森田瞳のひとりごと
「さくら -2-」
また今年も桜が咲く
細い雨の中
わずかに花びらを散らしながら
今ここに自分が生きているのだといわんばかりに鮮やかに
この雨はあなたの流す涙だろうか
あなたの優し過ぎる心は
わたしたちを見て涙しているのだろうか
ゆるしてください
おろかなわたしたちを
それでも見守っていてください
あなたの心を傷つけずにいられない
あまりにも幼いわたしたちを
わたしの声は
わたしの願いは
あなたに届くだろうか
この雨と雲にさえぎられても
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