縮刷版99年1月中旬号


【1月20日】 「まるたい」は当然「ですたい」とは無関係で「○」に「泰」ってことでハッピー、あとお買いあげありがとうございます、っても僕のお金にはならないけど、ってかーお金になったのか? それはさておき風邪気味を心配して呑んだエスタックイブがきいたのかそれともやっぱり風邪をひかないアレなのか、朝は頭もシャッキリと快調でおまけに気温も暖かく、久々に羽織った大流行中でちょっと気恥ずかしいダッフルコートにかえって汗ばむ季節でした。

 地下鉄の日差しもまぶしい中を課題図書の灰谷健次郎さんは「島物語」(理論社)を見開き30秒で読み飛ばし、ラストへとまくってこの時期にドドっと出版された意味が何となく解ってマーケティングなパワーに感じ入る。阪神・淡路大震災物だったんだなー、これ。子供たちが率先してボランティアに行くその意気は是非とも伝えなくてはいけないけれど、こういう善意を扱う物語では何故か著作者にも率先垂範を求める声が高まってしまうことに、かえって善意の嘘くささを感じてしまう、ってことで灰谷先生は素晴らしい話を書きつつも勝手やっちゃって下さいな。

 仕事をしたフリをして抜け出して赤坂へ。眞相は噂でしかない例の会議に顔を出し、いかに世界をオタクまみれにするか、んでもってそれが正しい姿だと世界に認知させるかを考え実行に移す陰謀に荷担する。少し人数が減ったのはやっぱり座長を筆頭にメンバーの半数を占めていさヲな人たちのパワーによってヲな方向へとトばし過ぎたが為に振り落とされてしまった結果か。会議が始まるまで例の争い事の経過行く末とか眞相の噂の眞相とかをいろいろと教えてもらい、生命を賭して闘い続けようとする青年の真っ直ぐで横も上も下も後ろも全然見ないレミングのよーな健気さに涙する、をーいをいをい。

 適当な時間に終わった後は仕事半分で先生といっしょに秋葉原を散策、あっちのゲーム屋こっちのグッズ屋に山とうなるお宝の数々にもよくぞ堪え忍んだとその忍耐力(財布力とも呼べる)に久々に感嘆、した途端にしっかりとDCなソフトを購入されておられたのは仕事ですから仕方ありませんね。当方は雪崩が土砂崩れってる関係で「ネオランガ」と「トライガン」の今月頭に出た分を査収し、さらに「宇宙海賊ミトの大冒険」の最近にしては珍しいオープニングとエンディングがカップリングになった(それはどちらも同じエアーズのアーティストだから可能になっただけなのかも)(だったら「ガサラキ」だって同じでいーじゃん)シングルCDを購入する。「カードキャプターさくら」のキャラクターソングはパスだ。

 「まってるにょー」と呼ばれていたキャラクターグッズ屋も予告どーりに覗いて「デ・ジ・キャラット」のクイックファイルを2種類購入。あの丸い物体が「ゲマちゃん」とゆー名前だったことを張り紙なんかで初めて知る。キャラクターを描いている「コゲどんぼ」さんは同人界では「ど」が山と付くくらいに有名な人らしーけれど、なるほどもらったパンフレットの4コマ漫画はしっかりしてるしTVで放映中のCMアニメもどっかのアニメーション学院の生徒が作った奴とは雲泥の差だし、まんまキャラクターグッズとして大展開したって十分に商売になりそーな気はするにょー。漫画じゃないけど目指すにょー「世界征服」。木谷高明シャチョーも応援してるにょー(たぶん)。

 帰って聞くのは「ミト」じゃなくって角松敏生の「TIME TUNNEL」(BMGビクター)だったりする当たりにまだまだ通俗な世俗との繋がる魂の紐みたいなのが残っているのかいないのか。間にアガルタとか長万部太郎とかいった活動はしていても、オリジナルでは実に7年ぶりとなるアルバムはそれでもやっぱり角末節の炸裂に、絞り出すより流れ出すよーなハスキーだけどハイトーンのボーカルが被さって実に心地よい時間を過ごさせてくれる。

 あざといまでのメロディーラインも聞けば足下が踊り出す。デビューした当時に「真似すんな」と怒った山下達郎さんの「WAR SONG」にどっか似た「ALRIGHT」なんて曲もあるけれど、それも実は好きだったりする当たりに擦り込まれたヤマタツ賛な遺伝子のカケラを見て取れる。1番はシングルにもなった「Realize」。唄いたいけどカラオケなんかに入ってんの? カドマツって。

 不思議な教育テレビを観賞、風呂の入り方を教えてくれる教養番組なんだけど、モデルになった女性が裸じゃなくって下着にも見えるビキニの水着でお風呂に入るから、かえってなんだか健康にお色気があって恥ずかしい。ジャボンとつかって脚を体育座りにした格好のなんとまーそそることよ。半身だけをつかった入浴方法じゃー水面の上にでた胸の双球がビキニの上からのぞいてこれまたグググッ。来週も同じ番組があるとは思えないけど、再放送があるなら是非ともビデオにとって、総合テレビの3時前にやってる花柄レオタードな体操と合わせて「使える」ライブラリーとして残したいにょー(伝染ったかな)。


【1月19日】 なんだか「Zガンダム」の本は前後半があって後半にはハマーン様どっちゃりとの噂で善哉、だったら買うしファンなら買え。けど違ったらおこるよー、はさておきあんまり寒いんで押入に折り畳んで放り込んでおいたラムズウールのコートを取り出して、ラクーに皺(しわ)とるスムーサーをかけかえアイロンをゴシゴシやってどーにか見られる形にする。んな間中は横目でビデオで録画しておいた「宇宙海賊ミトの大冒険」を観賞、相変わらずの高いテンションと小気味良い展開にグジグジとしている鼻やズキズキとしかけてきた頭もちょっとだけ快方へと向かう、気だけする。

 判明したよーな謎がいくつかあって、例えば年賀睦月ちゃん正月くんのきょうだいは、どーやら窒素を呼吸して生きる生命体らしく全身にコーティングを施せば窒素がたっぷりの地上でも全身をさらして良いみたい。キノコがたくさん生えるってのと、やっぱり関係があるのかなー、例えば窒素を採り入れて体内でどーにかする過程でキノコに必要な栄養が出るとかいった? そのあたり生物部じゃなく地学部だった人間にはちょっち理解不能(っても化石も地震も天体もやっぱり知らないんだけど)、なんで学者な人たちによる「ミト本」が夏コミなんてまだるっこしー、「SFセミナー」あたりで頒布されるなんて事を望んじゃーいけませんかい、お頭よー。

