縮刷版99年5月中旬号


【5月20日】 全米で公開されたってことでテレビが「スター・ウォーズ エピソード1 ファントム・メナス」の封切りの模様を大中継。日本人で言うなら小中高のあたりで第1作目を見たとどの詰まりは自分とほとんど同世代な奴等の騒ぎまくる様子に日本もアメリカも一緒じゃんと安心しつつ一方では人から見たら自分も浮きまくりはしゃぎまくりの脳天パーに写ってるんかいなー、と考えちょっぴり沈む。それでもガイジン明るくって陽気でカッコ悪さはそれほど無し。対するに7月10日の日本でもやっぱり同じ光景が演じられたとした場合、アメリカ人のよーな陽気さとはまた違うねじくれた暗さでボソボソと喋るか甲高い声で意気込んで喋るかのいわゆるジャパナイズされたネイティブなオタクの生態が、画面いっぱいに映し出されてなおいっそう自分を暗くさせる。せっかくの誕生日なのにぃ。

 そんなこと言って自分だってその日は「スター・ウォーズ」なり、或いは本当に間に合うのかが心配一杯な「ホーホケキョ となりの山田くん」なりに出かけてテレビの放列に身をさらけ出してどっちかってーと気取ってる風を演じてる割には実んところは興奮で早口になって身ぶり手振りが大袈裟な典型をさらけ出してるんじゃーないの? って聞かれれば可能性は皆無とは言わないけれど、可能ならばそーだな「スター・ウォーズ」は今朝方ハガキをいっぱい書いた講談社の試写か集英社の試写に潜り込みたい心境だし、「山田くん」は並ばなくたって見られそうだし或いは日数を置いてからの方はより完成版に近づいているかもしれず(ってをいをい)慌てる必要はさらさらない。じゃあ映画にも行かずに何をしてるかって決まってるじゃん当日7月10日は秋葉原の石丸電気ソフト1で堀江美都子様さま様の握手&サイン会があるんだぜ。って訳でルーカスも高畑勲もほっぽって、7月10日は我がエッホンウオッホン歳の誕生日はアキバで堀江みっちゃんと握手! いやいや漢(おとこ)だねぇオレもまだまだ。

 しかし公開なって伝わって来る情報の何ちゅーか何ともな評判に今度は逆に封切り日に見て話題に入らなくっちゃいかんよーな気もして来る今日この頃。とりわけすさまじかったのは立ち読みだけど「ニューズウィーク」の外国人記者による圧倒的に酷評なレビューで、詳しくは読んで頂くとして要点から言えばとにかくアナキンが善良過ぎてヤってこと、なのかな。ぶっちゃけた話今度の3部作ってのは、アナキンってガキがだんだんとグレてく話な訳じゃんか、結論がすでに見えているにも関わらず、そんな怪しげな雰囲気を微塵ジェイク・ロイドに見せさせなかったルーカス監督、オビワンやらクワイ・ガンやらの描き方も含めて人物造形が薄っぺらで、映画から離れていたこの20年で監督としての腕前も錆付いてるんちゃうのってな、なるほど言い得て妙な文言が並んでる。

 逆にダース・モールの造形なんかは誉めていたから米国人ってあーゆー歌舞伎な京劇が好きなんだろーと一応は納得、けどそんな東洋趣味がアジアで通じるかってーと不明なところも多々あるんで日本での試写が始まり評が出始める来月頭以降にとりあえずは注目ってとこですね、まー「ニューズウィーク」ほどにケチョンケチョンな評を載せるメディアがあるとはとても思えないけど。個人的に心配なのは全米での封切りに会わせて各局が流した予告編にやたらとドーブツ系のキャラが写っていた点。仕草はおかしっぽくってかわいっぽくって子供が見れば喜びそーだけど、すでに大人だった時代に「ジェダイの復讐」を見せられ毛むくじゃらな奴等が森の木陰でドンジャラホイってるストーリーに生欠伸をかみ殺していた記憶が頭に根強く染み着いていて、今度の「エピソード1」どころか以後の「2」「3」も含めてイヤーンな予感がするのです。どっちにしたって7月10日にゃ全てが判明、どーゆー気分で貴重な誕生日を迎えられるか今からとっても心配いや楽しみ。

 森博嗣さんの新刊「黒猫の三角」(講談社ノベルズ、880円)を読了、犀川&萌絵(S&M)シリーズが終わって次はどんなシリーズの登場かと待ち望んでいただけにふーん今度は「保呂草潤平シリーズかー」と思って森さん自身による作品の紹介ページを見たら「瀬在丸紅子シリーズ」をあってオヤオヤ。どうにも主役っぽい人が探偵じゃないのは他に幾つも例のある話とは言え物語上ではどうにも活躍の場の少ない女性がシリーズの冠を被ってるってことはだったら、頑張っている保呂草ってーのは一体何? と思って紹介文を読んだ時点で来ていた半分くらいのページから一気に最後まで読み切って納得×3さらに倍。ふーんそーくるかと思ってさらに先への興味が湧いて来た。

 天才って自分じゃなれないもんで好きなんっすあたしゃ。殺人についての考察は殺人な人たちの考察も欲しいところで殺人研究家の読んだ感想を聞いてみたいところだけど、書くと本筋に迫っちゃうから難しいんで無理かなー。ピンクハウスな”練撫”って森さんあーたまったくもう。いや羨ましがってるだけなんですが。いりなか(漢字がねえ)やら山崎川やら川名や天白区やら昭和区やら土地勘バリバリな地名の頻出はそこいら辺りをケンメリでカッ飛んでた身としては有り難いこと仕切り。最近だと森さん地下鉄の平針駅前なんて超絶ローカルな当方としては実家の最寄り駅で土地勘超バリバリな地域へもキャラクターグッズなんかをお求めに出没してるらしーんで、ここは是非とも平針名物「農業センター」「薔薇館」「ステーキのあさくま(ほんとは赤池)」「ビッグ1」「大正橋」なんてものをジャンジャン出して世界に冠たる土地にしてやって頂きたいもんですね。


【5月19日】 ひらのほめててごめんねあづまさん。閑話休題GLAYのビデオはあちらこちらのレコード店で平積みセールス好調なよーで全然誰かも何を唄っているかも知らずにGLAYのビデオクリップを作ったとゆー森本晃司さんも、これで森本さんが全然誰かも何を唄っているか(唄ってない)知らずに買ったGLAYのファンに名前が知れて一段の仕事のし易い環境にちょっとは近づける事でしょー。そのGLAYが「少年マガジン」の巻末に登場しててビデオに入ってる「サバイバル」のことを宣伝していてカラオケで唄う時のポイントとして「生麦・生米・生卵をとりあえず練習!」とある点に楽曲を聞いて歌詞カードを見ながらまた聞いて強く納得する。字余り過ぎなんだけど強引に唄い倒すのが吉ってことだわな。

 リードボーカルのTERUさんに聞いたインタビューに興味津々、何故って最近ハマってることで「フィンガーボード」ってのを挙げていて、そうかアレって結構そっちなカッコ良い系の若い兄ちゃんに人気沸騰じわじわ中なのかってことをようやっと知る。まあ少なくとも山ほどのオヤジと朴念仁の巣窟たる我が勤め先で遊んでる人がいるはずも無く話題のなり加減をつかんでいなかったこともあるけれど、よりによって人気トップのGLAYのトップがハマてるんじゃーいずれ人気爆発は間違いなし。テレビの番組で披露なんかした翌日にゃあ、売ってるお店は男だけじゃなく女の子がおしかけ買いまくり、ベニヤ板でハーフパイプを作って遊ぶなり輪っかを通してイヤリングにするなりと、なおいっそうの話題化を押し進めて品切れ続出を出現させることになるだろー。買っとくんなら今のうち。

