風炎の街

 富山と聞くと、富山の人は寒ブリだとか田中耕一さんだとか言うかもしれないが、一般的にはますのすしとふんどしである。
 また雪国というイメージが付きまとい、なんとなく夏は涼しそうに思っている人も多いかもしれないが、これが実に暑い街である。特に台風が日本海に入ると、南から風を呼びフェーンの熱風となって吹き降ろす。これは、しがない外回り営業マンにとって、かなりコタエル。
 このように、外から見るのと中から見るので結構違うのが富山である。そして、両側から見てみた私としては、どっちも違うのだよという印象で、これから皆様には正しい富山というものをご紹介しよう(ハッキリ言って、思いっきり間違ってる富山です・・・)。

☆☆☆☆ディナー 全家福

 

 周囲から完全に浮いている中華ぼんぼりの紅い色に誘われて店に入ってゆくと、台湾小姐が迎えてくれます。にんにくチャーハンがお勧めだが、基本的にどれもおいしい。台湾ラーメンはむせるほどうまい。台湾風腸詰を肴に300円の生ビールで至福のひととき。
☆☆☆ディナー 銭形(県外)

 

 ここのエビフライは一見の価値がある。と言うよりエビフライの概念を超えている。こんな海老どこから仕入れているのだろう。とんかつとか他のメニューも大きい。
☆☆☆ランチ 天下一品ラーメン(県外)

 

 仙台にいた頃近所にあり、時々発作的に食べたくなってしまう。後遺症がいまだに残っているようで、時々症状が出るが、富山に無いので金沢まで行かなければならないのがちとつらい。
☆☆ランチ 寿がきや

 

 昔よくジャスコの2階にあった。値段が非常に安く、我々の味方だった。特製ラーメンでちょっとブルジョワな気分を味わえたものだった。イオン高岡ショッピングセンターがオープンし、何よりもうれしかったのは、スタバより寿がきやが入ったことだった。
☆☆☆☆ショップ 中国老家食品

 

 IP電話が設置されていて、富山に住む中国人達の憩いの場となっている。勇気を出して従業員通用口のような扉を押そう。彼らの生活に欠かせない、ひまわりの種、香辣牛肉面、白酒、八宝粥、狗肉などが唯一手に入る。1Fの郷香という食堂では、向こうの家庭料理がリーズナブルな値段で食べられる。
☆☆☆☆リラクゼーション 国吉温泉

 

 地元のご老人達に愛されている温泉。外から見るとやっているのか非常に心配になるが、たいていやっている。正面玄関から味わい深い廊下を通って入るのもいいが、常連はびんずる様の鎮座する裏口から入っている。脱衣所には火鉢。鉄分の濃いお湯に身を委ねれば、心も体もデトックス。
☆☆☆☆スウィーツ 金多満屋(県外)

 

 ちょっと富山から離れるが、長野の中条村にある。長野らしく少し塩の効いたあんこが癖になる。贈答にも非常に喜ばれる絶品。
☆☆ランドマーク ショウワノート

 

 かつてこれにお世話になった方は多いと思う。それが漢字練習だったか、パラパラ漫画だったかはともかくとして。実はmade in Takaokaである。
☆☆☆ビューポイント 岩室の滝

 

 大きさでは称名滝に負けるが、美しさでは富山県一だと勝手に認定します。
☆☆☆☆ランチ エラン・デ・ケバブ

 

 トルコのパンにラムと野菜が挟んであり、ピリ辛のソースがたっぷりとかかる。絶品。秋葉原のよりうまい。ただし汚さないように食べるには熟練を要する。
☆☆☆ストラクチュア 円筒分水

 

 川の対岸からサイフォンで運ばれてきた水が中央から噴出し、各地区に公平に分配する仕組み。吸い込まれそうになる美しさが魅力。

 

☆☆☆☆ショップ 澤田牧場

 

 濃くておいしい牛乳。そして、これから造られるコーヒー牛乳が絶品。クーラーバッグをかついで買いに行こう。
 でも、壜は返してね。
☆☆☆カフェ ブルートレイン

 

 席に座って、しばらくすると周りを列車が走り出す。何周かすると、別の列車が走り出す、きめの細かい演出もあり。ここではもうすでに、北陸新幹線が走っている。
 実はコーヒーもおいしい。
☆☆☆ショップ サンダーバード

 

 立山黒部アルペンルート、富山県側最終コンビニである、サンダーバード。近くにマルケイがあろうが、ついこっちに寄ってしまう。
 鼻歌を口ずさみながら入っていくもよし。変わったラインナップの、手作りおにぎりやハンバーガーをゲットするもよし。
☆☆☆☆アミューズメントパーク 観音湯

