◆ ケーゲル/ドレスデンフィルハーモニー管弦楽団(1979年11月 Deutsche SchallPlatten)★★★★(★)
ケーゲルのマーラー録音は少なくこの他に4番があるのみですが、伝統的なものと新しいものが混ざり合ったスタイルで紛れもないマーラーの音楽を聴かせてくれます。また、録音会場がブルックナーの録音などで数多く使用されている有名なルカ教会でありながら残響の少ない引き締まった音で録音されているのが興味深いところです。
◆ メータ/ニューヨーク・フィルハーモニー交響楽団(1980年11月 SONY CLASSICS)★★★★★
1978年9月にメータがニューヨークフィルの音楽監督に就任してから2年が経過したときの演奏。メータらしい恰幅のよさとニューヨークフィルの名人芸とがうまくかみ合って極めて完成度の高い仕上がりを見せています。後任のマズアの時代では音楽界の景気低迷の影響があってライヴ録音が増えることでムラの多い演奏が多いだけに、ニューヨークフィルの実力を再認識させる演奏といえます(先程、マズアの後任としてマゼールが就任するとのニュースが飛び込んできました。)。