 んな漫画を読んでるうちに京急蒲田へと到着、大田区産業会館で開かれたセガ・エンタープライゼスの業務用ゲーム機のプライベートショーをのぞく。話題は「フェラーリF355」の運転席をまんま模したボディん中でF355の挙動をまんまCGで再現する超リアルなレーシングシミュレータ「F355チャンレンジ」なんだけど、駆け付けて乗り込んでプレイするほどにフェラーリの運転に慣れてないんで(いずれ慣れるとも思えないけど)まずはいそいそとUFOキャッチャーの所へと駆け寄って、ショー向けにしっかりと強めてあるバネを喜びつつ大きな「くまのプーさん」の縫いぐるみをゲットして手に持って場内をウロウロ、F355とは違う別のマシンに目を見張りつつ笑いをかみ殺す。

 何が笑いって別に漫才もコントもコメディでもないぞちゃんとした一応はアミューズメント機器の最新機種。なのに笑ってしまえるのは「消防士」ってその名前もさることながら、遊んでるポーズが実にアミューズメント施設向けじゃーないんだよね。まずは説明すればこの「消防士」ってゲームは、いわゆる「職ゲー」ってジャンルを開拓したいセガが消防士の仕事を割かし忠実に再現してみせた内容で、目的は当然ながらCG画面に登場する様々な場面の火事を消すってことになっている。ふーん「バックドラフト」みたいでカッコ良いじゃんと思って当然だし実際映像は外国っぽい風景を仲間をかばいつつ火を消す感動的な展開になっている、にも関わらず笑ってしまうのはシューティングがガンでレーシングがハンドルのように、コントローラーが消防ホースになってるんだわ、それも極めてちゃんとした。

 本物だったらそれでも水しぶきが飛んで見た目の迫力は十分だけど、ゲーセンで水撒くわけにもいかず出るのは当然レーザーか光か何か。プレーヤーはだから本体に白いホースで繋がれた、何も出ないし反動もないノズルを持って画面に向かって突き出し構えて手元のボタンを操作して遊ぶことになる。拳銃を目線で構えて撃ってる様に比べて腰だめしたホースを突き出している姿を貴方はカッコ良いって思えますか? まあものは考えようで仲間うちでワイワイやりながら遊ぶゲームとしてはカッコ悪さが逆に円滑なコミュニケーションを産む可能性がない訳じゃなく、ゲーム自体のアイディアも実は正直好きなんで、うまく話題を作り物語を組み立てて売っていって頂きたい。いっそ「ドリームキャスト」用を作っていっしょに「消防ホース・コントローラー」もセットで売るか? 真鍮製の重たく光った「特製ノズル・コントローラー」とかも限定で。

 篭って「シェンムー」を作っているはずなのに一体どこに余力があったのが会見場に鈴木裕さんが登場して始まった「F355チャレンジ」の発表会は、鈴木さんならではのこだわりが入りまくったマシンの出来に感心が集まり、プロのレーサーの運転なんかを見ながらゲームよりも最初はむしろシミュレータのレベルで作ろうとしていた話を披露して、けれども会社的にやっぱり商品にもしなくっちゃってことで今回の発表に至ったあらましなんかを説明する。なるほどコクピットにはちゃんとクラッチも含めた3つのペダルが足下にあり、右手部分には変速レバーもちゃんと飛び出しまるでホンモノらしーフェラーリの運転席を再現してるし、走り始めた時の挙動もブレーキを踏めばノーズが沈み、ドリフトをすればミッドシップならではの慣性で曲がる雰囲気を実にうまくつかんでいると、プロのお墨付きも出るほどの仕上がりとなっていて、こだわりならば右に出る人のない鈴木さんのテイストが存分に盛り込まれた期待の逸品に仕上がっている。

 価格は未定でプレー料金も解らないけど入ればきっと誰もが1度は載ってみたい「フェラーリ」の完コピー。オヤジから若いゲーセン兄ちゃんまでがこぞってつめかけリアルさに驚き豪華さに驚きスピードの驚く光景が、あちらこちらで見られることでありましょー。リアルさって点では「電車でGO!」に通じる雰囲気があるけれど、カッコ良さじゃー山手線よりゃフェラーリだわな。これもさすがにDC版にしたらちょっぴり困りそーなタイトルだけど、そこはアミューズメントとコンシューマの融合を打ち出したセガさんのこと、ボール紙とか合成樹脂をうまく使って組み立て式の「F355コクピット型コントローラ」ってのを9800円くらいで作ってセットで売り出してくれると信じたい。なるほどフェラーリの10分の1とかホンダのアコード1台とかの値段で本体は買えちゃうそーだけど、ホンダのZすら買えない身とあっては9800円が精いっぱい。久々にアーケードで話題を取りそうなマシンなんで、その人気をDCへと活かす際にはセガさんどーかご一考を。


【5月18日】 読むことが目黒寄生虫館な雑誌「サイゾー」の祝創刊に拍手をパチパチ。さっそく始めたアラ探しにてよりにもよってな間違いを発見し、結局南極(古いねェ)これだけの日数を費やしてホームページ上で知名度向上に務めて来たにも関わらず、かつおそらくはときどきながら閲覧頂いている方々を関係者にも含みつつ、超弩級にマイナーなままであったとゆーことが分かってちょっとばかり沈み込む。133ページ欄外「アムウェイ用語の基礎知識」にある「なぜかアムウェイのヨイショ記事を掲載したり、ヨイショ本を出している、フジサンケイグループのマイナー業界紙」は絶対に日刊工業新聞じゃーありませーん。って鬼の首取ったみたいに威張れることかいな?。

 押井守さんの連載「アニメにはもう飽きた!」のバックが南の海で肩を寄せ会う外国人のちょっぴり年季の入った男女ってのはホワイな気分。復活なった山形道場は納得力十分。産経が自覚的にやっているけどいかんせん販売力影響力の違いで世論を煽りきれない悲しさがシクシク。「今月のボス」ですっくと立ってるセガの廣瀬さんの去就や如何に? 「D2」の広告を出したのに「新作ワースト5」で「リアルサウンドDC版」が2位に入ってしまう他のゲーム雑誌じゃーおそらくはなかなかに困難を伴う背中から袈裟切りをやってしまえるリベラルさに感嘆しつつ同情してみたり。「デジュリドゥ」はやっぱ広末の前で吹かなきゃね。

 さらには「チャウチャウ」はどーしてヘルメットを被らないのかジャージを着ないかせめてブルマで行かせないのか、やっぱり鶴ちゃんは巨匠に至る病にあるんだろーなー良く言った、石井竜也はあれでガキん頃に「日展」だかに入選した経験があったらしーから素質は鶴ちゃんよりはリアルなんだろーけど傍目には一緒に見えてしまうのが自業自得ってーか何ちゅーか、宮崎哲弥さんはホント小林よしのりさんの描く似顔絵にソックリだなー、あれれ赤尾先生は書いてないのか、等々の気になる部分もたくさん見つけて、それだけたくさん気になる部分を見つけらる雑誌はつまりは「面白い」ってことで早くも次号が気になりまーす。「勝手に会社案内」でフォーバル総合研究所を取りあげる時は今度こそ基礎知識間違えないでね。

 「週刊プレイボーイ」を当然ながら買う。だって表紙とグラビアが仲間由紀恵ちゃんなんだもん美人だよなーかわいいよなー「ガメラ3」じゃ血ぃ吸われてシワシワになっちゃうんだよなー可哀想だよなー。インタビューでの指摘であったそれなりに活躍しているのに抜けないマイナー感ってのはやっぱりアニメにゲームの唄やら声やらでデビューしてしまった弊害なのかそれとも単純に本人のノンビリ志向が禍しているのかどーなのか。

