平成20年(2008)6月5日〜6月9日 | |
参加者:岩瀬、奥村、高野、水口、山村、柳、佐藤
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6月5日(木)(成田〜台北〜懇丁) | |
15:55発 CX451便で成田から台北へ。[時差:1時間] 18:50 台北・桃園国際空港着陸 ガイドの頼さんが出迎え、専用車で新幹線・桃園駅へ。 20:28 桃園駅から新幹線で、左営(高雄市)へ22:06着 高雄から懇丁まで、大雨の中をマイクロバスで疾走。 24:00 福華大飯店(Howard Beach Resort KENTING)着 |
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6月6日(金)(墾丁・官田・台南) | |
朝起きると雨は上がり、ベランダに鳥が居るので見るとなんとクロガシラ。
台湾東海岸にのみ生息する固有種だが、墾丁にも沢山生息していることを知った。 この鳥とクロヒヨドリの声がホテル周辺で響き、まずはベランダから撮影。 朝食後、バスに10分ほど乗り、墾丁森林遊楽区へ。 | |
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[墾丁国家森林遊楽区] 公園に到着早々、芝生に立つ木にゴシキドリがとまり、巣孔を盛んにあけている。 ほかにオウチュウ、クロガシラ、リュウキュウツバメなど。 上空にカンムリワシとタイワツミ(ミナミツミ)が舞う。 カンムリワシはクマタカ級 の大きさで、八重山のものと違いワシの貫禄十分。盛んに鳴きながら(写真) 飛んでいた。 |
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沖縄のものより大型のキノボリトカゲがじっと佇んでいたが、
突然動き出して近くの潅木の幹を登る。 |
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蝶の姿も多く、ツマベニチョウ、オオゴマダラ、ツマムラサキマダラなど。
早速O君は捕虫網を取り出したが、動きが早くなかなか捕らえられない様子。 イシガケチョウやマダラチョウの仲間が沢山集まっている花があった。(左写真) |
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ブーゲンビリアも高木の上の方まで枝を伸ばし、花をつけている。(写真で
見上げている先のピンクの花) こうして鳥や蝶や花などが次々と現れ、あちこち見るのに忙しい。 車で近くの龍鑾潭自然センターLon Luan Lake Nature Centerへ移動。 |
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10:20〜11:20 龍鑾潭は採集禁止なので、O君も捕虫網はしまう。 観察舎の2階にはスコープが並んだ立派な観察室があるが、 夏場なので貯水池にはカルガモやコサギ、ダイサギ程度。ヒメアマツバメの姿も。 タイワンコジュケイやクロエリヒタキの囀りが聞こえるが遠い。 |
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[官田・レンカク保護区] 13:30〜14:10 高雄へ移動後、中信大飯店で四川料理の昼食。 その後、高速で北上、官田へ向かう。 15:30〜17:00 レンカクの保護区。 池は目隠しの垣に囲まれ(左写真)、覗き窓から観察するが、数日前の大水で多く の巣が水没したり流されてしまったという。 それが逆に幸いしたのか、抱卵中の個体は居ないようで、長い尾と、長い爪の脚を ぶら下げて盛んに飛び回り、交尾まで観察できた。 ベニバトが多く、ここではクロガシラに代わってシロガシラが似た声で 囀っている。ツバメチドリの姿も。 |
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18:20 台南の剣橋大飯店Cambridge Hotel着 19:00〜夕食(11Fのレストランで台湾料理) このホテルは日本のビジネスマンなどがよく利用するとかで、昨日のリゾート ホテルと違い、会議室なども設けられたビジネス向きのようだ。 |
6月7日(土)(台南→塔塔加・阿里山) | |
8:00出発で、高速道路を北に向かう。
昨日の官田の近くの東側に長い堤があり、ここは烏山頭ダムといい、
日本統治時代に八田與一という技師が作った灌漑用のダム。
官田のレンカク保護区の池もこのダムの水だそうだ。 9:30-45 寺院(龍隱寺)でトイレ休憩。 コシアカツバメが舞い、シロガシラが囀る。 |
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ここから阿里山への登りにかかる。茶畑などを眺めながら進むと、
道の真ん中にコンヒタキがたたずみ、車が来ても動こうとしない。 頼さんが捕らえてみると、右目が見えず怪我もしている様子。保護して 阿里山の管理センターに届けることにする。 |
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途中の駐車場でバスを乗換え、阿里山賓館に行き昼食(11:50〜12:40) 周辺にはジギタリスの花が多い。林中からタカサゴミソサザイの声。 昼食後駐車場に戻り、もとのバスで塔塔加へ。探鳥をはじめて間もなく、 雨が降ってきたので、バスに戻り鳥を探しながらゆっくり走る。 |
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道端に食べ物を期待してかタイワンザルの群れが。
子猿3匹が可愛いが、見ざる言わざる
