活動日誌


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5月2日 3日 シュワスマン・ワハスマン彗星を撮ってみた

「5月2日」

4月末、何か難しい名前の彗星が近づいているらしいと、えみさんと立ち話をしましたが、肝心な彗星の名前が思い出せません。
私、「確か、ウルトラマンのかけ声みたいな名前だったよ。シュワッチマン彗星とか言ったような...」
すかさず、えみさんが突っ込む「そんな馬鹿な...」
話は漫才みたいになり、結局、その時は名前は思い出せず、帰ってWebで調べてみました。

シュワスマン・ワハマン彗星は、ドイツのシュワスマン氏とワハマン氏が、1930年に発見した彗星で、二人が見つけた彗星では3個目だったので、第三彗星と呼ばれているそうです。
この彗星は、地球軌道の内側から木星軌道の付近までの楕円の軌道を約5.4年周期で回っています。
1995年に数個に分裂しましたが、この中の最も明るい塊のC核が、5月の連休頃に肉眼でも確認できるのではと予測されていました。

5月2日は、北風が強く吹く寒い日でしたが、空の透明度が抜群に高くて、淡い明るさの彗星の撮影にはもってこいの日和でした。
20時過ぎ、防寒対策をしっかりとして、重いGPD赤道儀を数十m離れた公園まで手に提げて運び、極軸合わせ、撮影体制を整えました。

彗星の予想位置を示す図を手元において、双眼鏡でその辺りを探してみましたが、彗星は見えません。
公園は、近所の家や街灯の光が降り注いでいて、夜空はほのかに明るく、双眼鏡で見ても最低光度は5等級以上のため、彗星は見えないようでした。
デジカメで撮影してみて、液晶で撮影画像を拡大しくまなく見てみましたが、やはり彗星らしきものは写っていませんでした。

21時頃、たつや副会長とえみさんがやってきました。数分後、けいこさん、ちさこさん、ひろこさんも集まってきました。
皆に彗星観測の声はかけていなかったのですが、天文好きの面々は感が鋭いようで、何かを感じたみたいで皆が集まってきました。
しかし、観望予定の彗星は全く見えず、5月とは思えない風の寒さに震え上がり、早々にけいこさん、ちさこさん、ひろこさんは帰りました。

しばらく北斗七星等を眺めて時間を潰し、彗星の高度が上がって来た頃合いに、三脚の固定撮影で探してみました。
数枚撮ったところで、それとなく薄らと広がった彗星らしいものが写っていました
その時のカメラの方向を固定して、向きを合わせて双眼鏡で探してみましたが、やはり彗星は見えませんでした。

えみさんに、近頃購入したNikon D50を持ってきてもらい、空いている赤道儀の方に載せ、私のカメラの向いている方向に合わせて撮影してもらいました。
数十分後、何度も方向を修正したり露出時間を変えたり、大格闘の末に、えみさんの方も彗星の撮影に成功しました。(えみさんにとって、初めての天体写真になります)

SW彗星1
SW彗星2


この日の撮影は、雲が出てきたので、24時前に終了しました。

さっそく、我が家の玄関先で、たつや副会長のパソコンに画像データを転送し、大画面で画像を確認してみました。
深夜にも関わらず、「あっ、写っている」と三人そろって大声を出して喜びました。


「5月3日」

寒さがましになった3日も快晴だったので、昨夜に続いて彗星の撮影に挑戦しました。

昨夜よりも空の透明度が若干悪くなったようで、見えている星が少なく、双眼鏡で彗星の予測位置あたりを探してみても、彗星どころか星さえも見えません。
昨夜のこともあるので、見えないながらもカメラを向け、撮影を始めましたが、微妙に方向を変えて何枚撮影しても、ほのかな明るさの彗星はカメラにも写らないようで、液晶画面を目を凝らしてみても全く見つかりませんでした。
しかたないので、彗星の高度が高くなるまで待つことにしました。

22時頃、たつや副会長と、ちさこさんがやってきました。
昼間、たつや副会長は、部屋の片付け中に模造刀を見つけたそうで、何でもかなり以前にフリーマーケットで購入したものとのことでした。私も興味があったので、それを持ってきてもらいました。
ところが思いもよらず、模造刀を見て一番目が輝いたのは、若いちさこさんでした。
どうやら、ちさこさんは「るろうに剣士」に魅せられている様子で、刀を優雅に抜いて、正眼に構えて悦に入っていました。

そうこうするうちに、彗星の高度も上がってきたので、再び撮影を開始しました。
数枚撮影して、ようやく彗星を見つけました。昨夜よりも、さらに淡く写っていました。
今日は、撮影の補助役として赤道儀には10cmの望遠鏡も載せていましたので、望遠鏡で彗星を見ましたが、かすかにそれらしきものが見えるような見えないような...。

SW彗星3


夜半を過ぎ、多少雲が出てきたので撮影を終わりました。

片付ける前に、南天でひときわ明るく輝いている木星に望遠鏡を向けました。
ほぼ一年ぶりの木星は、ガリレオ衛星を引き連れて変わらない姿を見せてみました。
(近頃、大赤班の近くに出来た白班が大きく成長して小赤班になりました)


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