縮刷版2003年5月中旬号


【5月20日】 ボブ・サップに敗北する。ってゆーかボブ・サップが宣伝しているカップ焼きそば「ボブ・カップ」こ完膚無きまでに叩きのめされたんだけど、その凄さを説明すれば見かけは「UFO」の大盛りをちょっと高くしただけで、たいしたことないなあとお湯を注いでまず仰天、普通だったら2杯はとれる量のお湯がみるみるとカップの中に入ってしまってその容量をまずは思い知らされる。食べ初めてからも地獄は継続。通常のカップ焼きそばの2・4倍はあるってゆー量の麺が食べても食べても食べても食べてもカップにしっかりと残っていて、時間が経つにつれてふやけていく感じもあって胃にギリギリと応えてくる。

 最後はもう我慢比べの大食い競争で、無理矢理に箸に麺を巻き取り口へと押し込み咀嚼して嚥下して、どーにか納めたけれどさすがにしばらく動けなかった。まあもっとも食べる前に高をくくって一緒にミニシューマイを10個ばかりトッピングして他にミニメンチカツも1つだけ乗せて食べたのが胃への過酷さを増しただけだったりするのかもしれないんで、次はプレーンの素ボブ・カップをどこまで一気にかき込めるのかに挑戦して、本当に敗北したのかそれとも勝ちに近いドローだったのかを検証しよー。もし勝ってたんなら次は「ボブ・カップ」とボブ・サップが宣伝している巨大アイス最中「モナ王」の一気食いに挑戦だ。死ぬかもな。たっぷりチーズのピザーラは流石に遠慮しときます。

 絵の描けないところをゲームみたいな3Dの空戦バトルで繋いだんじゃないのってゆー疑問はそれとして、全体の流れの中でとりわけ空戦の部分が長く鬱陶しかった訳じゃないし挟み込まれたクラウスにラヴィの葛藤と恐怖もしっかりと描けていたんでまあ、それなりのクオリティは維持していたんじゃないかと思えた「LASTEXILE」。だけどさすがに終わり頃になって戦闘の後でアルの出迎えを受けるクラウスとラヴィの顔がどこか不思議だったのと、続くガレージでの宴会で大騒ぎするキャラクターたちの顔の、どこか張り付いたよーな感じだったのには、尽きつつあるかもしれないパワーへの懸念を抱いてしまった。でもディーオさまだけは崩れない。愛だなきっと。

 サッカー雑誌の火曜日。昔は「週刊プレイボーイ」の火曜日だったんだけど。まずは「欧州チャンピオンズリーグ」のレビューは「週刊サッカーダイジェスト」の完勝って感じ。「週刊サッカーマガジン」はジャーナリストとして名高いらしー杉山茂樹さんが「特別寄稿」してらっしゃるんだけど例の魔法の来ワード「3−5−2」「3−4−1−2」「4−2−3−1」が続々出てくるのは良いとしても、スペインのチームのここではレアル・マドリードの繰り出すサッカーの素晴らしさに根ざした考え方が全体に漂っているよーで、それがなぜにあーもあっけなく破れてしまったのかについて言及が及んでないのが気にかかる。「ロスタイムにラウルの放ったヘディング・シュートがニアにでなく、ファーサイドに飛んでいたら、試合はR・マドリードの勝利に終わっていた。敗れてなお強し、を印象づけた」んだろーけどその印象がどーして印象に終わったのかを知りたいのに。

 それでも特集(といっても杉山さんの寄稿だけなんだけど)とは別にレギュラーのコラムで武智幸徳さんがマケレレのダウンとイエロの衰退を理由に挙げて解説してくれていたからだいたいのことは分かった。デルピエロのデルピエロゾーンからのシュートでイエロのひざが崩れてたってゆー指摘、ザンブロッタの完璧に合わせて走り込んだネドヴェドのスピードに振り切られてたって指摘は今後のレアルの戦い方を見る上でポイントになりそー、とか言って今後にレアルの戦いぶりを見る機会なんできっとないんだろーけれど、衛星もCSも入ってないから、入れないから。

 一方「週刊サッカーダイジェスト」はグラフ入りの本記があってレアルの負けっぷりの理由とかネドヴェドの活躍ぶりとかおおよそのことを教えてくれているほかに、偶然だろーけど「カルチョの客観的考察」ってゆーアルベルト・コスタのコラムにジェラード・ヴァッレーガによる「イタリアは本当にスペインを凌駕したのか」ってゆー両国のチームの戦いぶりを比較しての分析記事があり、直前には「欧州チャンピオンズリーグ」決勝に進出したユヴェントスがどーしてリーグの「セリエA」を征することができたのか、ってゆーユヴェントスの強さを分析した記事があり、更には北川義隆さんによるインテルが無冠に終わった理由について分析したコラムありと、名はあげつつあるイタリアのチームに潜むあれこれを、多面的に紹介したり分析してくれていて参考になる。

