川原駈のひとりごと

「蒼い空の下」


夏の空にあいつの白い肌がすごく映えてる
俺はすぐに真っ黒になるのに
あいつは日に焼けないタイプなんだな
そういえばもともと色素が薄いんだっけ

海へいきたい
太陽の光も海や空の蒼さも
きっとあいつの白い肌をもっと引き立たせてくれる

さそってみたらにっこり笑ってくれた

じゃあみんなもさそって一緒にいこう
俺はふたりきりでいきたいんだけど

少し沈黙

あいつは苦笑して俺の頭をこつんとたたいた

ナンパに行きたいんだったら始めったらそう言えって
そうじゃ無いよ
デートだよ
って言ったらまた怒るかな?

風になびく髪をかき上げてあいつは空を見上げた
そのまま風景に溶けていきそうだ

そっとあいつの手をにぎる
そうしないと消えてしまいそうだったから

ふり返ったあいつのひとこと

「熱い」


俺って絶対むくわれてない



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