 Xウィングな戦闘機が火災にあった瞬間に葵くんの脳裏に記憶が甦ったのはきっと後への伏線だろーけど、キャノピーが罅だらけになったコクピットできっと空気なんてモレモレだったろーに、地球人の葵が生きていられたのはいかな地学部といえども理解不能。可能性はきっと頑丈だったってことですか。さらなる謎はやっぱり葵の学校の先生で、世界どころか宇宙を股にかけて大暴れする海賊ミトの背後へと周りとっつかまえる腕なんざー、ただのくのいちなんてレベルじゃーありません。がしかし本編に絡むなんて張りまくりな伏線なんて全然なく、単なるお騒がせキャラの1人に過ぎないんだろーねー、常識的に。シンが変身した女医さんはちょっと可愛かったなー。けど最大の可愛さ爆発はCMで爆発していたゲーマーズのマスコットキャラのデ・ジ・キャラットちゃんでありまするるる。CMで「まってるにょー」なんて唄われた日にゃー行くしかないでしょー、ってことで明日は秋葉原のゲーマーズでデ・ジ・キャラット関連グッズを買いだめだー。ついでにSPEEDのビデオも。

 ページを埋め尽くす大量の原稿を書いてから、元赤坂のWOWOWへと出向いて記者発表に臨む。1階ロビーに置いてある受付代わりのモニターにラフィールとジントが映っていたのは海部元総理による政治的な圧力なんでしょーか。それはさておき7階に上がると会見場は大勢の記者とカメラマンで大賑わい。言っちゃー何だけどたかだか衛星放送の新番組の発表会にこれほどの人が集まったなんて、過去にそんな事例があったんだろーか。しかし物がこしばてつひろさんの人気シリーズ「天然少女 萬」のドラマ化で、監督が「中国の鳥人」に「アンドロメディア」の三池崇史さんで主演の萬ちゃんがアイドルの松田純ちゃんと、まさに見るだけで「勝ったも同然」のメンバーに、かくも大勢の来場があるのも当然ってな想いに至る。加えて総勢18人にも及ぶコギャル軍団のそろい踏みには、いかな固い新聞・雑誌のカメラマンであっても見過ごすことなんで出来はしない。それが男の本能ってヤツだから。

 ドラマといってもWOWOWでは3夜連続で深夜の0時から1時20分まで放映する、映画なみのボリュームを持った3部作といった趣で、会見でも映画やドラマといった枠組みには収まらない一風変わった演出の作品になるよーな事を言っていた。ドラマだとちょっと長めでダレるかもしれないってな心配もこの作品についてはご無用。なにせ監督がアクションを撮らせたら最近の新鋭の中でもトップクラスらしー三池さんだ。チラリと見せてもらった作品紹介ビデオでは、コギャルな出演者たちがマジで本当にアクションしてて、例えばパンチ(パンツじゃねーよ)は容赦がなく、回し蹴りにもスピード感があり、カカト落としに至っては合成とか特撮といったワザとらしさの微塵もない、力強いカカト落としに仕上がっている、ように見える。

 演技は初めてとゆー出演者が多いのは気にかかる要素ではあるけれど、逆にビデオなんかを駆使して渋谷の街頭でどんどんと撮っていく庵野さん風に言えば「ライブ感覚」の作品では、鯱張った演技よりもむしろ「本当の女子高生」が素で出ているよーな雰囲気があった方が、作品にマッチしているのかもしれない。実際に作品を見てみるまでは何とも言えないけれど、何しろプアーな電波環境にある身としては、放映を見るなんてとんでもなくまた直前に上映されるメロンな夕張での映画祭に行っている余裕もない。後はとにかくさっさとビデオ化なりDVD化なりして出してくれるってことだけど、さて製作元の1つであるポニー・キャニオンちゃんと期待に答えてくれるかな。場内では意もかけなかった人に遭遇、近況などを聞いてゆっくりと進んでいるとの言葉をもらう。じんのさんDCにばっかかまけてちゃいけませんぜ。


【1月18日】 風邪っぽい悪寒に頭痛が肉体を苛みつつあるよーな気だけするけど、根はやっぱり風邪なんてひかないアレなので、やっとこと起き出して着替えて会社へと向かう。中田は1点とったかすげーなー、けど上位にいるのってバティストゥータを除けば世界的に超メジャーってストライカーじゃい当たりがちょっと不思議。もちろん中田も含めてだけど。電車では珍しく「AERA」を読んで(白が目当ての「FRIDAY」と谷間がキャッチな「プレイボーイ」ばっかじゃねーんだぜ)、ビジネスマンじゃなくキャリアな女性の歓心をくすぐる記事が多いなーってな、あちらこちらの指摘もナルホドと納得する。

 例えば「メール恋愛の落とし穴」って電子メールを使った恋愛の顛末を綴った記事なんかでは、女性が経験した思いこみ系な男性の迷惑を取りあげ男性側の言い分を拾っていない。「就・転職スクールの甘いささやき」もやっぱり女性の騙され体験が中心で、なるほど終身雇用な男性がキャリアアップな講座へと通う確立は女性に比べて少ないけれど、男性が中心の誌面だったらそもそもこういう記事が載らない訳だから、やっぱり女性を意識してるってな結論が導き出せる。田岡俊次さんの軍事記事が浮くくらいにそれはもーしっかりと。

 「SPA!」が壁にぶつかってる日本企業の中でやっぱり壁にぶつかってる20代から30代のビジネスマンを明かな対象にしているのと比べると、「AERA」が持っているそのスタンスの違いは明かで、加えて恋でも仕事でも前向きに進もうとしてぶつかるキャリアな女性の壁を主題に「AERA」がしているのと比べると、「SPA!」はすでにドロドロの企業社会でブツブツ言ってる若手ビジネスマン(ヤンエグなんて死語だしえん)の愚痴っぽいトーンがあって、どちらかと言えば後ろ向き、とまでは言わないまでもモラトリアムな雰囲気が漂う。

 カードの裏表のよーな2誌がさて、どーいった未来へと向かうのかは正直言って解らないけど、上司の愚痴は行っても会社へ通うさらりまんな男性諸氏は、見かけは後ろ向きな「SPA!」で溜飲を下げつつも、ちゃっかりと会社社会に呑まれて歳を取るんだろー。対して女性は「AERA」を読んで憤ったとしてもそれから先はどうするの? ってな哀しいけれども現実的には未だ根深い社会進出面での格差が結果的に読者の層を限定しかねなず、加えてビジネスや政治な記事が減った誌面は男性からも見放され、そのまま衰退していってくれれば築地が苦手な身としては有り難いことこの上ない、んだけどキャリアな女性の歓心を買いたい男性諸氏が読むようになって、逆に繁盛ってな事態もあるかもしれないなー。雑誌って難しー。

