で」と書いてありますが、 腹部の深部筋や下肢の筋力運動のためには、 いつもより5Cm程度、歩幅を大きくして歩くことをお勧めします。 特に痛みが気にならない状態であれば、1回30分のウォーキングが 目安です。 ![]() 指先で足のツマ先にさわるような過激な運動はやめましょう。 仰向けになって両脚を持ち上げるような過激な運動は やめましょう。手助けなしに上半身を持ち上げることも やめましょう。 エクササイズの中でも無理なことは避け、自分にあったものを 選んで下さい。きっとあなたに一番良いアドバイスを してくれることでしょう。 無断使用・転載等は厳禁! 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