2004年カンボジア(シェムリアップ)

 

 カンボジアと聞いて、多くの日本人が持つイメージは、ポルポトであり、地雷であり、難民であると思う。しかしさすがに、今はそのような時代ではなくなっていた。今でも、街で足の無い人を普通に見かけたりするが、至って穏やかなアジアの街である。アンコールワットが世界遺産に指定されてから、シェムリアップは観光に沸いており、観光客が押し寄せ日本人も多い。シアヌーク殿下の巨大肖像が迎えてくれる、街の診療所といった風情の空港も、大きく新しくするのだそうだ。

 それにしても、ここののほほんとした雰囲気はなんだろう。日本で神経を尖らせていたことが、滑稽に思えてくる。この感覚は、気温のせいだけではないだろう。通りには椅子が出ていて、そこに座って道行く人を眺める人、胡弓を弾く人。その前を牛がゆるゆると通り過ぎてゆく。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


その先のカンボジアへ