 いずれにしても決勝で戦うチームがユヴェントスとACミランになったことで浮かび上がったしょっぱい試合になってしまう可能性への言及は双方にあって、あの華麗な(けれども結構後ろは大変な)試合運びを見せるレアル・マドリードがいなくなってしまったことへの残念ぶりは伺えて、サッカー業界の人は本当にスペインが好きなんだなあって感じる。ひところ日本人がこぞって移籍したからって「セリエA」を世界最高峰って持ち上げて、その名残が今も残っているからなのかそれとも単に中田選手中村選手と日本人にとっての「スタア」がいるからかなのかやたらと「セリエA」を気にしたがる、スポーツ紙とはそこがサッカーへの愛の質で差のあるところなのかも。我らが「Jリーグ」への愛ももっと欲しいところなんだけど。ハットトリックの選手が1面どころかトップにすらならないんだからなあ、くだらない移籍話より小さい扱いに抑えられて。

眼鏡は温度が低いです。ヒゲもちょっと違います。体温って正直でサーモグラフィって偉大です。頭がない? 帽子かぶってんだよ。 「ボーダーフォン」の圧勝、って言えるかもしれない「ビジネスシヨウ」のコンパニオン戦争は入り口から奥へと並んだボーダーフォンとKDDIのブースの前に中に居並ぶコンパニオンがまずの見所で、エナメル素材の真っ赤なショートパンツからとてつもなく長い脚をのぞかしているスレンダーな美女たちばかりが揃った「ボーダーフォン」で真っ当な人間ならきっと15分は時間を取られることになるだろー、官能と歓喜に渦巻かれながら。KDDIも悪くはないんだけど体系でね、ちょっとね。勝てそーなのはNTTドコモの方でこっちはミニスカートからのぞくスレンダーな脚が食べ頃笑い頃、いや笑いはしないけどとにかく目には輝きます。どちらも必見。

 イベントといえば、それも国際的な広がりのあるイベントで問題になることといえばやっぱい新型肺炎(SARS)で、「ビジネスシヨウ」では外国から来た人にとりあえず可能性があるってことで受付を別にして、NEC製のサーモグラフィを置いて来場者の体温チェックをしていた。実際に訪れた人がどれだけいたのかは不明だけど、開幕して1時間くらい後で閑散としていた外国人の受付前で、せっかくだからとサーモグラフィによる体温チェックを敢行、見ると青で横にいた受付のスレンダーガールに「どうよ」と聞いたら34度か5度で大丈夫って言われて安心する。大丈夫じゃなかった人は美人で結構ノリの良さそうな受付のお姉さんからダメ出しされるらしーから、イジめられたい人は事前にホカロンで頭とか暖めて行くと良い……わきゃない、混乱するのでそーゆー真似は止めましょう。体温計代わりに使うのも無しね。


【5月19日】 野村総合研究所が出しているニューズレターに「”アカデミー賞後”の日本アニメの可能性 ポスト宮崎駿監督が出現する条件は?」ってリポートが出ていたんでチラチラ。宮崎駿監督をオンリーワンと位置づけているのはその築き上げて来た実績から考えて仕方がないとしても、宮崎アニメへの”一極集中”の遠因を、原作物に頼りがちなアニメ業界の構造に見て、「独自の作品が作れる人材が内部に育つ場が少なくなっている」ことがポスト宮崎監督を世に送り出さない理由になっているって分析は、数いる独自の世界を持ったクリエーターたちにとってなかなかに芳しくない論に思えて悩ましい。

 なるほど宮崎アニメほど売れてないって事実はあるけどそれを言うなら宮崎監督だって「もののけ姫」で記録を作るまで、興行収入は決して右肩上がりだった訳ではなくってそれをメディアが盛り上げファンが支えて幾星霜、かくして積み上がった評判が臨界点を超えて今の”世界のミヤザキ”へと至っている訳で、問題はむしろ勝ち馬にばかり乗りたがるメディアなり資本家たちの振る舞いの方にあるし、そーした結果出来上がった”宮崎駿一人勝ち”って風潮を喧伝する分析が、なおさらの”一極集中”を引き起こすスパイラル的構造になってしまっている。

 もちろんリポートの筆者もそのことは知悉しているよーで、末尾に「コミック業界やゲーム業界と比べても遜色のないぐらい、アニメ業界にも『お金』が循環していく環境や仕組みが整備されることが必要なのは、言うまでもないであろう」とフォローしてくれているから有り難い。有り難いけどでもそーしたお金の循環の対象になりうる、画期的だったりエポックメイキング的だったりする優れたアニメーションを送り出している深夜アニメを絡げて、「よりニッチな市場を目指した作品や、内輪受け的な作品も見受けられ、作り手の切磋琢磨の場という機能を完全に果たしているとも言い難い」って断じているのはなかなかに微妙だったりする。

 確かにそーゆー作品も割に結構あるけれど、表現として考えた場合にそーしたニッチでの冒険、内輪受けでの思考がもたらすものが皆無な訳じゃ決してない。「切磋琢磨」という言葉が作品の質的向上を意味するものならまさしく深夜アニメのニッチや内輪受けは貢献している訳で、真っ向から否定するには当たらない。あるいは商業的な「切磋琢磨」が足りないと言っているんだとしたらどうだろう、商業的に爆発したければ人気コミックの原作ものをやるのが早いんだけど、そーいったコミック原作アニメの増大が新しいクリエーターの登場を阻害しているって分析も出しているから難しい。

