2002九州横断旅行


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今回のツーリングのテーマ

主なテーマは「修学旅行のリベンジ」であった。災害で行程変更を余儀なくされた部分を含めほぼ同じルートを、高校の同級生の神代氏と二人でバイクで辿ろうというものである。

乗っているバイクについて

神代氏=X4
ホンダのネイキッド。アメリカン風の作りが特徴。非常にカッコ良いのだが、1300ccで燃費が悪く燃料タンクも小さい。そのため、頻繁に給油する必要あり。
野村=CB400SuperFour
大自二免許あるのに400ccに乗っている。教習所でも使われるように、乗りやすさは随一。燃費が良くタンクも大きい。

8月15日

 前日の試合の疲れも癒えぬまま、7時前に起床。
 8時半、いよいよ出掛けようとして厳重に施錠して出発に備えるが、連日の疲れのせいか、何度確かめても確証が持てない。疲れてしまい、そのまま出発する。
 長良川の堤防道路を走り、金華橋・忠節橋と進む。しかし走れば走るほど施錠が気になる。穂積から21号線に入る。約束の時間から考えると、もう引き返せない。同行の神代氏に電話しても繋がらない。どうしようもなく、合流地点である垂井町某所に9:15着。
 しばらく待って神代氏到着。相変わらず施錠に自信ないが、神代氏に迷惑をかけるわけにもいかず、両親を頼ることにする。
 ほどなく出発。何度走っても、垂井〜米原の21号線のまったりした雰囲気は好きだ。次第に暑くなりつつあるが、曇りがちな空の下、関ヶ原を抜け、8号線に合流して米原へ至る。なんと朝食がまだだったので、コンビニでおにぎりを買って食べる。時と共に雲が厚くなるが、まだなんとか雨はもちそうだ。
 彦根ICの脇を抜け、多賀大社から307号線に入る。西明寺あたりの懐かしい道を抜け、八日市に入ったころ、ついに雨が降り出す。給油がてらスタンドで雨宿りしているとほぼ止んだ。跳ね返りがあるためズボンのみ合羽装備で西へと向かう。
 まったりとした道を淡々と進む。水口バイパスを経由し、1号線を渡る。貴生川駅を横目に、信楽高原鉄道と併走しつつ峠を越す。途中、左手には第二名神工事。
 信楽の集落を越すと、ますます山手へと入り込んでいく。原付でも越えたことのある裏白峠。トンネルや新道の開通によって通りやすい道になっていたこともあるが、やはり排気量が8倍になると快適そのものの登坂である。一箇所凶悪なカーブがあったが…。
 宇治田原も工業団地合流あたりから混み出すが、流れは速いまま。後ろからプレッシャーを受けつつ、山城多賀へと降坂してゆく。
 新しくなった(なっていた)山城大橋を渡り、京田辺市。府道まで直進して左折。JR同志社前駅の北にある天下一品で遅めの昼食をとる。13:20着。
 私の天下一品デヴューの店で、久々に独特の美味しいスープを堪能する。暑さに溶けかけていたなか、いいリフレッシュにもなった。ここまで本日153km。
 13:45再び出発する。井手生駒線を進む。打田の集落が懐かしかった。高山から163号に入り、北田原のコンビニでトイレ休憩。
 そのまま大阪へは向かわず、清滝峠から南へ折れる。府民の森を横目に、阪奈道路へと繋ぐ。
 神代氏、阪奈を降りるのは初めて。ひょっとしたら、阪奈自体初めてかもしれない。私にとっては原付で通い慣れた道、そこを400ccで走る快感は、やはり別の感動をもたらしてくれる。
 渋滞を抜け、外環状線から中央大通へ。日本橋観光したいということもあり、水走から阪神高速へ入る。東大阪線から環状線夕陽丘まで、アッという間であった。料金区界の端から走ったということもあり、お買い得感は高い。
 どの都市に来ても同様だが、2輪は駐輪場所に苦労する。有料でも良いので預かってくれるところを整備して欲しい。仕方ないので精一杯まわりに迷惑にならない場所を探して停める。14:55。
 模型店や電気店をザッと巡るだけでも時が経つのは早い。あとの予定もあり、16:10出発。