 会社にいると電話がリンリン、とは鳴らない黒電話じゃないから。さてもソニー・コンピュータエンタテインメントがプレイステーションを15000円に引き下げるって発表で、23日とゆー例のポケットステーションの発売と合わせたぴったりポケステの価格3000円分の引き下げに、新しい玩具が出るから一緒に買ってちょってなSCEのスタンスが何となく見てとれる。欧米では未だに売れ続けているPSだけど1年早く出た日本じゃーそろそろ頭打ち。広げたマーケットを深く掘り下げる時期に入っていただけに、新しい商材の発売に合わせての値下げは結構なアピール効果があると思うねー。こーゆーところがSONY、ですな。

 「ファイナルファンタジー8」は言うまでもなく「電車でGO!2」やら「ダンス・ダンス・レボリューション」やら山ほどのド真ん中だったりド変化球だったりするソフトのオン・パレードに、気分は湯川なDCじゃなく話題豊富なPSってな人も結構いたりするだろー。加えて真打ち「度がゴンクエスト」も控えて意気軒昂のPSに、最後の花をそれも巨大な花を咲かせる戦略にいよいよSCEが出てきた以上は、すでにして迎え打つ体制に入ってしまった感のあるDCも、春に本当に出るのかな64DDを抱える任天堂も、相手が末期だからと舐めてかかると軽く圧倒されて更なる高みへと登るPSの、踏み台として利用されるどころかけっ飛ばされて小指にも引っかけてもらえない、なんて事態にもなりかねない。彼方に、それも多分そんなに遠くない彼方に見えるはPS2。不夜城・赤坂の天下は21世紀も続くのか、嗚呼。


【1月17日】 ってな日記を書いていたのは(下の分ね)実は今朝のことだったりして、昨日は夕刻の8時を過ぎたら何だか急に眠たくなって、ショートカットのおねいちゃんが水着になるのを見たくって、久々の再放送を毎日楽しみにしている千葉テレビは「南十字星の島々」が、果たしてやっていたのかお休みだったのかを確かめる間もなく闇の中へ。気が付いた時には「ポポロクロイス物語」も終わった午前の9時の、日は上がり温風ヒーターは着けっ話の6畳間でありましたとさ。それにしてもタスマン・ピーアールってとこの作った「南十字星の島々」を、どっかまとめてDVDにでもしてくれないかなー、いやホント日焼けして黒いけどおねいちゃんがなかなか綺麗な人なんですわ。嘘だと思うなら千葉な人だったらチェックチェック、そーじゃなければ君も千葉な人になって見よー。

 買っておいた「マルタイ」の棒ラーメンに、夕べのおやつにでもと思って食べ残しておいた柔らかトンカツの最後の1枚を放り込み、モヤシといっしょにグツグツ煮てから玉子で綴じて食べる。スープは白いけどふつーの味、麺は一般的なインスタントとは違って歯ごたえがって腰もあり、コンビニに置いてくれたら袋麺なんか買わずにきっとこっちばかりを買うのになーと、ちょっぴり嘆く。ちなみにこれは近所の西武の地下食品売場で買いました。ふと思ったけど「マルタイ」の「タイ」ってやっぱり「ですたい」の「たい」と同じ意味なんだろーか、それとも違って「マルタイでーす」って言う時には「マルタイたい」ってアグネス・チャンちゃんみたいな重複に気もそぞろにならなきゃいけないんだろーか。これは永遠の謎である(ちょっと大袈裟)。

 お腹も膨らんで見た「ガサラキ」は平安へと跳んでしまってよー解らん。オープニングとエンディングの種ともこさんのコンサートが確か2月だかにあったけどアニメな人が行くんだろーか、それとも昔ながらの同やんを含めたお熱なファンが押し掛けるんだろーかと考えつつ、エンディングを見てから散歩へ出る。東武の東京旭屋書店で河出から出ている「文藝」を購入、「じぇーぶんがく」な大会にケッとケチ着けながらも何とか純文学を売り出そうって意気だけは軒昂と感じ、笙野頼子さんの某紙某文芸記者を相手どった罵詈雑言の一端を踏み、課題図書なんで最近読んだばかりの鹿島田真希さんが文藝賞を獲得した「二匹」(河出書房新社、1200円)の中条省平さんによる書評なんかを読んで「そーか稲中だったのか」と気付く。こりゃ参考になるわいなー。

 さらに散歩。売ってないと欲しくなる「チェキ」だけどカタログなんかを見ると案外とゴツくってカバンに入れると邪魔になりそーな印象がない訳でもなく、無い物ねだり(若干の用法間違い)の買い物馬鹿で買いに走るのもちょっとって気が今はしてる。とは言え明日はどーだか解らない。あるいは「たれぱんだ」をクッション代わりにアタッシェケースへと押し込んで、颯爽と取り出して居並ぶエライ委員さん(何のだ)を前に「チェキっ!」と滝沢君のつもりになって叫んでいるかもしれない。何で貴様が滝沢君かはこのさい問わないでくれたまえ。手に入らなかったらそーですね、「monoマガジン」も押してるレンズ付きフィルムを入れるとどーだい一眼レフだいなトミーの「シューティングシェル」でごまかしますか。「いーよー、綺麗だよー、脱いでみよーか」とかって篠山でもして。

 続けて散歩。寄った古本屋でペラ読みした漫画で高河ゆんさんと誕生日が生年も含めて1日しか違わない事実に気付いて(って何読んでんだ)ちょっとトキメく。深い意味はないけえど。そのまま長崎屋へと向かう途中でゲームセンターに寄って何だか解らないプライズマシンで「超時空要塞マクロス」の小さなフィギュアの中から実はファンなミリアをゲット、でも顔が似てなくってゲショゲショ。敵キャラで強いってのが実んとこ個人的な趣味でありまして、具体的に言えば「Zガンダム」のハマーン・カーン様でありましょーか、って具体的過ぎるか。思い出したけど本屋で最近発売になった「Zガンダム」の本で何故かハマーン様がほとんど紹介されていない。脇役だと思われてるのか「ZZ」で山と出るから放っておかれたのか、いずれにしても許せないことには変わりがないので本の存在を却下する。ちなみに別の会社から出ていたアニメのヒロインばっかり集めた本は2ページにも亘って紹介されていたので承認だ。文句はねえな。

