近さん追悼とトキ観察の旅 平成21年(2009)11月12日〜14日 | |
参加者 (13名): 岩瀬、奥村、高野、山村、柳、佐藤、 大場、小林、羽金、服部、福地、吉田 [現地案内]近辻(道)さん |
![]() | |
11月12日から14日までの3日間、佐渡へトキを見に行きました。
晴れたのは13日だけでしたが、前後の日はずっと悪天候で、旅の前日の11日も翌日の15日も
ジェットフォイルはほとんど欠航、フェリーも一部の便しか運行しないという状態でしたから、
まさにベストタイミングで訪島したかたちです。 目的のトキの姿も、近辻(道)さんの案内のもと、佐渡島内を丸2日間走り回り、新穂地区の10羽、 内巻の1羽、大和の2羽、羽茂の2羽と、少なくとも15羽をしっかり見ることが出来ました。 これは、最後に見に行ったものの我々の到着20分前に飛び立ったという相川の1羽を除いて、 現在佐渡島内でその所在が確認されている、ほとんど全ての個体です。 これは、地元でトキの観察を続けている近辻(道)さんをはじめ、酒川夫妻、土屋さん、山崎さん、 山本さんなど、数多くの方々のご協力があったお陰です。 | |
![]() |
11月12日(木) 新潟港12:00→13:00両津港(ジェットフォイル) 両津到着後、レンタカー2台の手続きをして、港近くの「魚秀」で昼食。 昼食後、新穂の田野沢地区を中心にトキの姿を探すがなかなか見つからない。 加茂湖まで見通す高台から眺めたり、トキがよくとまるという木を繰り返し観察するが 塒入りの時間まで現れない。 |
![]() |
塒近くに戻りしばらく観察していると、15:30過ぎに最初3羽が飛び、塒と思われる林に消える。
その後5羽ほどが飛ぶ。 近さん宅で遺骨にお参り(右写真)したあと、新穂の「鮨・長三郎」で宴会。 今夜の宿であるトキ交流会館宿に戻り、隣の潟上温泉で入浴後、明日に備え早めの就寝。 |
![]() |
![]() |
11月13日(金) トキ交流会館を5:30に出発、塒から少し離れた田野沢の公民館前で待機。 6時過ぎに塒の辺りでターターというトキの鳴き声が騒がしくなり、飛び立った。 10羽居たようだが、うち3羽が頭上を越えて飛び去る。 潟上のビオトーブへ行くと、先ほど5羽が来て奥の水田に降りたという。 |
![]() |
メダカなどがいるビオトーブの説明などを聞きながらしばらく待っていると、
奥のほうで時折り2〜3羽のトキが舞う。やがて7〜8羽が飛び立ち、飛び去った。
道子さんの話ではほかにも居て計10羽だったとのこと。 トキ交流会館に戻り弁当の朝食。 |
![]() |
奥の田圃のあたりからトキの群れが飛び立ち、そのまま飛び去った。写真には
8羽写っているが、計10羽いたようだ。 [写真上と左]: 潟上のビオトーブ(奥村撮影) |
![]() |
9:15に出発、まず1羽が休耕田に降りているというので探しながら行くが、なかなか
わからず、情報提供者がわざわざ出かけてきて案内してくれる。 裏山の木にとまっていた。驚かさぬよう100m以上はなれた場所からしばらく観察したが、 飛ぶ気配は無い。(新穂・内巻) |
![]() |
次に2羽が降りているという金井の水田に移動。
坂道を下っていくと右手の田圃の奥に2つの白い点が。 今年放鳥された2羽に間違いないので、 少し先でUターンして、道の脇に車をとめしばらく観察。 |
![]() |
トキの森公園で保護センター見学。100羽を越すトキ。15年前のキン1羽とは隔世の感で、
キンは剥製になって展示されている。(左写真) ほかにトキ繁殖の試みに使われたクロトキ、ムギワラトキ、ホオアカトキの姿も。 昼食は両津の「多花野」でカキフライ、海鮮丼、ヒレカツなど。 食後、今日帰京する吉田・大場の両氏を港に送ったあと、一路小木近くの羽茂へ。 |
![]() |
農道を走り探すとまずダイサギが、次いで遠くに2つの白い点が見つかり、これは確かにトキ。 ここで夕暮れまで観察。田圃をはさんで両側から静かに観察した。 |
![]() |
トキ色は飛んだときの翼の裏側が際立ち、とまっている時はピンク色が目立たないが、
ダイサギと並ぶと、真っ白なサギに対しトキの淡いピンク色が良く分かる。 途中で地元の農家の人が自転車で来て、トキの近くで自転車を降りて押してきたが、 2羽のトキは飛び立って遠くの田圃に。 |
![]() | |
![]() |
11/13夕:トキ#6(デンカ)の夕暮れ時の飛翔。このあと#11とともに塒に向かった。 あわてて車で追ったものの、見失ったが、いつもの塒のほうへ行ったようだ。 |
![]() |
11月14日(土) 宿を早朝5:40出発で、塒の場所へ。昨日の好天と打って変わりあいにくの雨模様。 いつもの塒の場所にいるはずという情報で、近くの路上で車のライトを消して待機。 夜が明けてくると向かいの山の松ノ木に2つの白い影が見えてくる。 やがて飛び立ったトキを追って昨日の田圃へ。 |
![]() |
2羽のトキはまるで夫婦のように仲がいいが、実はオス同士。昨年放鳥された
6番(デンカ)と11番(イケメン)。しばらく観察していたがほぼ同じ場所で採餌を続けていた。 8時の朝食時間が近づいたので宿に戻る。 |
9:00 朝食後、相川に車を飛ばす。実は今朝になって相川で観察している山本さんから
道子さんのもとに、1羽が水田に下りているとの連絡があったとのこと。
相川といっても相川から更に30分ほど西海岸を北上した場所で、現地到着は10:30を回っていた。
トキは高台にある広い田圃の脇にある枯木に、10:13までとまっていたとのことだが、既に
飛び去った後。戻ってくるのは午後遅くの筈とのことなので、両津に向かう。
でも日本海側のこんな場所にこれほど広い田圃があるとは思わなかった。 今回15羽のトキを観察したが、これは現在佐渡で所在が確認されているトキのほとんどである。 再び相川に戻り、両津に到着したのは12時ギリギリ。レンタカーに給油をして返す人、フェリー の乗船券を買う人、土産屋に走る人と、毎度のことながらバタバタ。 | |
![]() |
両津港12:40→15:10新潟港(フェリー) 上越新幹線 とき336号 新潟16:13→東京18:20 ・・とフェリーと新幹線を乗り継いで帰京。お疲れ様でした。 |