 これだけ何度も「週プレ」がフィーチャーしているんだから遠からずそれなりの結果を出しては戴けると思うんだけど、せめてご本人も便利屋っぽい美人の使われ方から脱却して、イジワルでも何でも主役準主役超脇役なりの存在感をドシャっとアピールして欲しいなー。唄も歌ってよ下手だけど旨いんだから。あと山崎浩一さんのコラムで「神童」が取りあげられてて東浩紀さんも平野啓一郎さんもともに並べられてましたわな。23歳の平野さんが童で妙な気分なのに27歳で童だったら30過ぎてる自分も童と言って良いですか? いやまー神は大袈裟なんで丸まった頭にちなんで「仏童」とかって言っちゃって。

 GLAYの新作ビデオ「サバイバル」を購入、前に森本晃司さんが出演したイベントで見たアニメによるプロモーションビデオが入ってる奴で、ライブバージョンも会わせて2つの「サバイバル」が入って10分程度の時間で実売1000円弱って値段を果たして高いと見るか安いと見るかは人それぞれにあるけれど、森本さんの新作アニメ(女子高生のパンツ見え)を5分でも見られるってんならこれは安いを考えて当然だしそう思ったから既に見ているにも関わらず僕は買った。気味もきっと買うだろー。考えてみればCDシングルなみの値段で同じくらいの分数が入っているビデオを買えてしまうってのは相当なことで、やっぱり数百万本は確実に出そーなアーティストならではの必殺技に近い事態なんだろーね。ディストリビューションのポニー・キャニオンにさて「だんご3兄弟」以上の貢献が期待できるでしょーか。ちょっと楽しみ。

 ちょっと良い話。任天堂の宮本茂さんの所にポール・マッカートニーの子供が好きだと言ってサインを貰いに来たといった伝説が巷間伝わっているけれど、今度の「E3」では米国で今や話題が沸騰してグラグラとあぶく立った煮え立ったな「スター・ウォーズ エピソード1 ファントム・メナス」に出演している人たちと席を同じにする機会があって、その場で若くしてすでに大スターの貫禄漂うアナキン・スカイウォーカー役のガキんちょジェイク・ロイドから、ファンですと言われてサインを求められてたらしー。

 何でも流石はフォースの使い手で後の悪役ナンバー1な知性を誇る、これは言ってもピッタリ大丈夫だろー「神童」だけあって、齢10歳ちょいだかにしてジェイク坊やは「ゼルダの伝説 時のオカリナ」をクリアしていたんだとか。そんなすっげー邂逅にも関わらず流石はポール・マッカートニーも知らなかったとゆー噂の宮本さん、全米が注目し個人的にはやっぱり「エンダーのゲーム」のエンダー演じて欲しい大スターとは知らず、サインをして上げてとっても喜ばれていたらしー。僕だったら逆に貰い倒して日本でド高く売るのにぃ。やっぱ大物だわさ、宮本さんって。


【5月17日】 でアニメ版「To Heart」。うーん猫はかわいい。ってゆーかアニメの中にあってこれほどまでにホンモノに近い雰囲気を出している猫があっただろーかと思わせるほにコニョコニョしてフマフマした(意味不明な擬態語だけど感じ掴んでね)子猫が登場し、キャラクター相手にガジガジしたりゴロゴロしたりしている様を見るにつけ、画面に張り付き喉やら背中やらを撫でたり顔にのっけて肉球の冷たさを皮膚で感じたくなってしまった。あとお腹のフワフワな毛に顔を埋めるとかTシャツの下に放り込んで腹の上をはい回らせるとかいろろ昔遊んだ技なんかも。

 エンディングに出た「ねこ 堀江由衣」ってクレジットを見て、「あったしはアウーン、ガキ大将ーっ」と唄い存分なまでに凶暴さを見せつけてくれた「フォトン」での活躍を思い出し、顔面に爪でも立てられやしないかと後でビクリと来たことはこの際脇に置いとこー。物語は真夜中に相応しく淡々としてほんのり桜色な展開と、これまでどーりで可はあっても不可はなし。1%未満の確率ながらあったかもしれない学生時代に胸を焦がしてベッドの中でのたうち回る観賞後もやっぱりこれまでどーり。次週予告で止め絵が多くそろそろやばいかと感じさせたけど果たしてどーなんでしょーか。マルチも近づいてるしまだまだ日曜深夜の千葉テレビから目が離せませんシューマッハが裏でモナコでトップを走ってたとしても。

 船橋の謎その幾つか目。去年の秋に完工なった「ロフト」の建物の端にあるペットショップのショーウインドーに向かって、閉店後の夜にときどき10人くらいの学生っぽい兄ちゃん姉ちゃんが集まりダンスの練習をしてる。ジロジロと見るのは何だかガンつけてるみたいで怖いんでチラチラと横目で見て通り過ぎるだけにしているけれど、割かし真面目に練習している風体は、出ない声を張り上げてアコースティックギターをガン鳴らしてフォークソングを唄ってる兄ちゃんたちより、汗が見える分だけ応援してみてーって気が湧いて来る。ってゆーか唄は自分で自分を上手いと思っているけれど(ホントだぜ! 聞きたいかい?)、ダンスは流石に年だし10歳にして前屈の手が床に付かないことを知った身としては、いくら練習しても上手くは絶対になれないってことも、羨望の念となってダンスチームに軍配を上げさせているのかも。サムエルじゃねーが頑張りや。

 適当に仕事をした後でソニーの偉い人たちが集団で出てくる懇親会へと潜入し、とにかく久夛良木健ソニー・コンピュータエンタテインメント社長の側に張り付く、がしかし出井伸之社長や大賀典雄会長の周りを担当記者やら古手の経済記者がズラリと取り囲んだのとは趣を異にして、久夛良木社長の周りを最初に囲んだのは外国のメディアから派遣されている外国人のプレスばかり。ここん所にソニーの中でもSCEIの活動が、以下にワールドワイドで注目されてるかって事が伺えるってもんだけど、逆に言えばそーゆー部分に感心を持たない日本って国の、あれだけソニーが戦略を打ちかつ松下までもが意識しているにも関わらず、メディアのエンターテインメントへの理解の薄さが如実に浮かび上がって来る。

 外国人に取り囲まれ外国語で矢継ぎ早に繰り出される質問に外国語で立て板に水とばかりに答える久夛良木社長は流石にソニーな人。拙い英語力で聞いた範囲で質問のほとんどは過去のインタビューで聞かれ答えていることばかりと勝手に決めてたとえ重大な問題が含まれていたとしても知らないフリをしたけれど、日本語で喋った部分で気になるところがあったんで幾つか列挙、まず「次世代プレステーション」向けに出るソフトは必ずしもメディアにDVDを使っているとは限らないってことでしょーか。

 要するにDVDを使うのはデータの収容量の問題であって数枚組のCD−ROMでも次世代のスペックをフルに活かしたソフトは作れない訳じゃなく、またリアルタイムで演算可能なハードの性能はメディアへのデータ量を求めていないってことは、マスクROMの任天堂で世界に冠たる賞を総ナメにした「ゼルダの伝説」を見ればそれなりに分かる。プレスのコストもあってDVDでいきなり出す必要もないってことで、いずれ量産され価格が下がればすべてがDVDに以降していくってことになる。別に安いんだったらCD−ROMをメディアに使う必要もないからね、中のプログラムが初代「プレイステーション」向けであっても。

 あと気になるDVDビデオとのコンパチに関しては「ノーコメント」を貫き通しつつも、こと米国でのDVDビデオのハードはともかくソフトの増加ぶりはやっぱり気になるみたいで、うにゃうにゃした雰囲気がそこに漂う。もちろんだからといってネットも放送もオペレートできるコンソールなんて欲張りな考えは一応否定。プロバイダーの運営とか周辺機器の開発とかも世界に山とあるサードパーティーに任せるとして、久夛良木さんが考えるのは「次世代PS」を核に据えてグループの力をありゃこりゃ活かした新しい事業の展望とか。これも今は秘密らしーけど、単なる拡張とかってな易き道には走りそーもない雰囲気だけに気になる気になる(だったら取材せーや)。