 帰って掃除と洗濯と炊事。これで立派なお嫁さんになれますわねえ。けど炊事ったって最近は夕飯ってもだいたいが「キャベルスープ」ばっかりで、アンディ・ウォーホルも大好きだった(ってもデザインがだけど)赤と白のキャンベル缶を1缶まるまるフライパンに開けて、そこにクリーム系だったら牛乳で、ミネストローネやベジタブル系だったら水を1缶分注ぎ足して3分ほど煮て終わりってな実にシンプルかつ合理的な調理だったりするので、全然お料理のお勉強にはおなりませんのよ。何故にキャンベルかってのは、膨らみ弛んで来たお腹に聞くのが案外早かったりするけれど、1缶まるごとってのはつまり2人分以上は食べてる訳で、たとえ水っぽくって肉類とかが少なかったとしても、水ぶとりな方向へと進んでいるのかもしれない。ウォーホルでも「Brio」にしとけば良かったかなー、ってそりゃ洗剤だろ? だったらモンロー、ワオ食べられたーい。


【1月16日】 うーむうーむと言いながら灰谷健次郎さんの「島物語」(理論社)を読む。じどー文学なんてケッ、と思っていたトンがった子供時代からホンカツウワシンが愛読書のサヨクっぽい、実は単なるナマケモノな生活を経て今は年寄りのオタクとなった今に至る生活の中で、絶対に読まないだろーと思っていた作者、だけど仕事で最新作が回って来た以上は読まねばならないところが苦しいけれども楽しい。多分そのうち毒餌を食べて死ぬんだろー犬の親子を涙ながらに追い払う冒頭だけをチラりと読んで、なるほどこれならハマる人が大勢いても不思議じゃないと得心。さらに泣かせのオンパレードがあるんだろーと、今からどんな短評を書くべきかうやうや悩む。

 そーいえば「噂の眞相」の岡留編集長とジャーナリストの岩瀬達哉さんが対談したイベントで、やたら「灰谷健次郎は偽善者だー」と叫んでいたまだ年若い男性がいたのが印象的で、なるほど沖縄の豪邸とかって話を聞くと書いている内容が途端に嘘っぽくなってくるよねー、って思えないこともない。が悪辣な主人公に悪徳非道の敵が登場して悪巧みを繰り広げる暗黒小説の書き手が、実は温厚な好青年だったりマイホームパパだったり妙齢の美女だったりしても、誰も「偽悪者だー」と叫ばない、書き物の中身と書き手の形質とは別ものなんだと認識しておきさえすれば、灰谷さんの小説を読んだって、後ろに沖縄の豪邸にクルーザーなんか見えは…見えは……うーむうーむ。

 さらに続けて今度はオリヴィエ・ジェルマントってフランスのゴリゴリなドゴール主義学者が書いた日本のシントーが世界を救う風日本よ頑張るんだ的啓蒙書「日本待望論」(産経新聞社、1333円)を、これも仕事絡みで読んでさらに頭を抱える。これを我に誉めよと。いや確かに言ってることは良く解るしピリっと背骨に気合いを入れる意味からも、かつてのピリっとしっ放しだった自然の霊性に畏敬を持っていた時代も悪くはないと思うけど、そればかりじゃー今の日本が世界で立ち行かなくなるのも解っているだけに難しい。信じない者を異端と排除し続けて来た強いメンタリティーを持つ西洋の人たちに比べると、シントーでもブッキョーでも信じない人を排斥してまで世界に覇を唱えるほどの強さがそれほど無い東洋の人たちが、果たして「シントーでポン!」と言われて立ち上がれるだろーか。立ち上がってそれでオッケーだろーかと考え、どう評価したら良いものかと頭をかきむしる。むーうむーう。

 小山登美夫ギャラリーで始まった奈良美智さんの展覧会「No,They Didon’t」を見に行く。白塗りのギャラリーに並べられているのは、遊園地にあるコーヒーカップみたいな大きなカップから子供の顔が2つと3つと4つ生えている3体の置物だけ。子供の顔は奈良さんが特徴にするあの額の大きく目のトンがった内なる反抗心に残酷な純粋さを感じさせる子供たちで、真っ白だけに目玉こそ描かれてないけれど、角度と光の加減によってある時は上目遣いに挑発する悪魔的な、そしてある時は瞼を伏せて沈思する天使的な子供の顔になって面白い。夕方で人も大勢いたからゆっくりしっかり観賞できなかったけれど、小山さん曰く「自然に光のなかで誰もいない時に見るといいよー」ってことだったので、そのうちフラリと寄ってみよー。仕事中とかにもね。

 ワーカホリック謹製の奈良美智さん時計は1000個限定がドンドンと売れているとの事。ギャラリーでも売っているし別に展覧会を開催中の資生堂・ザ・ギンザのギャラリーでも売っていて、かつ時計ショップの「チックタック」でも販売中なので下手すれば来月中には売り切れちゃう可能性が大だとか。もったいなくも小山さんは手にはめて見せてくれたけど、使いたいけどとってもおきたい人が2つ3つなんて買うよーになったら今月中にだって売り切れは必至。なので時計集めのファンの人とか村上隆さんのも買った小山登美夫ギャラリーで活躍するアーティストの時計を集めている人は、とっとと買った方が吉。シリーズで続くとしたら次は太郎千恵蔵さんかなー。回る首無し人形型時計とかって、出ないかなー。


【1月15日】 遅れ馳せながら「火魅子伝」の第2話をテレビで見てその××さ加減に今クール1の□□アニメとの評を固める。ちなみにミトは○○ね、ってよく解らんなー。絵の方は少年の目が寄り目っぽくなっている当たりに妙な雰囲気は感じるとして、美少女キャラの総じてしっかり描けている点には余は大いに満足じゃ。けどお話がねえ。下でどんちゃんやってる上で見張りの埴輪兵(はにゃー、とは言わない)が仮面の上から汗かいてたり、シリアスなキャラの額に井桁っぽい「怒」マークが出たりするんだから演出にしたって妙ですわ。

 「あの胸を見ろ」「膨らんでいる」ってシナリオなんてよくまー臆面もなく書けるもんですなー。しかしまー確かにそー言いたくなる程に膨らみ具合の度外れ方が個人的には素晴らしいので、真夜中であるにも関わらず目を皿にして見続けるつもりではありますが。ゲームの方もCMを見るだにそのホニャララぶりが背中をヘチョヘチョにしてくれて逆の意味で楽しみー。2月の「北へ。」に続いて登場する王子様の女いじりゲームに、この春はとっぷりと浸れるってもんですがや。第2話にしてメインキャラな日魅子ちゃんのセリフがグッと減ったのは何故? って一聴瞭然って奴ですが。終わりまでに成長するかな?