・・・を演じてはくれなかった。 道路わきを歩き回るアリサンヒタキやタカサゴマシコなどを観察した後、 15:30頃、雨の上がった塔塔加にもどる。 雲がかかって玉山は見えないが、ホシガラスが2羽とまる。 |
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この周辺はタイワンヒノキの自然林で、屋久杉と同様に樹齢千年以上のものが珍重され、明治神宮の大鳥居などに使われたそうだ。途中に夫婦樹という2本並んだ巨木があるが、雷により両方とも焼けてしまったそうで、枯木が天を突くように立っている。 またこのヒノキは現在は伐採が禁止されており、ただ倒木は森林鉄道の駅舎などに利用されている。 | |
16:30頃、玉山登山口の派出所周辺を探鳥。キンバネホイビーやアリサンヒタキの
雌などを観察したあと、再びミカドキジを探してゆっくりバスを走らせるが、
出てくるのはタイワンリスやキンバネホイビー程度。 |
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再び駐車場でバスを乗換え、今夜の宿の阿里山閣飯店に到着すると、
玄関前の電柱にミヤマヒタキがとまっている。(18:15) 18:30〜 夕食 阿里山は週末なので人出が多いことを覚悟していたが、端午の節句と 重なり家族連れは家で祝うとかで、思いのほか空いていたのはラッキー だった。 |
6月8日(日)(阿里山〜台北・烏来) | |
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[阿里山国家森林遊楽区] ご来光を拝むための列車(森林鉄道)が夜明け前の4:15に通過していく 音がした。 昨夕は雨だったので、乗客は少ないだろうと思ったが、後で戻ってきた10両以上の 編成の列車から降りた人並みによって、人気路線であることを知らされた。 |
5:15〜7:15 早朝探鳥。 玄関前の「阿里山閣飯店」と書かれた岩の照明に、シマドリ、ヤブドリ、 キンバネホイビー、ヒガラなどが、虫を求めてやってきている。 更に周りの林にはウチダウソ、キバラシジュウカラ、カンムリチメドリ など。 周辺にはサクラやウメなどが多く植えられているが、多くは日本からの もので、戦前のものだけでなく近年植えられたものも。 | |
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![]() | 8:00 予定より早めに出発。 下山途中で何回かバスを降り、ミミジロチメドリやルリチョウ、 チャバラオオルリ、カンムリワシ、タイワンオオタカ(カンムリオオタカ) などを観察。 |
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更に山脈の向こうに顔を出した玉山山頂も拝むことが出来た。 10:25〜40 昨日と同じ、麓の寺院でトイレ休憩後、新幹線の駅へ。 |
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11:36 嘉義発 (高鉄=新幹線) 13:00 台北着 車内では、頼さんの台湾の料理などの話に耳を傾ける。 台北到着後、点心の昼食(康茸大飯店?)をとり、故宮博物院へ。 |
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故宮博物院で2時間半の見学。ここも2時間たっぷり頼さんの解説付で、
鳥に限らぬ彼女の勉強ぶりに驚く。 その後、土産物店と免税店を廻って、夕食のレストランへ。 驥園川菜餐廰 19:00〜20:10 濱田君推薦の名物料理、鶏を時間を掛けて煮込んだ「砂鍋地鶏」を、 ガイドの頼さんを交えて食べる。 夕食後、再びバスに乗り、今夜の宿の烏来温泉へ。 | |
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6月9日(月)(烏来〜台北/帰国) | |
いよいよ最終日。暗いうちからルリチョウが囀る。
昨日と同様、5:45出発で早朝探鳥。歩き始めて間もなくヤマムスメの
家族連れが移動していくのに出会う。 | |
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タイワンオナガ、ルリチョウ、シロガシラ、クロヒヨドリ、ゴシキドリ
なども次々に現れる。 セグロコゲラを見ているときに、電線にとまるベニサンショウクイを Sさんが発見。今の時期ここでは見られないと思っていたので、嬉しい誤算。 |
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続いて電線にヒメオウチュウや体長8cmのアオハナドリもとまる。 アオ、メジロ、カンムリなどのチメドリ類も鳴きながら茂みの中を 移動するが、姿を見るのは難しい。 蝶の姿も多く、ナガサキアゲハ、ベニモンアゲハ、ツマベニチョウなど が舞い、O君も満足したようだ。 |
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宿に戻り朝食。ホテルの上空をハチクマが舞い、向かいの山からはカンムリワシ
の声が響く。 8:40 温泉街入り口の駐車場まで鳥や蝶を見ながら歩いて降りる。 しかし暑くなってきたので、鳥の行動も鈍り、カワビタキの姿も見えない。 去る我々をシロガシラが見送ってくれ、最後にひょうきんな顔を撮らせてくれた。 こうして今回は、黒頭(クロガシラ)で始まり白頭で終わる旅となった。 |
9:10 マイクロバスに乗車、一路空港へ。 10:20 桃園国際空港到着。ここで頼さんともお別れ。 12:55 CX450便 ほぼ定刻(5分早く)出発。[時差:1時間] 15:40 成田空港着陸、解散。ご苦労様でした。 写真は高野および奥村(ph:奥村の表示)撮影。 |