 ヤマハホールで「パラサイト」って映画の試写会。「デスペラード」のロバート・ロドリゲスが監督で「スクリーム」のケビン・ウィリアムスンが脚本とゆーから期待は存分、決して「パラサイト・イヴ」なんかじゃない圧倒的なビジュアルによって観客を恐怖のどん底に叩き込んでくれる作品になっているはずと、期待してし過ぎることはない。多分大勢の観客もそんな期待を胸に抱いて会場に乗り込んで来ただろー。括約筋の弱い人は漏れても大丈夫なよーにおむつを履き、またしがみつかれる期待を胸に男は美人の女性を脇に侍らせ暗いホール内のシートに座って浮かぶ笑みをかみ殺していたことだろー。だがしかし。嗚呼だがしかし。

 詳しくは説明しない。面白くないといえば嘘になるし怖いところも幾つかあったけど、総じて場内は微笑ましい雰囲気に包まれていたことだけは指摘しておこー。何やら得体の知れない生物にまず教師が、そして大人が、やがて生徒が寄生され操られていくストーリーは、まるでジャック・フィニィの「盗まれた町」かハインラインの「人形使い」かと思っていたら、トンデモないことに作中で登場人物がこの2作を引き合いに出して、襲いかかる謎の正体を突き止めよーと頑張っていて驚いた。無論当然にも当たり前にそんな事を言って「侵略だ」なんて騒ぐ輩は、「SFおたく」と言われ虐げられてるんだけどね。

 ちなみにそんな「SFおたく」な少年を演じているのは「ディープ・インパクト」で主演して注目されたイライジャ・ウッド。実は見てない「ディープ・インパクト」だけど活躍しただろー想像からは大きく外れて見事に「SFおたく」な怪しく弱々しい少年を演じ、演技力の幅の広さを見せつけてくれる、らしい。水が大切らしー寄生体を倒す方法が何ともトンデモだったり、みるみる仲間を増やす割には敵になりそーな奴等を意外と最後まで逃してしまう辺りがヌケサクだったりして、突っ込みどころはとにかく山とありそーだけど、だからと言って少なくとも「SF」な人だけは、絶対に見るべし見て優越感に浸るべしと、ここに断言しておこー。そして地球を来るべき危機から救うために、フィニィかハインラインを読めと他人に薦めよー。


【5月16日】 夕食兄ちゃんであることが判明した頭メッシュなスーツの兄ちゃんたちの正体は、けれども時間帯からして午後10時とか11時なんて夜食の時間でおまけに船橋なんて場所にいて、いったい果たして客はいるんだろーかっちゅー悩みが新たにヒシヒシと。市場の方へと向かう途中の街道沿いにあるファミレスで一緒に定食食べてあげるだけで何万円とかってもらえる商売だったら自分にだって始められるんじゃないかって鏡を見ないでふと思うけど、駅前に止めてる愛車でゴー、ったってイタリア製(でもメイド・イン・タイワン)なマウンテンバイクじゃ2人乗りでおまけに無灯火なんでケーサツにパクられる恐れもあるから止めとこー。

 新宿から市川船橋と総武線経由に大量出没してるって訳だがさて千葉へと下るに従ってレベルもいっしょに下ってるんでしょーか謎。他の場所ではまだ確認した事がないからはっきりとはわからないけれど、少なくとも船橋駅の前で立ってるのってチビっこくって可愛いタイプではあっても長身痩躯でカッコ良いって雰囲気じゃーないんだよね。もちろんホストクラブで働く人たちが川原泉のマンガだかに出てきた青い流れ星? 違うかあまーいー忘れたけれどそんないわゆる2枚目タイプばかりじゃ決してなく、話が上手くて甲斐甲斐しくって甘えて来そーなタイプもいるって辺りを何かの番組で見たことがあったけど、それにしてもなタイプが堂々を商売してるらしー姿を見ると、そーゆーのが良いんでしょーか世のおねー様方って思えて来る。そーなんですか? だったら僕もカツラは長髪メッシュにしますんで。

 「水辺の環境保全を目指すラムサール条約の登録地として、沖縄県の漫湖が新たに設定され、コスタリカのサンホセのホテルで15日、認定書が授与された」とゆーニュースが回って来たとしてさてこれを男性アナウンサーなり男性ディレクターが意図を持って妙齢な美人の女性アナウンサーに読ませようとしたらセクハラになるのかならないのかを考えてみる。ここで問題は言わずとしてら「漫湖」で何と読むかと言われればもちろんそのままずばりな読み方なんだよね。お昼前のNHKじゃー男性アナが読んでいたから確認出来なかったけど他の民放だったら女性アナが読んだ可能性もあったかも。調べてみたいけど流石に広報に同じ事を口頭で聞くのも純真無垢な自分にはばかられる(ウソ)んで、ここは是非とも堀井憲一郎さんにズンズンと調査してもらいたいもんですな。九州とか関西とか北海道だったら別に関係なしに読めただろーから調査は関東中部に限ってでもいーです。

 謎めいた本を出すことで知られる鳥影社からまたまた謎めいた単行本が刊行中。その名も「風の嗤う森」(小出栄、1800円)は帯に「古戦場の寺領の森に、怨霊の哄笑がこだまする」とあってかつ「禁断の愛と怨念が招く新たな悲劇」とかってあると、悲しいから男の男たる部分が刺激されてついつい手に取り中なり後書きを読んでどんな中身なのかを確かめてしまう。で分かったことはこの作者が大学の先輩で60歳を越えた年寄りでいわゆる地方の文芸界の名士っぽい存在で直木賞なりの候補の候補になりかけた経験がある位には知名度のある人だってこと。さらに本書の前身にあたる短編を同じ愛知県出身のよしみがあったかなかったかは別にして、文芸評論家の清水良典さんがそれなりに評価していたらしーとあって、ならばと買ってベラベラと読む。

 半ば犯されて産んだ子が大学生になった時、母親は再び不義の子を宿しその身を儚んで自殺する。大学生だった恵信とゆー青年は母親を蹂躙した男たちへの復讐を誓うも実家の寺を仕切る檀家のトップなりが当の敵でかつ1人は恵信の父親の嫡男つまりは母親違いの兄弟ということになっており、寺領の相続問題もあってとりあえずは復讐を先に延ばして寺に住職して収まる。けれども恨みの心理か母親の積年か寺領で天保年間に起こった悲劇の怨念が残ってのことか、恵信は姪の弥生を自分のものとしてしまう。やがて敵だった兄は選挙違反で捜索を受けて間もなく愛人と失踪し残る敵も弥生との間に生まれた娘が知ってか知らずか事故に会わせて殺しとまー、何とも因業な話が進んでいくあたりはエロティックな描写もあってそれなりに先へとページを繰らせる。さすがは数十年も文芸やって来た人って感じだね。

 ところが話は世代がさらに下がって恵信の孫も登場し、それでもぬぐい去れない先祖の怨念が人々を惑わせ狂わせさらなる悲劇の重なり合いへと続くに至って話の進うスピードがどんどんと早くなっていく。本来の血みどろな因業に侵された一族に悲劇が精神的な葛藤もなしにすすーっと語られ、エロティックな描写もその淫靡さの度合いを増して来て、田舎の一族の血の悲劇を本来だったら緻密に描いて圧倒的な迫力を醸し出してしかるべき物語の印象を、軽いものにしてしまっている。アトム真理教なんてもんがそれこそとって付けた感じで登場するのは今を無理に取り込もうとしてるんじゃないかって気がしないでもない。

 それでも大した綻びもなく読み終えさせる構成力と、業を背負った男の苦悩や、若くって反抗期にあってけれども心はジンジンと熱い若い女性の心理をそれなりに描き切る描写力だけは、同窓のよしみで(って何かエラそー)認めてあげるに吝かじゃない。あからさまじゃないエロティックな描写も爺さんの高踏趣味って点を差し置いてもかえって官能をそそる書きっぷり。まずは絶対に地方の書店じゃーお目にかかれない本だろーけど、例えば再びの清水さんが朝日新聞とかでチラリと取りあげるとか、文芸時評にこそりと紛れ込ませることであたらしい読者に広がり受け入れられる可能性はあるのかも。しばしナリチュウ(成り行きに注目)。