 それにニッチだからといってそれが商業的に成功していない訳じゃなく、ひとつのコンテンツとして収支を見た場合に立派にプラスに収まっていたりする、ただ200億円の興行収入には達してないだけで。「ポスト宮崎氏というレベルのクリエーターが出てくるためには、アニメ業界内部にも市場原理で淘汰されるシステムが必要」って言っているけど、200億円の興収を狙う市場とDVDを2万枚売ってペイする市場ってのは別もので、それを等しく200億円の市場原理で云々するから話がややこしくなる。仮にそんなことをしたら「カリオストロの城」が売れず「風の谷のナウシカ」だってギリギリだった宮崎監督が真っ先に淘汰されてしまう。

 「ポスト宮崎駿監督が出現する条件は」って副題にある「ポスト宮崎駿監督」が、商業的に比肩しうる規模の作品を生み出す可能性ってことならそれは簡単、今ある豊富な才能にお金を回しマスコミが持ち上げ世界に喧伝すれば良い。けれどもそんなことをすると今度は資本の側なりメディアが、回収できないかもしれないとか読んでもらえないとかいった、市場原理で淘汰されるリスクを気にしなくちゃいけなくなる。これってもはやアニメ界の内部の切磋琢磨なんてレベルじゃ解消出来ない問題だったりする。見る目を養い将来に投資する気持ちを育む文化リテラシーの問題だと思うんだけど、それを言い出すと話がまとまらないから仕方がない。レポート用紙2枚で端的に問題点を指摘したって点ではなかなかに示唆に富んだリポートだったりするんで、ここを糸口に読む人はいろいろ考えてみるのが良いのかも。

 何とはなしに無根拠の予見みたいなものはあったけど、いざ発表となるとさすがにひるんでしまったセガ新社長への小口久雄ヒットメーカー社長の就任。なるほど去年から「編成局長」って立場で経営の考え方をくみ取りつつ開発の要望も容れつつ、セガとしてよりよいタイトル編成は何かって問題に取り組んで来た訳だけど、現場の最前線で動くのと経営のトップとして動くのとでは立ち回り方も違えば世間から浴びる注目も違う。そんな立場に若干43歳で就いてしまって大丈夫なんだろーかって思えなくもない。

 もっとも会見で話している小口さんに躊躇とか気後れとかまったくないのが頼もしいってゆーか何とゆーか、「入社して20年、もし頼まれれば社長もやってみても良いかなって思っていた」って話した言葉の本気度までは測れないけど、公の場でそう言ってはばかならない辺りにそれなりの自信を見て取れる。実績については申し分がなくって去年のセガのヒット作「ワールドクラブチャンピオンフットボール」を送り出したのも小口さん率いるヒットメーカーならアーケードや家庭用で人気の「クレイジータクシー」を送り出したのもヒットメーカー。渋谷で話題のダーツバー「Bee」だって小口さんところの企画で、ある意味セガの看板クリエーターだった鈴木裕さんを超えた存在になりつつある。佐藤秀樹社長が「自分の就任時から次は小口と思っていた」ってゆーのも割に普通の思考だったりするのかもしれない。

 ヒット作の送り手が必ずしも名経営者になり得ないことも一方では事実ではあるけれど、横からの誘い水がなくなり業績も底入れにある現在、セガが前を向いてドリブルしていく上でうってつけの存在だった、って言えるかも。お手並み拝見と行きたいところ。それはそれとして代表取締役兼COOから取締役となって執行より経営に足場を移す香山哲さんの今後なんかも気になるところ。開発の総意を統括するっぽい立場を背景に経営の場に臨んでいたんだろーけれど、純粋なボードメンバーになってしまった時にどーゆーことをするのかがちょっと見えない。アイディアマンではあるしトレーディングカードを使ったゲームへの理解もきっと深いから、あれこれ考えは示せると思うけど株主じゃなくどっかの経営者でもない立場で言って果たして影響力を持ち得るか否か。小口新社長との関係なんかで支え支えられる役割を果たすのかな。この辺りもやっぱりお手並み拝見して行こー。


【5月18日】 とゆー訳で「欧州チャンピオンズリーグ」の勝者はユヴェントスに決定する、ってどーゆー訳なんだと言われればそれは僕の手にユヴェントスのレプリカユニフォームが入ってしまったってことで、年末に開かれるかもしれない「トヨタカップ」に来日するユベントスをこれで応援する準備が整った、ってゆーか来てもらわないと折角のユニフォームが無駄になってしまうってゆー、誠に手前勝手な理屈がそこにあったりする。

 ってか何で突然ユベントスなんかのレプリカを買ってしまったかと言えば、それは立ち寄ったスポーツ用品店で背番号入りのが2割引の6980円とゆーリーズナブルな値段で出ていたのを目にしてしまったからで人間、無駄遣いをする危機はそこかしこに転がっているものだなーと、我がことながらあきれ返ってため息をつく。欲望って奴は本当に恐ろしい。