 堺筋を北上し、中央大通に出る。かつて原付で通った時のように、遠慮がちに走ることもない。ウインカーを出さない不心得者に悩まされつつ、16:25に弁天町着。交通科学博物館へ行く。受付で「バイクですがあそこに停めていいですか?」と訊いたらびっくりしていた(^^;;
 主たる目的である鉄道柄のタイピンを購入し、コーヒーを飲み、ごくザッと展示物を眺めるばかりで早々に切り上げる。大阪に着いたのはほぼ予定通りの時刻なるも、案外時間が経つのが早くて、乗船手続き時刻が迫ってきたのだ。17:10発。
 阪神高速利用という案もあったが、中央大通を西進して咲洲トンネルから南港に出る。ATCの横を抜け、南港大橋へ。
 予想外に距離があり、ジリジリとタイムリミットが近づく。救いだったのは、事前調査に反して別府行きのバースが近いところに変わっていたこと(もしくは調べ間違えていたこと)。出港1時間前には充分間に合わすことが出来た。
 カウンターで必要事項を記入する。自車のナンバーが分からず、わざわざ車輌まで見に行ったのは内緒(笑)。
 「別府」という鮮やかな札と乗船券、雑魚寝指定券をもらって、バイクを待機位置へと回送する。札をミラーにひっかけて、ただひたすら待つ。暑い。
 様子を見ていると、まずはトレーラを押し込めている模様。トレーラはトレーラヘッドと一蓮托生で乗り込むのだと想像していた私には新鮮な光景であった。
 トレーラが落ち着くと、今度はいよいよ2輪車の番。我々2台はごく入口近くに駐輪することとなった。さすがに警報装置のイモビライサー(以下、芋)はセットできないが、ロープで固定してもらったのち、完全ロックを施して船室へと向かう。
 トラックドライバー専用室の脇を抜けて、メインエントランスから3階にあがる。目指す2等客室(以下、雑魚室)は窓のない部屋であった。そして、びっくり。めちゃめちゃ狭い区画が並んでいる。八戸〜苫小牧で乗った雑魚寝は部屋指定しかなかったのに...少し体格がいい人だと途端に辛いだろう。
 まずは荷物を置き、祝杯をあげる。私にとって350ml缶など、ほんの汗冷まし程度でしかない。
 そうこうしているうち、「さんふらわぁこがね」は定刻に出港。とまれ、窓もない部屋では、感慨もなにもない。美味しいビールもほどなく消えさり、あれこれと話していると日が暮れてくる。船内を散策に出掛けたら、どこかの子どもにストーキングされた(笑)。
 酔いもすっかり冷めた頃、風呂へと向かう。混雑を避けて二度目の挑戦だったが、やはり混み合っていた。しばし並んで体を洗った後、湯船に浸かる。いささか江戸っ子モードのお風呂であった。上がり場でゆっくり休んでから、船室へと帰る。
 もっとも、船室に帰ってもなにをするわけでもない。ほどなく夕食に立つ。お風呂でゆっくりしているうち知らぬ間に時間が経っていて、ギリギリセーフでレストランに駆け込んだのであった。そもそも閉店時刻を把握してなかったのだが...
 バイキング形式の食事はついついいろんなものを食べてしまう。美味であった。
 食後、売店をのぞいたりして落ち着いてから、ビール片手に屋上デッキに出る。暑さの残る夜に飛び出す。とても暗いが怖いというほどでもない
 デジカメの長時間露光で月を弄んだり、GPS携帯で現在位置を調べたり。まだ一夜目なのに、そこそこ深い話をして過ごす。今回の旅行自体が修学旅行のリベンジだが、夜の話のネタも高校生と大して変わらない(笑)。
 瀬戸大橋をくぐるまでにビールは700ml。ようやく気持ちよくなったし、夜もすっかり更けたのでそろそろ寝ることとする。
 船室に戻ると、右隣の人がゆったりと寝ていて私のスペースを占領している。幸い、私の左にいる神代氏の更に左が空席だったので、少しずつズレて寝る。翌朝、入港前の海を眺めるべく、5:40に目覚ましをあわせる。


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