【5月15日】 あーうー。大森望さんとこの5月4日付け森博嗣邸宅訪問記に登場するヨコイ(カタカナですね)のスパゲティは食べるとほんと癖になる不思議な食い物。スーパーなんかじゃヨコイ謹製スパゲティソースも売ってるから(でもちょっと高いよ)ご家庭でもお手軽にナゴヤな味「タレかけスパ」を楽しめるんだけど、やっぱお店に直接行って茹でた後に油で炒めたぶっとい麺にモッチャリとソースのかけられた、アツアツでギトギトの所をムリムリかきこむのが夏などには頭クラクラきて宜しいかと。

 まあ何を食べてもソースはいっしょでトッピングの違いによって10種類とかメニューがあるから気分によって選んでちょ。サイズは1から1・2、1・5があって大盛り望むなら「いちはん」と言うのが良でしょー、あとヨコイだけじゃなく名古屋にゃ似た(ほとんど一緒)なソースのお店が「ソーレ」とか「チロル」とか「サヴァラン」とか「ユウゼン」(って潰れた?)とかあってだいだいどこでも楽しめるんで行ったらショーウィンドーで探そう。ここん家にあるよーな色艶形状の皿があったらそれが「タレかけスパ」だ。東京に出来ねーかなー、「coco壱番屋」だって関東制圧したんだし。

 表紙にダマされて(裸だもんな)太田忠司さんの「銀扇座事件 上・下」(徳間書店、各800円)を買ってしまう。あれほど出ている「狩野俊介」シリーズのこれが所読になるって点でもどれだけ表紙にダマされたかが分かるでしょー。さてこの話、薄っぺら(上下とも200ページぐらい)で京極だったら、清涼院だったら1冊にして出すくらいの分量しかないのに何故か2分冊は、太田さんあるいは商売っ気でも出したのかと訝りあとがき等を読むとどうやら上下分冊にも大きな意味があるらしい。

 ってことで最初は当然「上」から読み始めてうむうむふむふむと読み進み、銀扇座を舞台に起こった復帰女優を狙う魔手から俊介野上の探偵団、見事クライアントを守り抜きおまけまでついて大団円を迎えて目出たし目出たしこれで1巻の終わりと本を置き感嘆にタメイキをついてハッとする。だったら下巻はなんじゃい? ってことで慌てて下巻を手に取り読み始めて仰天吃驚サプライズ! その秘密は買ってでも借りてでも読んで頂くとして、思うにこうまで伏線に手間をかける、それは作家的作業の上で2冊もの物語を書いてしまう手間って意味で太田さん、40歳を越えていろいろ試行錯誤をしている感じがジンジン伝わって来る。ファンなら性格描写の面でキャラにおかしい部分があると気付くかもしれないけれど、素だったんで倍いや3倍ドンデンな気分が味わえました。一応は高校の先輩だし応援してますでも表紙にはダマされたなー。

 コンパック方面からチケットが流れて来たんで国立競技場の「浦和レッズvs鹿島アントラーズ」戦を見に行く。S席はバックスタンドの中段にたどり着くと足下に何やら赤い布っ切れが列にそってずーっと伸びてる。ををこれが超弩級な応援フラッグかと感心するも試合の最中のゴールでも入るたんびに上げられちゃー試合が見られなくなって大変だし、コップでビールなんかもおちおち飲んでられないと心配してたらどーやら上げるのは試合開始直前の1回だけだったみたい。前から1段目、2段目の旗が広がりいよいよ最後に自分たちの番となって一気に持ち上げ後ろへ後ろへと順送り。やがて広がった旗はおそらくバックスタンドのS席ほとんどを埋め尽くしてたんだろーけれど、当事者だったんでどれだけの迫力だったのか見えなかったのがちょい悲しい。

 そうこうしているうちに旗は下げられさあ試合の始まりだ。中段なんでフィールド全体が見渡せ中盤を固めつつ左サイドからの突破を何度も図る相馬の運動量の多さにとにかく前半は感嘆する。が、席はコンパック方面なんで当然ながらレッズのファンが山と詰めてて安易に「いけーっ相馬っ」なんて応援すると後ろからビールを浴びせられ前からヤジとメガホンが飛んできかねない状況なんで、なんとかかんとかクリアしてアントラーズの攻撃を防ぐレッズのディフェンス陣への応援ちゅーか同意に切り替え試合の進のをずっと見る。

 前半はほとんど一方的なアントラーズの攻め具合だったけど不思議とゴール前での捌きが悪くゴールキーパーも良かったみたいで無得点のまま後半へ。スタートした途端にレッズ不思議と怒涛の攻めが始まって、もう何度も何度もゴール前へと切り込み中盤のフォローも付いて良い形連発のままゴールエリアすぐ外でフリーキックの大チャンスをゲット。すかさず小野が超絶美技なフリーキックを決めた途端にバックスタンドから正面スタンドに向かって右側のレッズサポーター席は興奮に真っ赤な旗が舞い、コンパックなS席も総立ちで小野が決めたのに何故か走ってアピールして来た池田元美憂の旦那に拍手を送る。陽気なやった落ち込みもせず。

 そのまま何度か良い攻めの形を作るレッズに対してアントラーズも柳沢がさすがの切り返しにターンに切り込みにヘッドで惜しいチャンスを作るも決められず。最後に土砂振りっぽい雨になって1対0がもしも同点になった日にゃー30分とかの延長戦が始まって雨ん中で観戦し続けなくっちゃいけない苦労にちょっぴりビクビク。コーナーキックやら何やらチャンスがアントラーズに飛び出すところをディフェンス陣が踏ん張って、最後はベリギスタインの独走カウンターがゴール目前まで行き惜しくも外れたけれどコーナーキック、でもってそれでも入りはしなかったけど2分のロスタイムを見事しのいでアントラーズをレッズが珍しく粉砕する。

 一方的でも大荒れでもない五分の力のぶつかりあいを、存分に堪能させて頂きました。いやーやっぱ小野はすごいやボールをはたいてもパスを出しても相手を振り切っても見事に決まる美しさ。あれで周囲にフォローがあれば協力無比なチームが出来ちゃうな。アントラーズも負けたけど立派りっぱ。いや初めての生サッカーにして良い試合を見せて頂き感謝しますよコンパック、買わないけどね。

 帰宅してリングィーネでボロネーズを食いながら「神風怪盗ジャンヌ」を久々、最近は単純に美術品から悪魔を抜くだけじゃなくって悩みとか葛藤とかが入り初めてドラマに多少なりとも彩りを与え始めている。変身してからの疾走感が割かし好きだし見所なんで今日的な展開は結構納得、しょっぱなにライバルのシンドバッドをハメて追い出す脳味噌の冴えもあっていろいろバリエーションも付いて来て、あとは4人の刑事がもちょっと活躍するなりパーソナリティーに特色が出れば深みも出るんだろーけれど、ガチャガチャと鬱陶しくなるから脇役に止めておくってのも吉なのかも来週はとっと絵柄が変わってそーな雰囲気を予告編で感じたけれどさていかに。物語的にも山場みたいだしここんとこ見限り気味だった気分を改めちゃんと見るか。ブリスター入り人形も買っちゃおーかな折角だしさ。


【5月14日】 電撃文庫の「ガンドレス・ザ・ムービー」(堀慎二郎、570円)をついつい買ってしまったのは口絵部分に抜かれているアニメから抜いたセル絵を見て楽しみたかっただけなんだけど、流石に1色ベタ塗りなメカとかデッサン崩れた顔とかは載ってなくってちょっと残念。ってゆーか口絵だけ見ると結構面白そうな作品じゃんと思えてしまう辺りが、歴史的場面に立ち会えなかった人の誤解を呼びそーな気がしないでもない。爆風のたなびく中のアリサとか、眼鏡っ娘なのにぷりんぷりんなミシェルの悩殺ポーズとか、結構くるよー。