 実を言えば今日の今日まで「欧州チャンピオンズリーグ」の勝者はACミランだと思っていて、冬の「横浜国際競技場」はロッソネーロのユニフォームでもって今再びのリヴァウド選手の登場を、歓喜で迎えるつもりだったんだ。それがどーしてビアンコネーロにすり変わってしまったかと言えば、そこには実に様々な偶然が重なっていたりする。

 そもそも今日は「Lリーグ」の「ジェフユナイテッド・レディースvs大原学園JaSRA」の試合を、京成ちはら台まで見に行こうと決めていたんだけど、思い立って調べてJリーグのサテライトの「ジェフユナイテッド市原vs横浜F・マリノス」の試合が、船橋から割に近い新習志野にある「秋津球技場」でもって開催されることを発見して、強い強いトップチームに負けない強さをもしかしたら見せてくれるかもしれないと、そちらに切り替えた運の尽き、だった。

 たどり着いた新習志野の駅で時間を潰そうと、入ったスポーツショップに何故か、各国のリーグのチームのレプリカユニフォームが、2割引きとか半額とかでたたき売られているのを見つけてしまって、リバープレートにサントスにバスコ・ダ・ガマにフラメンゴにオリンピアと南米の有力チームのユニフォームが揃ってて、オリンピアは別にしてサントスフラメンゴリバープレート当たりならコパ・リベルタドーレスを勝ち抜いて、日本にやって来る可能性もあるからひとつかけてみるのも良いかなと、思いどれにしようとかと迷っていた。

 そんな目の前に、突然入って来たのが「セリエA」を勝ちきって優勝したばかりのユヴェントスのユニフォーム。今が旬だけにまさか安売りはしていないだろうと思って取った値札に異例の割引の表示を見てしまい、おまけにネーム無しだと背中の巨大な空間がぽっかり抜けてしまう、扱いに手間のかかるものがしっかり「ダービッツ 26」と入っていて、これは買わねばってな気持ちがむくむくと湧いて来て、気がつくと手に握りレジへと走ってお札を財布から出していた。

 希望を言うなら胸のロゴは「欧州チャンピオンズリーグ」用の「TAMOIL」って書かれた奴が良くって、背中も「ネドヴェド」が良かったし、トルコ製のレプリカじゃなくイタリア製の選手支給版が良かったけれど真っ当に買うと2万円はする高級品。その3分の1程度で一応はユヴェントス優勝の立役者の1人で世界屈指のダイナモマン、ダービッツのレプリカが入ったんだから文句はない。あとはだから本当に、ACミランを撃破して日本に来てくれることを願うしかないんだけけどしかし本当に開催されるのかなあ、SARS嫌って逃げそーだなー。

あの名古屋での出来事が今彼をこんな場所でサッカーさせている。プレーはサテライトでは異次元なのに……。  さてたどり着いた「秋津球技場」は片側しかないスタンドに何故かびっしりの来場者で、「古河vs日産」の頃からの伝統の一戦、だからって訳じゃなく地元千葉のチームと割に近い横浜のチームが戦うってことで、さらには市原の意外な快進撃もあってどんなものかと見に来た人が多かったんだろー。数えた訳じゃないけどもしかすると、年末に「西が丘競技場」で見た天皇杯の「東京ヴェルディ1969vs大宮アルディージャ」より入っていたかも。そんなことはない? いやあるんだよ。

 背番号が固定でネームも入っている市原は誰が誰だか分かって特に、名古屋グランパスエイトから京都とか神戸とかを経由して市原の地へとたどり着いた望月重良選手が、先発でフル出場で中盤を縦横無尽にかけ回って、ときどきミスもあったけど攻撃の要として結構効いていてこのコンディションでトップで本格的に動き始めたら、強い市原の中盤があらに固まるなあって感嘆した、ってか元日本代表が「秋津競技場」なんかで何やってるんだろ? って思いも浮かんで来る。

 それを言うならディフェンスラインに入った中西英輔選手もちょっと前まで代表だった人が何やってんだろ、ってことになるし敵方の横浜のゴールキーパー、下川健一選手にも同様にスポーツ選手の紆余曲折ぶりを感じてしまう。とは言えガッチリとレギュラーが固まってる野球と違って、人数も少なくケガとかあって入れ替えも激しいサッカーだけに、明日には臨海の、国立のピッチに立って檄を飛ばしているのかもしれない。頑張って欲しいなあ。

 それにしても不思議だったのが横浜の背番号。だって10番がいるんだよ、欠番じゃん今現在マリノスの10番って、それがサテライトを走っているからもしかして俊輔の後を継ぐ人材が出てきたのかと思ってしまった。ディフェンダーに5番っていたけどどう見たってドゥトラには見えないし、9番の彼も久保竜彦には見えなかった。つまりはネーム無しのを好きに来てたっぽいんだけど、メンバー表をもらわなかったんで誰が誰だか未だに全然分かりません。2番のディフェンダーが頑張ってたけど横浜F・マリノス今年2番なんていないじゃん、誰だったんだろ?