 新聞で芥川直木さんの記事を読むにはどれが良いかと考えて、エンターテインメントでの石田汗太記者の奮闘ぶりが目立つ(ウワシンで笙野頼子さんとのバトルが話題の鵜飼記者はぶんげーだから違う)「読売新聞」を買って解説のページで宮部みゆきさん記事を見る。6度目の候補でよーやく受賞って筋書きだったややっぱり泣かせになる所を、相手がほんわか宮部さんだけに写真も満面の笑顔。「小学生に読んでもらえるようなファンタジーに挑戦したい」とのお言葉を戴き、是非とも子供をメインに大人も楽しめるファンタジーを読ませて戴きたいと切々に願う。何せ日本SF大賞受賞の”SF作家”なんだから、次はやっぱり星雲賞だよなー。

 社会面ではでっかく平野啓一郎さんを写真入りで紹介していて「夕刊フジ」とかで見たブスったれた表情の写真と比べてやっぱり本当は嬉しいんだろーね、しっかり笑ってやがって「今風、左耳にピアス」な青年だって芥川賞の持つ意味を解ってるんだって事を知る。重ねて思うけど「三島の再来」ってそれほどまでに重みを持つ肩書きなんだろーか。ってゆーか三島由紀夫って没後から来年で多分30年になると思うけど、前に編まれてから再びの全集が果たして売れるかってな理由で再編纂されないって聞くくらいにかつでほどのバリューを持たない作家になっちゃってる気がする。三島絡みで売れるのって作品云々よりも伝記でそれも例の事件へと至る心の変遷とかに視点がいっちゃってるし。

 逆に言えば今回「三島の再来」って話題を立てることで「三島由紀夫って作家がいたんだー」ってな効果を煽り、来年の没後30周年に向けて平野啓一郎さんを抱えてかつ、三島由紀夫と関わりの深い(全集出してたからね)新潮社が、一仕事しよーって目論見があるのかもしれず、なればこその「三島の再来」と大袈裟にも騒ぎ立てて雑誌に一挙掲載なんてほとんど過去に類を見ない英断を下したのかもしれないと、考えるとこれで文学業界ってのも結構なマーケティング志向が見えて来たりするんだけどこれらの事は全て僕の邪推に過ぎないんで、とりあえずは「三島の再来」でも「澁澤の後継者」でもなく純粋に理性的に「日蝕」なりを読んで皆さんが未来を占ってあげて下さいな。

 けど朝方から本屋を何軒か回ってみたけど宮部さんの「理由」は山と積んで、ってゆーか「このミス」やら「文春ベスト」やらの流れを組んで去年から続いているミステリーフェアの目玉商品として平台で展開されていて、あるいは東野圭吾さんの受賞であっても大丈夫なよーに店頭の準備は出来ていたけど、何故か平野さんの「日蝕」を山と積んで「芥川賞」って宣伝していた本屋が近所に少なく都心部でもそれほどなく、業界での話題の割にはセールス面がとんとだったか少ない刷り部数に品切れてしまっていたのかと想像する。ちなみに前日から恥ずかしいけどPR中の明石散人さん「謎 ジパング」も一部書店で取り扱ってなくって、迷惑かけたかなーと心配してたら別の本屋にはちゃんとあって安心、でも開いて見てないんで載っているか(何が?)は確認してません。うーぬー。

 ロフト・プラスワンのガンダムイベントにでも行こうと新宿まで出たけど悪寒に週末を潰すのもつまらないと帰って療養に専念と決め込み、マイシティにある本屋で明智抄さんの「死神の惑星1」(集英社、530円)だけ買って電車で読みながら帰る。表紙のカラーがマーカー塗りのよーに見えるのは気のせいでしょーかそれとも何かの効果を狙ってのことなのでしょーか。中身は相変わらずの真面目に鋭く残酷なギャグをかましつつも物語だけはシリアスに進むとゆー力技の逸品。コピーとして作られた青年が飛び出してギャングのボスにかくまわれて、ってな物語に謎の美少女と謎めいたシワシワな老人が絡まり、その正体をたぶん明らかにするエピソードが積み重なって「死神の星」を巡る物語を形成していく。次巻が楽しみ。チャイナ服なリンちゃんは正体考えると怖いけどでも可愛いから許すんでもっと出してね先生。


【1月14日】 「パトリオット騒乱伝」(鳥影社、1400円)って本があって感想文の中で「海原織江って誰なんだー」と書いたらご本人からメールが届いて慌ててワルクチ書いてなかったかと感想文を読み返すあたしゃ転びバテレンです。伺うとどーやらお隣の街に住んでおられる方のよーで意外や身近に作者がちゃんと足も胸もある人間としていたことに今さらながら国土の狭さを感じる、ってちょっと用法が違うかな、正しくは世間の狭さか。

 まずったことにメールを開けてた途中にネスケがフリズって再起動かけたら戴いたメールが飛んでしまって、貼ってあった海原さんが新しく立ち上げたらしーホームページのアドレスも解らなくなってしまってゲシゲシ。やっぱりメールを戴いた僕を新宿の「さくらやホビー館」で見かけたかもしれない貴兄のメールも飛んでしまいましたので、関係者の方におかれましては再度のメールなりアドレス案内なりを戴けないものかとこの場を借りて重ねてお願い申しあげまするるるる。

 あんまり聞かない出版社だけに売っている店の少なさは人後に落ちず(用法不適当かも)、これまで同じ出版社の別の本を日本橋の丸善で買った記憶がある以外は、すべてっても2冊だけど東京旭屋書店船橋店で買っている。発売から間もないにも関わらず、すでにしてマボロシと化している「パトリオット騒乱伝」だったりするけれど、今でも果たしてちゃんと売ってるんですかって作者の方に聞かれて答えれば、読書界にその名を写真とともに燦然と輝かせる東京旭屋書店船橋店は文芸書担当安田奈緒美32歳の自慢の棚に1冊、ちゃんと残っておりますのでご近所の方は御覧あれ。あっと書店に寄ったらついででも構わないので講談社文庫から今月の新刊で刊行された明石散人さんの「謎 ジパング」も是非ぜひ是非買いましょう理由はそのうち解るだろーけど恥ずかしいから言わない。いや本当に恥ずかしい。わたくしでよかったんでしょうかいなあ。

 秋葉原にドリームキャストの既にして最終兵器の香り漂う「セガラリー2」を買いに行ったら売ってなかったバカヤロー。っても実はすでに張り紙なんかで今日の発売はないことを知っていたので単なる冷やかしにすぎず、むしろ店頭に並んでいた神崎あかりちゃんのブルマ姿もキュートなPOPに心がちょっとだけ揺れた、インクリメントPは期待の「大運動会GTO」の様子が見たかっただけ、でした。

 にも関わらずポリゴンのキャラが運動会するだけのゲームをどうすべーかと悩んで結局見合わせてしまう僕はまだまだキャラ萌えれない軟弱者ですボクメツはされないから良いけどね。ドリームキャストでは「戦国TURB」ってなソフトが発売になってたけど、店頭のデモでポリゴンの輝きに目がチカチカしたんでやっぱりパス。けどこれが「ファミ通」で殿堂入りしてしまう日本の政治は果たして世界に通用するのかと、内閣改造のニュースを見ながらふと思う。あとNTTドコモ副社長の自殺とか。ヒロスエCM発表会ちゃんとやるんだろーなー?