 こんなん見てると近づく夏にいよいよビデオの頒布も始まり全編口絵な「真・ガンドレス」が見られるかもって期待もあるけど、東映さんも「おもちゃ」「共犯者」と倒れまくりで集中治療室入り寸前だし、制作会社に至ってはなお一層にダウな状況にあるだろーから、本当にちゃんと完成版が出てくるのか心配でいっぱい、こーなればいっそ未完成版のまま頒布しちゃえば劇場でナマ撮りした海賊版のビデオのボクメツに役立つんじゃないかと思ったりするけど、さてどーなることでしょー。楽しみタノシミ。

 電撃文庫はこっちが本命ブギーポップシリーズの最新作は「夜明けのブギーポップ」(上遠野浩平、550円)が登場、幻じゃないちゃんと出てるぞ一応なざっし「電撃HP」に部分部分が掲載された連作っぽい短編の集大成で、表紙にあるよーにまだ小さくって制服でもない宮下藤花すなわち「ブギーポップ」の誕生っぽいエピソードも描かれている。メインはどっちかってーと”炎の魔女”こと霧間凪の病気から回復してブギーポップと出会うあたりのエピソードで、なるほど唯の人間じゃねーと思ってたらやっぱり唯の人間じゃなかった霧間凪。なのにそんな凪から逃げた敵をあっさりスッパリしとめるブギーポップの力ってのは一体どこから来ているのやら。

 統和機構の網目にかからず認識の範疇にすらない存在だとしたら、宇宙はいったいどんな仕組みになっているのか興味ある。けどお話はチマチマと小さな街でのささやかなバトルが中心で、宇宙の命運をかけた壮絶なバトルへとは絶対に進みそうもなく、敵のインフレ戦いのバブルなんて心配はしなくても良いいだろけど、逆にいつまでたっても低金利低成長の物語にあるいは不満も怒るかも。それでも人の運命人の意味、人の関係の諸々に切り込み考えさせる思念の小説として読めば教えられること考えさせられる事多々ありで、作者自身の思考の果てをくみ取りつつもその思索その成長に付き合いシリーズのいずれ訪れる、かもしれない完結の日を待ち続けよう。イラストの緒方さんもだからちゃんと付き合い続けてね。

 最近の観察。東京駅で「ハローキティ」に「ペコちゃん」の人形焼きが売られているのは結構有名な話だけど、最近になってそんなキャラクターブームになお一層に火がついたのか、とんでもないキャラクターまでもが人形焼きやら煎餅やらになって中央コンコースの屋台で売られてる。「ゴジラ焼き」ならまだ良かったけどこないだは「こちら葛飾区亀有公園前派出所」関連の人形焼きやら煎餅を発見、今日は今日とて「アンパンマン」の人形焼きだかが売られていて、どーしてパンじゃないのか悩んだけれども人気の点では「ドラえもん」に負けない物があるだけに、子供へのお土産として「キティ」に匹敵する人気を得ること請負だわな。そーいや「ドラえもん」もあったっけ? あっても不思議じゃないなー。

 代わりにパンの方は何故か流行のマーブルパンに「たれぱんだ」が登場して絶賛? 好評? 販売中。キャラ物全盛のお土産戦争にごくごく普通の正真正銘文楽の頭を象った「人形焼き」の売れ行き不振も心配しちゃう。実際客のたかってない屋台もチラホラ散見されていずれも真っ当な人形焼きだったり草加煎餅だったり雷おこしだったりするからね、見る人は或いは東京のお土産名産がキャラ物に占領されるなんて嘆かわしいやら悲しいやらと怒り悶えるかもしれないけれど、大学に「マンガ科」なんて学科が正式に登場することになったくらいに世はまさにマンガ時代アニメ時代、人形焼きだってそもそもがおそらくは昔のヒーローを象って作ったくらいの発想だったんだし、今のヒーローヒロインが使われてるってのも、或いは至極真っ当な発想なのかも。でもヒーローヒロインの顔をかじらせるのって、やっぱり教育上いくないんでないかい? アンパンマンは別にして(すぐ食べさせるから、ヤツは)。


【5月13日】 最近欲しい物リスト。ソニー犬は夢だから別格として仕事に役立ちそうな東芝のスマートメディアを使ったICレコーダーにNHK教育テレビへの高木ブーの起用で人気話題とも沸騰中なウクレレはとりあえず手堅いところで「フェイマスFU−200」(だったかな)あたりにアップルから20日にいよいよ発売となるパワーブックG3の軽い奴で安い方、あとパイオニアのdts対応なAVアンプとか会社の1階のテナントで売ってるスポルディングのハーフパンツとかサンダルとかワンダースワン用のスパロボとかアルフレックスの三船敏郎人形とかその次に出る中村水主人形とか東京駅で売ってる「こち亀焼き」とか丸善で売ってる「檸檬」モデルの不気味に黄色い万年筆とかいまさら流行外しまくりなGショックとか。

 その他諸々の欲しい物があるのはきっと、ボーナスが迫っているからに違いないけどもらってスットンと使っちゃったらアシが出るのは必至の状況。何せ築地の魚市場にある新聞社の月給くらいしか貰えないもんで別の意味から使い道い困るんですわ。思い出したぜ奨学金もまだ今年は返してねーや。ってことで1つ選ぶとしたら何になるのか大人なりに頭抱えて残りの日数を指折り数えて過ごします。嫁、はいらんし欲しても落ちては来ないからいーや。

 最近の不思議な事リスト。といっても1つだけ、夜のJR船橋駅の改札を抜けると毎晩のよーに黒っぽいスーツに色物のシャツで派手なネクタイを絞めたどう見たって10代後半から20代前半の、それも全員が揃って長髪で茶色っぽく染めていてところどころに白ってゆーか銀っぽいメッシュが入った髪型をしたガキ兄ちゃんが3人4人と立って降りてくる客を眺めてる。真夜中だったら白っぽいタクシーのおっさんが方角を口にして乗せて暴利を貪ろうとかしてる光景はよく見るけれど、時間で言えば終バスもまだある時間に果たして彼らは何のために誰を待っているのやら。

 送り狼かキャッチセールスか誘拐犯かヤが付く時々指が不自由な職業の見習いか、何かは知らないけれど連日の立ちんぼはちょっぴり気味が悪くってしょうがない。まー構内なんで捕まってオヤジ狩られる訳でもないし側には交番もあるから無茶は出来ないと思うけど、この1、2カ月の間に表れたこの不思議な現象を、さてSF作家だったらどう見るか。別にミステリー作家でも良いけど何か考えて書いて読ませて欲しいなー。オレが書くか。

 子供が揃って消え始めたとゆー不思議な現象を端緒に不気味な運命を記述して賛否両論を巻き起こしたっぽい梶尾真治さんの「OKAGE」(早川書房、840円)が文庫でようやく刊行。巻末の香川二三郎さんによれば「大森望系の『OKAGE』排撃派」もいるらしー小説で、実は「SFマガジン」連載中も飛ばし読みして最後は挫折しハードカバーは高くって丁度金なくって買わずにいたらそのまんま。結局これが通しては初の読書となった訳で一体何が排撃へのエネルギーを掻き立てるのかと意気込んでいたら、見事に肩すかしを食らってしまったみたい。だってこれ結構面白いよ、分厚い小説がたったの2日で一気読み、かつ途中の展開もエンディングも気になる程の発想の飛躍もトンデモな強引さもなく、むしろSFなんかにありがちな「選ばれし者」的展開の1つの形じゃんってな気持ちでふむふむと頷きながら読み通すことが出来た。