 

 街中に昔ながらに残る銭湯観音湯。洗い場でなぜかその筋の人が隣に座ってしまったりするが、掛け湯に細分の注意を払いつつ、くつろごう。
 ここは、その筋であってもなくても、平等に腰に手を充てて牛乳を飲める、そんな心地よい空気が流れている。
 往年の賑わいを偲ばせる広大な脱衣所には、ばね式の体重計と天井の扇風機。そうやって、古いものを大事にしつつも、丁寧な手直しが随所にされていて、清潔で快適である。
 ユニットバスに理不尽なものを感じ、やり場のない憤りを感じたら、迷わず来る事をお勧めする。
☆☆アミューズメントパーク 高岡大佛

 

 日本三大佛として名高い、高岡大佛である。あとの二つはもちろん、奈良と鎌倉、である。
 その高さは、15.85mあり、奈良14.98m、鎌倉11.35mと、他の二大仏を凌ぐ堂々たるスケールである(ただし、台座を外すと7.43m)。
 台座の中には、不思議な絵などが飾ってあり、合わせて楽しむことができる。宿泊は、近くの大佛旅館へ。
☆☆☆リゾート 平湯温泉スキー場(県外)

 

 半日券2,000円程で、たっぷり滑れてしかも露天風呂がタダになる。標高が高いので、シーズンの終わりでも雪質が良く、交通の便が良くないので空いている。
 ただし、人がいないときに上級コースには行かないこと。本当に遭難の危険性がある。
 静かなので、鳥の声などを聞きながらゆったりと滑るもよし。知り合いに会うことはまずないので、転びながら修行を積むもよし。超高速小学生を横目に砂を噛むもまた一興である。
☆☆☆ディナー ホワイト餃子

 

 餃子をガツンとひたすら喰いたい、そんなバイオリズムの時が皆さんもおありだと思う(ないか)。そんなのっぴきならない状況の時は、王将かここである。富山の店が消えてしまったので、高岡のこの店。餃子は普通ラーメン屋にあるものだが、餃子の時は餃子だけをひたすら食べたい。ラーメンと餃子は合わない。
 富山の店の、ちょっと腐りかけたようなにんにくと一緒に食べるのがうまかったが、無いものは仕方がない。
(残念ながら閉店しました)
☆☆☆ビューポイント ヤセの断崖(県外)

 

 県外であるが、それ程遠くないので、ご紹介。近くに関野鼻というメジャーな観光地があるので、ほとんどの人はそちらに流れてしまう。関野鼻の方が、安全で施設も充実している。
 しかし、ヤセの方は世を偲ぶ方たちが主な客層という雰囲気で、「思い返せ・・・」の文字が更に気分を盛り上げる。
 季節は厳冬を激奨する。が、不安定な精神状態で、万が一があったとしても、こちらは全く関知するところではない。
(震災で先端が崩落しました)
☆☆ランチ 富山企業団地厚生食堂

 

 企業団地の工員と、国道8号線を駆け巡る営業マン達の社員食堂である。メインディッシュに加えて違和感のあるものがついてきたりと、懐かしい給食感が味わえるし、量も多め。
 12時〜13時は工員でいっぱいになり、また13時以降は品切れが出る可能性があるので、12時前には入りたい。
☆☆アミューズメントパーク 富山ゴールデンボウル
 訳してはならない。

 

☆☆☆ディナー チョンの店
 富山式の濃厚醤油ラーメン。
 名前がちょっとやばいけど、出てくるラーメンもかなりやばい。
 中華そばを注文すると、チャーシュー麺が出てくる。チャーシュー麺を注文すると「本当にいいの?」とか言われる。
(残念ながら閉店しました)

 

 

☆☆☆アミューズメントパーク 宝湯

 

 伏木にある銭湯宝湯。平成の世を嘆き、昭和を恋焦がれる貴方にぜひおすすめ。
☆☆☆☆ディナー カシミール

 

 富山で一番うまいカレーを出す店。富山のパキスタン社会の仕出しを一手に引き受けている。
 はっきり言って、入るのにかなり勇気がいる。しかし、それを乗り越えた人のみが味わうことのできる至福のひと時。
☆☆☆アトラクション 堀越県営渡船

 

 堀岡港と越ノ潟港を結ぶ、県営フェリー。富山新港を作った時、古い道が分断されたために運航されている。なんとタダで乗れる。かつては二十四時間運航だったが、さすがに最近夜中は運航されなくなった。
 やがて橋が完成すると、役目を終える。

※ 掲載の順番は適当です。気が向いたら増えるかもしれません。