◆ マゼール/ウィーンフィルハーモニー管弦楽団(1985年10月 SONY CLASSICAL)★★★★(★)
意外にもウィーンフィルはマーラーをあまり録音せず、この曲も1950年代以来30年近くも手をつけていません。歴史をひも解けば、マーラー生前においても必ずしもウィーンフィルはマーラーに対して好意的でなかったことがわかりますし、バーンスタインがウィーンに登場してマーラーを取り上げた当初もオーケストラ内部からの多くの反感と無気力に直面したことをバーンスタイン自身が語っています。しかし、バーンスタインの努力によってマーラーに開眼したウィーンフィルは、ようやくこのマゼールの指揮で全集を完結することになります。なお、この1番は1982年に開始された全集録音の最後から2番目に演奏されたものです(最後は8番)。