 ニュースと言えば芥川賞に京大生ってことは大森望さんの後輩になるんだろーね我孫子さんも綾辻さんもいっしょだ「金色の魚」(朝日新聞社、1500円)の竹森千珂さんだってそう、だけどやっぱり芥川賞を取った平野啓一郎さんこそが唯一絶対な権威を持ってしまうのが不思議な業界賞取りヒエラルキー、しばらくは世間に平野さん関係の記事が溢れ出しそうであの割かしクールってゆーか傲慢っぽい所もあるコメントに、山ほどの高さを誇るプライドを持った文芸記者たちがどこまで耐えていられるか、ヤジ馬的な興味のあるところでありますな。

 個人的には受賞作の「日蝕」に再来と準えられた三島由紀夫ほどの色気を感じず、衒学趣味では澁澤龍彦に近いところも感じたけれど、やっぱり三島の権威の方がエンパイアステートビルよりも高いので、願わくは神格化された三島に準(なぞら)えられたことでバッシングを浴びて「やーめた」ってならずに、内容とか言葉遣いでによって放たれるメッセージとは違う、呉智英さんの新作にもあった旧仮名じゃなく歴史的仮名遣いが醸し出す目から入る印象も含むんだろーな、作品全体を描かれた1枚の絵のよーに思えば良いらしー作品を書き続け、趣味の文芸を見せていって戴きたい。面白いかは別だけど。

 やっと受賞な感のある宮部みゆきさんは「理由」がヒット、だけどこれが取るならどーして「火車」が取らなかったんだってな直木賞に付き物の曖昧に揺らぐ作品への絶対評価への疑問が浮かんでくる。もちろん「理由」も遜色はないけど長さと主題が会ってなくって読むにちょっぴり疲れるんです。けどまあ日本SF大賞を受賞した日本に冠たるSF作家の直木賞受賞とゆーことで、作品こそSFじゃなかったのは残念だけど同じくSF作家として直木賞を受賞した半村良さんに続く快挙に心からSFファンとして喜びの声をあげよーではないか。ご本人の迷惑は省みず。

 関係ないけどサイファイな梅原克文さんのえっと「ソリトンの悪魔」の方だったかな、それが入っている「朝日ソノラマNEXT」に梅原さんが同じジャンルと呼ばないでって叫び続けている神林長平さんの「ライトジーンの遺産」が入ったのが世界のフクザツさを裏付ける。同じエンターテインメントとすら読んで欲しくないって、何らかのリアクションをとればヤジ馬的には面白いんだけどなー。大原まり子さんのも入ったらなお火に油に爆弾な気分、なんだけど。

 もちろん買ったよ言われなくたって買うよ「FRIDAY」は田中麗奈様さま様の鮮やかな「白「白」「白」が3連発でおまけにカラーで永久保存決定。はさておきゲーム業界の人が集まる賀詞交換会をのぞいたら珍しく角川歴彦・角川書店社長とか山科誠・バンダイ社長とか丸山茂雄・ソニー・ミュージックエンタテインメント社長とか大川功・CSK会長とかってな去年までは見かけなかったよーな業界の大きな人たちが場内を闊歩していて業界のますます厚みを増すその地位その存在感にちょっとビビる。ガイナックスの武田康廣取締役も背広姿でいたけれど深い面識はないので遠目に観察するに止める。あとは偉い人たちが挨拶している時も若い人たちをバックに座っていた人、かなー(謎)。

 歩いていてミスターレックスなレックス・エンタテインメントの石原プロデューサーをみかけたので「パーフェクト・ブルー」話をあれこれ。LD2種類にDVDで2万枚? ってな具合はいってるみたいでまずは善哉とお祝いする。今村井敏さだゆき的な続く企画もあれこれあるよーだけど実現するかは押井守さんであっても頓挫する業界なんで(っても方や金のかかり過ぎでこなた金の無さ過ぎと違うけど)まだ未定。それでも聞くだに面白そうな企画やらメンバーに今やカルトを超えてメジャーへの道を無理矢理登らせつつある「パーブル」を、超える作品の登場も近いなんて期待してるけどさて真実はいかに。お楽しみはこれからだ。


【1月13日】 「やみなべの陰謀」(メディアワークス)の局地台風風(なんか重複してるなー)爆発的ヒットによって、今や関西近畿に止まらずSFな人たちの間で流感作家(読んだら伝染る)の名を欲しいままにする田中哲弥さんがご友人の絵本作家さんから聞かれて世界で一番美しい色と後世に残したい21世紀の土産、じゃなくって所産を募集しているそーなので皆様におかれましてはご協力の程を。詳しくは日記ページの1月11日の所に書いてあります。でも21世紀の土産は「うなぎパイ」でキマっていてもどんな色が1番美しいのかなにを残せばいいのかを決めあぐねているのが実状なので、考えがまとまるのは締め切り間際になるかもしれませんが、それでも誰も嫌ってなんかいまへんけんあんじょうおしや、ってどこの言葉らー。

 久々に仕事でちゃんとした人に会うので黒いスーツのちゃんとした格好をして、ちゃんとした人用の虚仮威しモードもたっぷりな「ハートマン」のアタッシェケースを手に提げて家を出る。けど入れるものがなくって中でカメラがゴロゴロと五月蝿いので、近所の雑貨屋に寄ってこないだ江角がソファーの上で抱えてた座布団風「たれぱんだ」の中位のを1200円で買ってアタッシェに入れるとこれがスペースの約半分にピッタリと収まってクッション代わりに良い感じ。おまけにアタッシェの口をチョロリと開けた時に隙間からギラリ(ってゆーかドロリ)と睨む離れた目玉がとってもキュートで、もし今車に跳ねられて検証に来た警察にアタッシェを開けられたら何て面白がられるのかと思い興奮で足取りも軽くなる。うひひひひ。