 散々っぱら打ったシュートが決まらない試合がそれでも最後は2対0で市原の勝利で終わって、10人の相手に2点しか取れないのか元日本代表を2人も抱えてって苛立ちも抱きつつ帰途へ尽き、戻ってビデオ撮りしていた「デ・ジ・キャラットにょ」。これくらいなら半分でやれ、って思うのは3分に詰め込んだテンションの高さで傑作揃いだった「ワンダフル」版を知るものの愚痴であって、今時の忙しい人の心をほぐし朝の惚けた頭に良さを刷り込むには、これくらいのテンポがちょうど良いんだろーと前向きに理解する。「PARTYNIGHT」はアップテンポの方が嬉しかったかな。絵も動いてて欲しかったかな。


【5月17日】 死んだ猫のノミを捕るとはこーゆーことかと哀しみに笑いながらも店頭に並んでいた「東アジアサッカー選手権2003決勝大会公式ガイドブック」(講談社、1500円)を買って読む嫌みな日々。出してる講談社の大変さを思えばちゃんと料金が払い戻されるだけ観客もマシってものだと溜飲を下げるけど、買って損かと言われれば来年にも開催される大会に向けたちょっと早めのガイドブックだと思えば良いだけだし、さらにその先に控えた「ワールドカップ・ドイツ大会」に向けて、韓国とそれから中国の戦力戦術を勉強しておく1冊としても役に立つ。巻末の麺とファッションのガイドもそれはそれで役に立つけどこれはちょっと講談社っぽ過ぎるかな、それよりもっと個々の選手の紹介を密にやって欲しかった気もするなー。

 読んで面白いのはモンゴルに台湾にマカオにグアムって日本韓国中国香港の4強以外の「東アジア」(グアムが入っているのは意外かも)の国々のサッカー事情について記事と写真で紹介したページで、ほとんど砂場って感じの荒れた地面に四角い柱だけが立てられゴールってなってるモンゴルの厳しそうな状況なんかが写真からは伺えるし、逆に草なのか芝なのかは分からないけど柔らかそうな地面で南っぽく超えたおじさんたちとか、お姉さま方が晴天の下をボールに戯れているグアムの写真からは南米にも似たおおらかさを感じる。アメリカ本国で女子サッカーが人気ってことで準州のグアムでも女性にサッカーは人気らしくって、スレンダーな美少女がボールを抱え椰子の木に囲まれたフィールドで胸を揺らせて女子プレーヤーたちが走り回る写真なんかがそのことを教えてくれている。上手いかどーかは分からないけど、楽しみながらやるその先に来る強さってものがあるから、いずれグアムとか他の国々もそーなって来るのかも。安閑とはしてられない。

 海外で活躍している東アジアの選手のリストを見るにつけ、ニッポン最高って思ってはいられない状況も伝わって来て、ニッポン万歳とばかりに出ても出ていなくても日本人選手のことばかりを書き続ける日本のスポーツ新聞への、ちょっとした警句にもなっている。なるほど大勢の選手が海外へと出かけているけれど、真っ当にレギュラーとして機能しているのは中田英寿選手と小野伸二選手とあとは中村俊輔選手くらい。英国に関しては鳴り物入りで球団を代わった稲本潤一選手がまるで試合に出られず体ばかりを丸くして、戸田和幸選手も未だレギュラー定着とは言えない微妙な立場にある。

 川口良活選手に至ってはプレミアシップじゃないにも関わらずレギュラーですらない立場。対して中国から行ったマンチェスター・シティの孫継海選手もエバートンの李鉄選手もなくてはならない選手として大活躍しているそーで、人口の多さはともかくランキングでは遥か下、先の「ワールドカップ日韓大会」でも1次リーグで1勝も出来ずに落ちた中国の方が、イングランドで活躍しているって事実を半ばマッチポンプ的にスタアを作っては持ち上げるメディアに煽られ、勘違い気味な日本人選手はちょっとは考えた方が良いのかも。とか言ってる端から鹿島アントラーズで不穏な動き、初代(2代目はないけど)「黄金のカルテット」の1角に名を連ねるトニーニョ・セレーゾ監督が「ロッカールームがエゴだからサッカーでけへん」と言って退団すら辞さない構え。エゴ出しまくりな野郎ってやっぱ彼? ジーコジャパンの要と讃えられまくってる。そんな彼におまじない。「ゾノジョウイシヅカイソガイカワグチヤノ……」。名古屋グランパスのカタギリもこれに続いてしまうのかな。

 久々に「月刊女優」写真集シリーズ。「月刊中村愛美」(新潮社、700円)は最近の着飾った写真んばかりになってしまったシリーズにしては、体に押しつぶされたアマ食みたいな胸とか腰骨が浮き上がった腹とか露出が多い上に、黒とか白とか水玉ピンクの下着に包まれた股ぐらのアップとかセミヌードとも言える全身とかがしっかりと映し出されていて、そのみずみずしいエロティックさに心からの官能を覚える。存在そのものが異形な美を醸し出してる「月刊安達佑実」の次くらいにベストかも。化粧っ気をおさえたすっぴんに近い表情を見せている写真なんかもあって、仮面の向こうベールの奥から神秘を放つ女優とはまるで違った人間としての生々しさを感じさせる。これが本人の持ち味なのか撮った写真家の斎門富士男さんの凄さなのかは不明だけど、素材の良さもあるんだろーとするならばそれが一体どれほどのものなのかを、映画なんかで演技しれいる場面を見て確かめてみたい気もしてきた。観賞用のほかに保存用をもう1冊買わなきゃ。


