電源管理と kernel の構築

2006.05.04

はじめに

現在のパソコンの殆どは電源管理機構がある。 しかし FreeBSD の初期設定ではこの機能は使えない。 そこで今回はこれを使えるようにする。

設定

 電源管理のコマンドは apm である。 しかし初期状態で apm と打つと
apm: can't open /dev/apm: Device not configured
と表示されるので、電源管理機能がカーネルに組み込まれてないことが判る。

スタートアップの設定

1. root でログイン後、 /stand/sysinstall と入力して設定メニューを立ち上げる。

「Configure」→「Startup」としてメニュー画面を表示して、 APM を on にする。
これによって /etc/rc.conf に apm_enable="YES" という行が追加される。

次にカーネルの構築に移る。

カーネルの構築

1. 構築ファイルの設定

ルートでログインして /usr/src/sys/i386/conf/ に移る。 ここには GENERIC と LINT という二つのファイルがある。
このうち GENERIC をカーネル構築の基礎に使う。 これをまずコピーする。

cp GENERIC TEST

2. 構築ファイルの編集

コピーした TEST の中に
device apm0 at nexus? disable flags 0x20 # Advanced Power Management
という行があるので、 disable という部分を消す。

3. カーネルのコンパイル

まず config TEST と入力してカーネルのソースを生成する。

エラーがでなかったらコンパイルを行う。
cd ../../compile/TEST
make depend ; make

4. カーネルのテスト

できあがったカーネルを test という名前でコピーする。
cp kernel /test

リブートする。

ブートが始まったら test と入力して、新たに作成したカーネルでブートする。
ブートした新しいカーネルが問題なく動作することを確認する。

5. カーネルの入れ替え

上記のテストがうまくいったら、カーネルの入れ替えを行う。

まずコンパイルを行ったディレクトリに移る。
cd /usr/src/sys/compile/TEST

カーネルを置き換える。
make install

電源機能の確認

1. 電源機能の確認

カーネルを置き換えたら コマンド apm により電源機能の確認を行う。
%apm
APM version: 1.2
APM Management: Enabled
AC Line status: on-line
Battery status: unknown
Remaining battery life: unknown
Remaining battery time: unknown
Number of batteries: 0
APM Capacities:
        global standby state
        global suspend state
        resume timer from suspend
%

2. 電源の自動切断

root でログインして halt -p と入力する。
シャットダウン後、自動的に電源がきれる。


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