 そのまま上の本屋で「本の雑誌」の2月号を購入。活字探偵段の業界関係者探索ページに近所の東京旭屋書店は文芸書担当安田奈緒美32歳の「銀河通信」はただいまアクセス8000件! が登場しているのでこれは買わない訳には行かない。ってゆーかご本人に差し出すのがやっぱり礼儀かと思ったけれど生憎とレジから外れていてちょっと残念。減りは早かったなー。この東京旭屋書店船橋店にはこっちに来てからかれこれ9年は通っているけど推理とSFに関しては結構な品揃えがあって入りも結構早いので、もっと近い西武百貨店の「リブロ」より最近は重宝させて戴いております。あとヤングアダルト関係とノベルズ関係も。船橋駅前にはあと京成の駅の方に路面店だけど新刊とコミック類の充実著しい夜中まで開いている店があって本好きにはたまらなく嬉しい環境、だけど書店員にとってはたまらなく厳しい環境なので、偉大なる「本の雑誌」に登場してのアピールが売上に寄与することを店員一同希望していることでありましょー。後は等身大POPだな。

 リトル・モアから作品集の「スラッシュ・ウイズ・ア・ナイフ」も絶賛発売中のアーティスト、奈良美智さんの2段構えの個展の1が銀座の資生堂・ザ・ギンザで始まったので仕事を抜け出して見に行く、ってゆーか仕事で記事を書いたワーカホリック謹製・奈良美智デザインのシチズンインディペンデンスがどんな品物かを確かめに行ったらありましたありました。聞いていたよーに缶ペンケースってゆーかほとんどクッキー缶に近い大きさのケースに、奈良さんの特徴的なワニ目をした子供が描かれていて、中を開けるとやっぱりジト目でこっちはニヤリと嗤っている子供の顔が文字盤にデザインされたベルト2本付きの時計が入っていて、18800円の値段に「箱だけ欲しい」と唸る女性もいて思わず同感したけれど、1000個の限定なんてあっとゆー間に売り切れてしまいそーな気もしたんで、ここは奮発して1つ丸ごと買い求めて勇んで帰る。

 ここん家の時計では前に村上隆さんデザインのインディペンデンスを購入しては今も家のどっかに埋もれているけど、同じ小山登美夫ギャラリーの作家さんとして2番目の登場となった奈良さんの時計は、村上さんのちょっぴりアバンギャルドなデザインに比べるとメルヘンで可愛らしいので女性層に受けるかも。ギャラリーでは他に奈良さんの絵が描いてあったTシャツも売っててやっぱり売れそうな雰囲気。けど見かけはメルヘンでも子供の結構純粋故に残酷な雰囲気ってのが見えたりするから、ただ可愛いってだけで着るのはちょっぴり抵抗がある。村上隆さんの「HIROPONちゃん」ならドパピューな乳縄跳びにエロス爆発の覚悟を持って主体的に着られるからまだ扱い易いんだけどなー。奈良さんの展覧会は16日から小山登美夫ギャラリーでも開幕するので、時計欲しい人はどっちかへ行って見てみましょー。


【1月12日】 バンダイ様におかれましては行き違いも是正されて人類の進歩と調和がEXPO’70だけど(意味不明)、セガ・エンタープライゼス様におかれましては相変わらずの芸術は爆発でグラスの顔も3度まで(さらに意味不明)、なので心して来るべき7の月に到来するアンゴルモアの大王による審判を待て。それはさておき相変わらずの脳天気なサウンドに真夜中の惚けた頭も吹き飛ぶ「宇宙海賊ミトの大冒険」は、ちびちびミト(ってもこれが普通)に「母さんとよんで!」と来られた日にゃー愛憎入り交じった対母親への感情が熱膨張して氷点下の部屋の氷柱(つらら)も溶かし、頭にゲシゲシゲシッと突き刺さる。痛いにゃー。

 まるで「新・ど根性ガエル」な先生はじめキャラクターたちのアクションとか、今時なギザギザと稲妻のよーに発射される光線銃のビーム(かな?)の線とかに爆笑したのも束の間、「あたたかーい」「つめたーい」のラベルもまんま活かした自販機ロボの、出自を無駄にしない炭酸シャカシャカアタック、炭酸シャカシャカジャンプの数々に更なる大爆笑を布団の中に首つっこんでごまかした視聴者の、おそらくは全国に3528人はいただろーとの推計を立ててみたけど、或いはもっと多かったかも。普段は女海賊風のメイルスーツ姿しか見てない年賀睦月が、飛び込んで来た小学生っぽい姿のミトをミトだと解ったような仕草があってちょっと謎。恵比寿の事務所は健在ですかなエアーズから主題歌のCDが21日の発売なんで、買って夜だけじゃなく朝から朝まで中脳天気に浸りましょー。

 情報は作られる、ってのを如実に示す記事を朝日新聞で発見。朝刊社会面にあった「わいせつ画像がゲームのおまけ ネットで販売容疑の男逮捕」の見出しが気になって中を読むと、なんでもインターネットを使ってわいせつな画像を記録したCD−Rを販売した容疑で逮捕された人がいたんだとか。ところがよく記事を読むと、この人が売っていたのはあくまでも「1本5000円程度のゲームが10本」入ったCD−Rで、わいせつ画像はゲームのCD−Rを買ってくれた人におまけで配っていただけみたい。実際に逮捕のきっかけとなった売買では、ゲームのCD−R4枚にわいせつCD−R1枚つけて2万円を受け取っている。「おまけ」って主張はあながち外れてはいないよね。

 問題なのは売っていたゲームのCD−Rがどう考えたって違法コピーされたものである可能性が強いって事で、本来だったらこちらをを強く調査して、著作権法違反でパクるべきであるのをわざわざわいせつ図画販売でパクっている、それも去年の10月に発覚した事件を昨日付けでパクっているあたりに、インターネットではわいせつ情報がいっぱい売られてるんだよ、ってイメージを作るらんが為の作意が伺われて仕方がない。

 加えて報道する側も発表を鵜呑みにしたのか恣意的にフレームアップしたのか、誰だって考えつく違法コピーの問題を後へと回し、わいせつCD−R販売を前に持って来て問題にしている、そんな姿勢には発表する側のスタンスをまんま受け売りするか、あるいはわざわざ「ネット=悪の巣窟」的イメージの情勢に荷担しよーとしているってな印象しか受けない。他紙がざっと見た限りにおいて無視したニュースを3段見出しで掲載するのも何だかなー。まあ良い何であっても最終的に判断すべきは読者、なので掲載されたことのすべてが真実であり正義であるなんて絶対に思わず、立ち止まって考えてから自分の頭で判断しましょー、それがメディア社会の中で情報に殺されず21世紀を生き抜いて行くコツですね。