【5月16日】 まんま31日の分を「横浜国際陸上競技場」を会場としてスライドさせてくれたら31日に開催されることに、急遽決まったらしーサッカーの「日本代表vs韓国代表」をチケット争奪戦もせずに見られたんだけど、それだと6月3日だかの本来の日韓戦のチケットを買っていた人に申し訳がないし、海外から来られなくなる人の分をどーするかって問題もあるからいったん払い戻した上での再発売ってのも仕方がない。

 だいたいが日本協会が意地でも開催したいと頑張っていた大会を理由は正当ながらも潰してしまった格好になる横浜市でもって開催するのも業腹だったんだろーか、会場も「ワールドカップ」1周年って割には大会とは縁がなかった「国立霞ヶ丘競技場」でもって開催されることに決まったみたいで、グッと近くなってこいつは是非にも行きたいところだけど近くなって会場も横浜より小さくなった分、チケットゲットが難しくなりそーだからあんまり根を詰めずに取れるんだったら取る、取れなかったら安田講堂のトミノに行くって感じでゆるく構えて発売日に臨むことにしよー、会社休んでコンビニに並ぶくらいの気楽さで。

 これがもしも(多分)見られず未だ相手の決定しない埼玉でのキリンカップ第2戦が潰れてしまったとしたらもはや6月は真っ当なサッカーの試合が見られなくなる可能性がある訳で、代わりに行きたい「Lリーグ」の方もタイでのアジア選手権だかに代表選手がごっそりと抜ける関係で日程を秋に繰り延べてしまったよーで、これは困ったと思っていたところに飛び込んできた「北沢豪引退試合」。もちろん花試合ではあるんだけど出てくるメンバーの凄いこと凄まじいとこ日本代表の試合の比じゃなく、最初の「ヴェルディ・オールスターズvsJリーグ・オールスターズ」には10年目のJリーグをまさしく記念するかのよーに、「ヴェルディ」側では藤川&菊地のGK2人と狂気の左サイドバックこと都並敏史選手にヤスこと三浦泰年選手にミニラ中村忠選手、テクニシャン戸塚哲也、Kリーガ前園真聖選手にストライカー武田修宏選手にそして我らがカズ&ラモスが勢揃い。ビスマルクもいるじゃないか。もしかしたら今の「東京ヴェルディ1969」とやっても勝てるんじゃないかってなメンバーが揃って登場する。

 対する「Jリーグ・オールスターズ」もGKにザ・代表の松永成立選手に強靱な肉体の勝矢寿延選手にミスター・日産こと木村和司選手、それから北沢選手と機を同じくして引退を発表した元ミスター・マリノスの井原正巳選手&ミスター・レッズの福田正博とこちらも錚々たるメンバーがずらりと揃う。懐かしくも素晴らしい元名古屋グランパスエイトの浅野哲也選手も入っているのは嬉しいところで、かくも代表経験のある人たちがズラリそろっている中に何故か最近ちょっぴり電波がかっていると評判の中西哲生選手が混ざっているのが謎だけど、久々の呂比須ワグナー選手も来日して参加するらしくって代表時代にその活躍を見られなかった身として、ちょっと見てみたい気がしてる。

 ダブルヘッダーの2試合目は現役の「東京ベルディ1969vs横浜F・マリノス」の半ばプレシーズンマッチ的な試合みたいでトップクラスを走るマリノスに最下位街道まっしぐらのヴェルディの、後半を占う意味でも見ておきたい試合だったりするからこれもこれでたまらない。カテゴリー1で5000円はJリーグの公式戦より安いくらいでおまけに近い「国立」での試合、だけにチケットも沸騰しそーだけど6月21日あたりになると試合のなさに飢えて来る可能性が大なんで、これもひとつ頑張ってチケットをゲットすることにしよー、でもって試合までに頑張って北沢ヘアに頭をしよー、無理だけど、前ないし。」

 快調会長怪鳥回腸に2巻目が出た阿智太郎さん「いつでもどこでも忍2ニンジャ2 暗殺デートは素敵にドッキュン」(電撃文庫、550円)は中身の方も絶好調でタイムスリップして来た美少女忍者が主君のそっくりさんを守っているところにやっぱりタイムスリップして来た的の忍者軍団が迫るって展開から、忍者軍団の中でも抜けているおとで左に出る者のいないぽけぽけ忍者のかなでちゃんがそのぽけぽけぶりを存分に見せてくれていて、お定まりのギャグお定まりのボケお定まりのギャフンを心安らかに楽しめる。そっくりなだけで何故モテる?