 言ってしまえば鼠が沈む前に逃げ出して鳥が地震の前に飛び立つんだから人間だってララーラーララララーラー。何があったって構わないんじゃないかって気がしてそれが形になって出ているだけじゃんと、思える自分はやっぱり単なる文系バカだったりするのかなー。霧に首都が覆われたり関東中部圏がでっかい指輪の中に閉じこめられる話が科学法則を気にしているとも思えない、けれどもそれをフツーに読んで感嘆していた身にとって、まだどうにだってこじつけようがある気がするけどどーなんだろー。やっぱゾンビな部分がサイエンスからとっぱずれたのかな。

 神経が思念で操作されたっぽい展開はやっぱり無理か無理だろーよ。面白くって楽しく読めてすっすと読めて最後にちょっぴり美味しい話が盛り込まれ、にも関わらずのアッサリ感はド外れた展開への期待に反してありがちな展開に収まっていたからなんだろーとは思うけど、1つの世界にハメてラストへと持っていかせる物語作りの冴えは流石にベテラン作家、社長業の副業とは思えないその文筆が熊本のローカル紙だけに小説を書いているのは勿体ない事この上ないんでどうでしょー早川書房はやっぱりとっとと「黄泉がえり」、本にして東京な読者の目にも届けてくれい。

 新潮社の「月刊なんたら」シリーズの最新作は最年長かい秋吉久美子さんがご登場。結婚して卵で子供を産んで、はないけれど気持ちは卵出産みたかったとゆーすでにして齢結構な秋吉さん、なのに写し出された肢体はところどころユルミにタルミもあるけれど、総じてスレンダーなお美しさを放射して読者の目を釘付けにして話さない。あっけらかんとパンツ見せてるシーンとか、意外とタワワな胸の谷間をのぞかせているシーンとか、選べばそれなりに使える写真もあって早速使ってみよーと思ったけれど、流石に歳なんで(あっちがだよ)取りやめる。次も誰だか知らないけれどちゃんと6月10日に発売されるみたいなんで近づいたら誰だか気にしよー。秋吉さんは別にして傾向だとバーターで表2とか表3に被写体起用の広告が出ているケースが多いんで、気分では新しく富士通のパソコンにも倍賞け落として出演の決まった田中麗奈様さま様なんかをすっげー期待してんだけど。ペッタンだけどそれでもよいのだ、ってゆーよりむしろそれがとっても良いのだ。


【5月12日】 「SPA!」を読みながらオレ「これうまいぢゃん」を持ってるぜって叫びだしたく一瞬なったけど誰も知らない知られちゃいけない加藤貴子にとっての過去かもしれんと胸の中にだけ止め置く。解らない人はついてこれないでいーですだってちょっぴり恥ずかしいよねアイドルにしては中途半端も半端過ぎまくりな「LIP’S」のファーストCDを買って聴き込んで持ってるなんてさ。いまは他のメンバーがどこでどーしてどうーなってるかは知らないけれど、1人「タモリ倶楽部」なんかにに出続け知らず残った加藤貴子はいったい何が凄いとか、解らないけど今に至るまで残ってテレビに舞台に大活躍してるって事だけは強く認める。別に全然足下にすらたどり着けなかったけど女性3人組の大先輩な「少女隊」がメンバーこそ不揃いだけど復活しやった今日この頃、「LIP’S」にも1つ再び復活の狼煙をあげて懐かしくもUCCの缶コーヒーのCMなんぞに出演しちゃってくれたら面白いんだがなー。まだファンです。

 寝覚めの悪さが祟ってか会社に行くと松下電器産業から奇妙奇天烈なファックスが。曰く「任天堂と次世代家庭用ゲーム機とかなんとかな分野で提携するんで発表をやるから来いや」ってなもんで、まー噂とか聴いていた任天堂のDVDをメディアに使ったゲーム機が発表されるんだろーってな雰囲気で一応は構えてはみたものの、松下側が提携で得られるメリットとかって辺りがいやはや南友掴みきれず会見が始まるまでの時間をあちゃらこちゃらに電話して調べよーと思ったら、そうだよ明日からゲームの祭典「E3」が開幕だってんでエラ目な人とかはみーんなはるばる米国へと出立のご様子。残っていた松下とも曰く因縁が深すぎる会社の人は聴いて「知らなかったよー」と半ば身内なのに蚊帳の外だし、よくよく松下&任天堂うまく情報を隠し通したとその点だけて強く意気込みを評価する。抜かれなくってシアワセだったってこともあるけどね。

 さて発表はと言えば1つは確かにコードネーム「ドルフィン」こと任天堂の次世代家庭用ゲーム機が開発途上にあって言うことが正しければ(正しかった過去がちょっぴり少ないけれど)20世紀も押し迫った2000年のクリスマス商戦には登場となる予定とか。もちろんメディアはDVDだけど明言されればビデオは見られずかき込みだって不可能は専用のDVD−ROMを使う見通し。CPUはIBMと作るパワーPCベースのカスタムチップだそーで描画を担うグラフィックスチップはArTX社と共同開発する0・18ミクロンとかの超細かい銅線幅な専用チップをNECに作らせるんだとか。スペックがいまいち解らずこれでソニー・コンピュータエンタテインメントのド凄いF1に比べてなお速いUSSエンタープライズ号か島村ジョーかと思わせるほどの「エモーション・エンジン」なり「グラフィックス・エンジン」に勝てるのかと、そこが不明だったけど会見でも会見後の懇談でも触れられず仕舞に終わったため「任天堂はSCEIに勝てるハードを出すんだぜ」とはちょっと今言うのは早計かも。

 ただし渦巻きくんには悪いけどNECに作ってもらうグラフィックスチップは少なくとも「パワーVR2」よりゃ上を行くとかで、だとしたら0・23だか0・25だかの銅線幅な「パワーVR2」の生産にあれほどまでに苦労したNECが果たしてさらにものすごい技術が必要な任天堂向けチップを作れるんだろーかと、考えてしまうけどそこはほら2000年の末なんて今から1年と7カ月も先のことなんで頑張らなくってもそれなりに立ち上がるものなんでしょー。いっそ「ドリキャス」もこれ積んだら面白いのにね、ってハード的なこと解らずに言ってるから無茶な話かもしれないけれど。あとはそうだなネットワーク接続機能を持ってるってことで、だとしたら一体幾らになるのか1番知りたいところだけど、某久多良木健さんに「そんなマーケティングの根幹に関わることを喋れる訳がないだろ」と冷笑される質問だけに当然任天堂の白髪オールバッカーなサングラス党の山内社長もダンマリで不明。いったい玩具が1番な任天堂マニアな方々のお眼鏡にかなう品物が出来てくるのか、そこんとこを思いっきり考えちゃってます。

 サードパーティーはいらねえ任天堂と後は仲間みたいなパートナー企業だけでソフトを作れば良いんだってサードパーティーの勃興育成で盛り上がった「ファミコン」「スーパーファミコン」での恩を忘れたかのよーな言葉を発した山内社長の心中を推し量りがたいところもあったけど、任天堂はこのくらいにしてさて一方の松下はと言えば、とりあえずは「ドルフィン(仮称)」(関係ないけど昔よく「ドルフィン」って乳酸飲料を飲んでいたよーな記憶があるなー。「エルビー」ってのも飲んだけど、名古屋地区の話)の機能を持ちつつもDVDビデオだって見られちゃううマシンを出すそーで、聴くとまるで日立が「サターン」で作った「HIサターン」じゃねーかと一瞬思ったものの、その後の凋落ぶりを見るにつけ一緒にするのも忍びないとダンマリで通す。売れるかねえ?