 大日本印刷で風呂敷を見る。じゃなかった大日本印刷が銀座で運営している「ギンザ・グラフィク・ギャラリー」で海外のアーティストがデザインしたフロシキの展示を見る。四角い布ってゆーとどーしても左右上下に対称なスカーフの柄を思い浮かべるけど、そのままでは四角いけれど柔らかい特製を活かしてどんな形のものでも包み込んでしまう風呂敷の特徴をそれぞれのアーティストが理解して、その上で四角いままでも立方体や酒瓶を包み込んでも美しい「フロシキ」を作り出していて驚く。

 写真で見たときには違和感のあった黒地に銀のブリキのバケツ描かれたフロシキが、実際に者を包み込んだ時にシックな雰囲気を出していて吃驚。ディパックが流行ってるけどこんなフロシキだったら荷物を包んで会社とかに行ってみたいなー。パソコンを一式、アートなフロシキに包んでモバイルってのもオシャレ、かも。「iMAC」を包んで担いで歩くってのは、美しいけど重そーなんでちょっとパスです。

 ええ買いましたとも「週刊プレイボーイ」。期待どーりの行動にやっぱり○リコ○野郎ってな声も聞こえて来るけど無視だ無視。しかし安達佑実ちゃん顔は大人っぽくなって来てるし薄いけど胸だってちゃんとあるけど、バストショットとか膝から下をカットした写真ならいざしらず、全身が写った写真を見るとどうしても等身がアニメ的、ってゆーか子供っぽさに溢れてる。ロ○○ン野郎の魂は揺さぶってくれるけど、普通な男の感情を果たしてどれだけヒット出来るかってーと、やっぱり難しいかもってな思いが募る。その名も「17歳」ってタイトルの写真集が出るそーだけど、わざわざ「17歳」って打つあたりに「これでも17歳なんだぜ」ってな主張が込められているよーでいじらしい。だから皆さん買ってあげてね僕は当然2冊買う。保存用と日用に。


【1月11日】 1カ月の間に幾度となく念押しをしても生返事すら寄こさないセガ・エンタープライゼスとバンダイの広報に、越中富山の大雪を溶かしてノアすら溺れる大洪水を起こしかねないくらい頭はヒートアップしてるけど、まー「いつものこと」なので脇においてトミーが久々に開いた記者発表に行く。見せてもらったのはPHSの電波を使って手書きの文字とかイラストとかを送受信できる「文字電話」のサービスを使える携帯情報端末で、こんな商品が世に出るほどまでに「Pメール」やら「PメールDX」やらの啓蒙普及に尽力して来た、カラオケ番長の偉績を奉じて3歩下がっても冬の西日で長ーく伸びた影ふーんだ。こりゃこりゃ。

 その名も「手描きPipi」って商品は、識者によればフランスの幼児語で先っちょつまんでチョンチョンと切る、時には地図だって描けちゃうーアレを意味する言葉を含んでしょっぱい(のか?)けれど、品物自体は「lain」でありすたちが使ってた手書き風の文字を送受信して連絡取れる端末とソックリ。あれほどまでにポップな文字は踊らないけどニコニコ笑うありすの顔だって(絵が上手ければ)描けて送れちゃうから買った人はまずやろー、「レインはのぞき魔」ってメッセージを玲音の似顔絵付きで送りまくろー。手書き文字以外にもちろん「Pメール」「PメールDX」「インターネットメール」の送受信だってオッケーだから、PHS買ってもPメってばっかな僕にはこっちの方があれこれ有り難い、かもしれない。色がサンプルではポケベルっぽくて地味だったから、出来ればやっぱりクリアパープルとかが欲しいねー、スケモノマニヤな人のためにも是非っ!

 あの恐ろしげな黒井ミサ風上目づかいはしてくれないのが寂しい佐伯日菜子さんご出演の「ラ・サロンパス」のCMを見た三河人はきっと大喜びだろーと勝手に思っているけどさてはて。だって「肩こりなのらー」って三河な人がときどき使う語尾活用に似てるんですよねー、例えば「○○でしょう」と名古屋な人が言うと「○○だがね」「○○だがや」となるところが、同じ愛知県でも境川を挟んだ向こう側の平原には田圃が広がり向こうには小高い山が連なる三河だと(偏見入ってます)「○○だらー」となって知らない名古屋人は「ヘンな言葉だぎゃー」と吃驚笑っていたのも束の間、さらに東へと向かうとこれが更に簡略化されて「○○らー」となる、みたい。だからして従って「ラ・サロンパス」は「サロンパスらー」な三河の人が吉本が難波か梅田のディスコだかに付けた「デッセ・ジェニー」を前例にした商品名だと、思ってどーだらー不思議じゃないだらー。いやらー4年も豊橋に通ってたんで伝染したらー。

 うーむ偉大なり江角マキ子はフジテレビで先週あたりからスタートしたドラマ「オーバー・タイム」で部屋にいる時ずーっとおそらくは座布団バージョンの「たれぱんだ」(大)を抱えて可愛いなー、もちろん「たれぱんだ」が。いやまー江角もちょっとだけ。テーブルではひたすら「人生ゲーム」と玩具に縫いぐるみのオンパレードは、デジタルなゲームに対して人がもっとアナログな愛嬌を求めて来ている気分をテレビが取り込み始めている現れでしょーか。番組自体はよく解らないけど楽そーな家庭部に行けたらラッキー? 美人もたくさんるし。僕はソリマチじゃないけど。新番組では「可愛いだけじゃダメかしら」に榎本加奈子さんが相変わらずのガリガリな肢体で水着姿を披露だけど、あれでも胸があって谷間も見えるのは或いはすっげーCG技術の賜(たまもの)か。世界は不思議に満ちている。

 永作博美に篠原涼子と来て新潮社の「月刊○○」シリーズは第3弾の「月刊ともさかりえ」(600円)が発売だけど、毎月楽しみにしていた次号の予告が今回はなくって「次回シリーズは4月10日からの発売」と2月3月は間があくみたいで早くもネタ切れって感じぃ? それはないだろーけれど前号では篠原グンゼな広告オンリーだったのが今回は裏がホーキンスでめくるとアコムと「ともさかりえ」とは無関係。或いはイメージガールを狙って広告も付けちゃおうって企画がメニコンもDDIポケットもケチなんで暗礁に乗り上げたかなんて邪推がムラムラと沸き立つ。中身は芸術写真としての「ともさかりえ」をしっかりやってて個人的には好み系。もっと露出が欲しかったところだけどそれは最終兵器と待って目先は無理矢理なダッチューノ的谷間に花弁を刺した1枚に、ほのかな興奮をチロチロと燃やして床に就こー。


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