 とりあえず敵の忍者軍団にもマコトが誠之進ではないと伝わったみたいだけど「似てるんだったら親戚だ、親戚ってことはやっぱり敵だ」ってな至極真っ当な論理でもって相変わらず追われることになって大変なマコトくん、ではあるものの新しい出会いがあったりして誠之進のそっくりさんなマコトへの羨ましさがぐんぐんと膨らむ。2巻目でも未だ登場しないマコトの両親に秘密もありそーな気もしないでもないけど、妄想がもしも事実だったとしたらそれはお話がドンデンと終わる時、なんで妄想しつつもとりあえずは好かれもみくちゃになって大変なマコトと未だコーラが飲めない涼葉、ぽけぽけぶりが可愛いかなでにとっても優しいわに太朗の活躍ぶりを、じっくりと楽しむことにしよー。わに太朗から「大嫌いになってやる」と言われてマコトの暗殺をあっさり断念する蛇腹兄妹最高、だけどこの巻だけのキャラっぽいなー、病弱だし。


【5月15日】 うひゃあ、中止かよサッカー「東アジア選手権」。すでにイラク戦争で野球の大リーグ開幕戦「シアトル・マリナーズvsオークランド・アスレチックス」2試合分のチケットが無駄になったと思った上に今度は久々な真っ当な、といっても中田英選手は出ない高原選手も出ない小野選手も帰ってこない片肺の代表が見られると思っていたところが地元横浜市の市長の「SARSがやだ」って文句に開催が揺らぎ、間をおかずして協会によって速攻での中止が決定してしまった。まるで向こうから来る選手をウィルス扱いしているみたいで気持ちはあんまりよろしくないし、同じ事を例えば6月の「コンフェデレーションカップ」でやられて日本代表はSARSの可能性があるから来てくれるな、なんて言われたら頭キレそーになるけれど、選手は大丈夫でも見物に来る人たちの全員を完璧に検疫できる訳ではない以上は可能性がゼロとは言えず、それを地元の人が怯えるってのも道理だから難しい。

 人のたっぷりといる横浜なんかでやらず例えば仙台から遠く山をこえてたどり着く「宮城スタジアム」に選手も観客も完全隔離で1カ月間1歩も出さずに開催するとかすれば被害も出なかっただろーし、似た環境なら例えば「大分ビッグアイ」とか「静岡レコパ」とかでも実現可能に思うけど、売っちまったチケットの分をそこで席確保できるか難しいしすでにイベントも入っているだろーから(入ってないかも)仕方がない。いっそ「ワールドカップ」の後まるで使われていないって噂の韓国は斎州島のスタジアムを使ってやれば島だけに出入りも監視しやすいかも、なんて思えるけれどそこまで行く脚がないからなあ。「ドイツvsパラグアイ」とかって確かここで開催されたんだったっけ、良い試合で生きたかったけど脚の確保が出来なかった記憶が今ふたたび。

 しかし3試合、予定されてた日本代表のスケジュールにこれでぽっかりと大穴が空いてしまった訳で日程を考慮してJリーグも試合を飛ばしていた関係で、向こうしばらくサッカーの試合が見られないことになってしまう。だったら例えば1試合は楢崎選手しか代表にとられていない名古屋グランパスエイトとの親善試合、もう1試合もやっぱり選手がこっちは1人も採られていないジェフユナイテッド市原とのマッチを組んでくれればチケットを買い直したって見に行くのになあ。自由奔放のジーコ監督によるブラジル流と、組織に個性を組み合わせて総体としてのパワーを発揮しつつあるオシム監督&ベルデニック監督の東欧流との対決で軍配が上がるのはどっち? オシム&ベルデニックだったら洒落にならないけれど、ジーコ監督的にもキャプテン川淵会長的にも。1試合余るけどこれはあれだね、ドーハ組再結集。北沢選手井原選手福田選手の引退試合もこれでまとめちゃうって手もあったりして。

 衛星でやられて見られなかった「欧州チャンピオンリーグ」でエルブランコが破れビアンコネーロが勝ち上がったこと知ってスペインサッカー万歳な今時の風潮にふたたびのイタリア最高が巻き返すんだろーろかと考える。昨年末の「トヨタカップ」で広い「横浜国際陸上競技場」のほとんどが白いレアル・マドリッドのレプリカユニフォーム連中で埋め尽くされて影響され易いなー日本人とか思い今年もそんな思いを引きずって、年末の横浜に集まって来るんだろーかと想像していただけに、ちょっぴりザマミロってな気持ちを浮かべる。とはいえ影響されやすいのが日本人、どっちが勝ってもおそらくは、「コパ・リベルタドーレス」の勝者のレプリカ(オリンピアは負けちゃったんだよねー、2年使えず残念至極、って一緒じゃん、レアル野郎と)を着る人は皆無、でもって広い横浜をビアンコネーロもしくはロッソネーロが埋め尽くし、騒がないまま凄いプレーに「おー」とか言ったマニアから見れば温い応援を繰り広げることになるんだろー。どっちにしたって日本スポーツビジョンは儲かるんだけど、目ざといなあ。