 問題はその先に松下が描く「X−21」とかゆー商品ってーか概念で、別にインターネットを通じて家庭でカラオケが出来る(そりゃ「X2000」)って訳じゃなく、つまりはデジタル化が進ネットワークやらコンテンツやらを統合してコントロールできるセット・トップ・ボックス的な情報家電の端末になるみたいな事を言っていたけど、これと任天堂の技術がどう結びつくのかがいまいち見えてないってこと。取り扱いを楽にするエージェントを採用するとか言っていかけどだとしたら案内役はマリオかい? ってくらいの協力しか思い浮かばずあるいは任天堂のゲームキャラでも出てくるDVDビデオでも作るかい、それとも任天堂のゲームを衛星通じて配信しちゃうかいってな発想も出来な訳じゃないけれど、これってつまりは松下が勧めるデジタルネットワーク事業の中での1つの要素に任天堂のゲームがなるってことじゃないかと、まーそんな事を思いだとしたら任天堂ほかにもAVメーカーが山とあるなかで1つに肩入れし過ぎるのはちょっぴりヤバかねーかと思ってみたりした次第。考え違いかな。

 結局南極見えるのは「次世代プレイステーション」をコアにデジタル家電ネットワーク網を構築しよーとしているソニーに、DVDじゃー勝ち業務用デジタルテレビカメラでも勝ちBSデジタル用チューナーでも勝った松下が、残るソニーの牙城ともいえるエンターテインメントの分野でも対抗し得る手駒を得て、ガップと組んでソニーをけちらそうとしているってな構図だったりするんだけど、任天堂がどうにも玩具としてのゲームにこだわり宮本茂さんだって多分映画ライクなゲームなんぞ絶対に作らないだろーと見られ、松下は松下で他人様の褌を担ぎはするけどご本尊はからっきしコンテンツに弱い体質を依然保持。一方ソニーは本格的にSCEIの事業をバックアップしSCEI自身も単なるゲームを越えたそのものずばりな「コンピュータ・エンタテインメント」成る物の創出に、21世紀から先10年15年のスパンで挑もうとしている。

 と考えれば将来において明確過ぎるビジョンのもと突き進むソニー陣営の、ことコンテンツに関しては画期的に空前な絶後の脅威が爆裂する(何のこっちゃ)可能性を秘めてる訳で、そこいらあたり内輪でシコシコな任天堂の路線に行き詰まりが生じる可能性だって指摘できちゃうけれど、さても肝心の「PS2」にどんなソフトが出て、こなた「ドルフィン」がどこまでちゃんと約束を守って発売できるかってな不確定要素もこれありなんで、勝利者宣言は21世紀まではお預けとゆーことにしてここいらで筆を置こー。えっ渦巻きくん? 20世紀末にひときは派手な輝きを見せた家庭用ゲーム機だったね。うん。


【5月11日】 まさかこれ程までに早く商品化されるとは思わなかったでソニーの犬ロボット。最初に発表された時に電話したらまーそのうち売り出すでしょーとは言っていたけど、どうせ値段も100万円とかして21世紀あたりに売り出されるんだろーと高をくくっていたら、発表された資料に何と6月1日午前9時からインターネットで受注を行い7月上旬には納入されるとか。気になる値段もたったの(って訳じゃないけど)25万円で、それだけでもいろいろと教え込む事は可能だけど、これを使えばちゃんとバランスも取れた無茶じゃない自分ならではの動きをプログラムできる「モーションソフト」が5万円で同時発売されて、合わせれば30万円で世界に冠たる犬ロボットを手にいれる事が出来てしまう。

 ソフトを動かすウィンドウズ対応パソコンがないのがちょっぴり難だけど、ある人で一般普通な会社のお勤めの人ならボーナスの使い道をちょっとだけ工夫すれば、決して買えない値段じゃないところが金額設定発売時期のどちらから見ても上手すぎるよなー。その名も「AIBO(アイボ)」はどーゆー意味なのか聞かなかったけど「B」を前に出せば読みだけなら「バイオ」になる辺り或いはそーゆー関係なんかもあるんだろーかと想像するけどきっと無関係でしょー。英保さん(誰?)家は「ABO(アボ)」だったらヤバかったってゆーことはつまりそーだったら買ってたって事かいな。

 夏の「日本SF大会」こと「やねこん」って何時だったのかな、すでにして参加申し込みが締め切られてたんで一応は行かないつもりなんで覚えちゃないけど、7月上旬の納品が間に合えばきっと新しモノ好きな連中の集う「SF大会」、信州の山奥のペンションの廊下を何匹もの「AIBO」が首輪もかけないでウロチョロとして楽しい事になっているじゃなかろーか。日本で1番集まった場所として紹介されてしまったり。対抗してホンダも「P3」の超小さくって安い奴を発売すれば犬vs人型の廊下オリンピックも見られたかもしれないってふと思う。いくら電子ペットでも「ファービー」じゃ走らないから勝てないから喧しいメリットだけを活かして応援に送り込むか。さても残り3週間をボーナスの行方を逡巡しつつ、悩みにまみれて過ごすことになりそー。同類な士のきっと読者に多いだろー事を想像しつつ。みーんなライバルだぜ。

 「GAME PRESS」って流通業者を中心にしたゲーム業界向けのニュース誌があって「じゅげむNEWS」ってファクスで送られてくるペーパーがあってどっちにも連載を持っている平林久和さんの最新号のコラムが題材の並べ方や口調がちょっぴり違っているのを無視すれば同じ人だけあって全く同じ内容だってことは読者があるいは違っているかもしれない事への親切心からかもしれないと空想が出来ない訳じゃないからこの際脇に置いておくことにして、以下に素朴で率直な悩みを1つ。ただの悩みで別に他意はありません。

 夏頃だかにかけて相次いで発売されるらしー例えばエニックスの「せがれいじり」とか徳間書店の「とんでもクライシス」って種類の一般には「バカゲー」と呼ばれている傾向のゲームがあって、それを平林さんが「アール・ヌーボーに近いもの」「アール・ヌーボーと同じ匂い」を感じたって書いている辺りを読んで、浅学だから「アール・ヌーボー」がミュシャのポスターとかガレのガラス工芸とかって類の装飾性が高く過剰な印象を持った産業ブルジョアジー程度に限定されて流行したデザイン様式って程度の知識しかなく、また「バカゲー」がいわゆる肩が抜けて腰が抜けたりするけどグフフっと含み笑いのうちにハマれるゲームじゃないかってな類推しか出来ない身として、「バカゲーはアール・ヌーボーである」って提案をどー判断して良いものかって悩んでるだけです。ただそれだけ。英明な皆さんは別に全然、悩まないでしょ?

 某ネットに頻繁にかき込みを行っていた頃は確か並河外成さんて個人名だったよーに記憶しているから、そこから発展したのかコンテンポラリーアートを嗜む人たちの集団「並河座」ってのがあるらしくって、その「並河座」が6月15日から20日まで東京・目黒の目黒区美術館区民ギャラリーで展覧会「並河座展2」を開くとかってことでご案内を頂くので紹介をば。記憶によればどこかのカルチャーセンターのコンテンポラリーアートの講座に集まった人たちが発展して出来た集団らしく、つまりは本格的なプロは少数だったにも関わらず、見て結構楽しめる作品を並べてくれていたよーに覚えてる。ハガキによればスリッパやら草履やらをアートしている作品がどっちゃりとあって行ったら見られるのかな?

 アートだと後りょんりょんの彼氏とかって話題で「ワンダフルライフ」でも頓狂な役柄でいい味出してる東京芸大出身の伊勢谷友介さんほかGI@Nさん、奥田ヒロシさんら知らないけれども将来有望かもしれないアーティストが出展している展覧会が、東京都渋谷区渋谷3の16の3の「TOWAビル」にあるギャラリー「LE DECO」で開催中。行けばりょんりょんがいるとは絶対に限らないけど傍目には俳優かモデルにしか見えない伊勢谷さんを目当てに訪れるだろー山ほどの美女がいることは絶対に確実なんで、そっちを見物に行くのも手かと思う自分が情けない。11日スタートで16日まで。午前11時から午後5時までやってまーす。


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