 「小学校の図書室で、ジュブナイルSFと運命的な出会いをする」をクリアして「古本屋で銀背・青背を発掘して読みまくる」も綺麗に通過、順序はごっちゃになるけどほとんど機を同じくして「『SFマガジン』を購読し始める」を経験したまでは順調に来たけれど、その次の「ファングループに加入する」で早速挫折してしまう僕はそうなんだ、「SF者」ではなかったんだと「本の雑誌」2003年6月アカネコ失踪号のほぼ巻頭特集「わくわくSF者双六」を呼んで安心する、して良いのか。つーかその後だって「SF大会(orローカルコン)に参加する」が当てはまるくらいで「ファンジンを作り」はじめなかったし「コンベンションを主催」もしないし「サンリオSF文庫をほぼコンプリート」もしていない。

 だから「結婚or就職で一回休み」もした記憶がないし「蔵書が1万冊」なんてとてもとても。「新人賞に応募」はできる身じゃなく「友人とSF論争の果てに絶交」したくても友人なんていやしない。「プロになったり会社を作ったり」することなんて多分まだだしこれからもなさそーで、つまりはこの「わくわく者SF双六」は、僕とは遠く無縁の星に生まれた「SF者」の話なんだろーと類推する。「SF者」って難儀だなあ。むしろ冒頭のとり・みきさんのマンガに思い当たる所があるけれど、それだって「SFの人はあまり結婚しない」と「こうしてSFの人は同じモノを何度も買う」くらい。単なる甲斐性のなさと片付け下手だって言えなくもなく、やっぱり自分は「SF者」ではないんだろーと、ここに納得して歩みつつある真っ当な人生に乾杯を贈る。積み上がって崩れて布団を脅かすヤングアダルト文庫の山は何? 90年分から部屋のそこかしこに散逸しつつも存在する「SFマガジン」の訳は? ただの本好きって奴ですよお。


【5月14日】 「LASTEXILE」を見直して禿頭野郎の顔に驚き尻餅をつくアルの動きのおしゃまさに脳天逆落としを喰らった気分を味わってから、寝て起きて「欧州チャンピオンズリーグ」の準決勝第2戦をTBSでナマで見る。先週の試合の順番からして当然ながらエルブランコとビアンコネーリのデッレ・アルピでの試合だと決めてかかってテレビを付けたら映し出された面々の、ネーリ(黒)はなるほど入っていても方やロッソ(赤)のロッソネーロ、こなたアズーロ(青)のネラッズーロのすなわち「ACミランvsインテル」とゆーダービーマッチでスタジアムもジュゼッペ・メアッツァとなっていて、ロナウドの、ラウールの、ロベルトカルロスの、ジダンの、フィーゴの、ネドベドの、デル・ピエロの縦横無尽の大活躍がまた見られるんだと踊らせていた胸にちょっとだけ落胆が走る。

 とはいえ始まってから約100年、数えること250回以上に及ぶ伝統中の伝統的なミラノダービー、その真剣まっただ中にある試合をナマで見られる喜びのとてつもなさを思い起こし、やがて時をそれほど経ずしてテレビの中を動き回るレコバの、クレスポの、シフチェンコの、マルディーニの活躍ぶりに目を奪われて明け方までの約2時間を画面に釘付けになる。前の試合が共に守備的だったとゆーか攻撃陣に元気がなかったミラノダービーだったけど、この試合は守備はなるほどカテナッチオの伝統からともに堅固で用意には粉砕できない感じが漂うなかを、スピードのあるミランのシフチェンコが切り裂きえぐって突き進む迫力たっぷりな場面が何度も見られて興奮する。

 そして前半ロスタイム。相手のディフェンスのタックルをかわし寝ころぶキーパーの上を行くゴールでもってシフチェンコが先取点をゲット。ともに拠点として使っているジュゼッペ・メアッツァとは言っても前回とは逆にミラン側がアウェー扱いになっている関係で、同点だったら2点扱いとなる貴重なゴールだけに、ホームとして大声援の後押しを受けるインテルが、2点を取らないと負けになるってことでこの後一気の攻勢へと出て行くも、それをミランがことごとく跳ね返す、スリルスピードサスペンスにスペクタクルまで揃った試合になった。いいもの見られたなあ。

 ともにミラノに大応援団を抱えながらもホームの試合とアウェーの試合とでは席の割り当てに差があるのか、それともそれぞれに相手を慮るのか、放送によればインテルがホームのこの試合でおよそ9割がインテルの応援団でミランの応援は1割程度だったとかで、カルチョの伝統が息づく街ならではのダービーをどう楽しむのかってゆーコンセンサスみたいなものをちょっと感じる。同じ「味の素スタジアム」をホームにする東京ヴェルディ1969とFC東京の試合でも、東京ダービーの場合だとゴール裏の位置が変わるあけで応援団の数におそらく変化はないからねー、ってかどちらかだけで味スタ、埋められないだろーからなー。あと100年とか経てば東京でもミラノのよーな、チンチンに熱したダービーマッチが見られるのかな。ヴェルディがJ1にいればって条件は付くけれど。

 また寝て起きてネットを漁って仰天、ソニー・コンピュータエンタテインメントが携帯ゲーム機をいよいよ市場にぶち込むって発表を遠くロサンゼルスの地で行ったとかで、またぞろ「ポケットステーション」の恥辱を繰り返すのかと思って記事とか確かめてさらに仰天、マジだった。形こそまったく明らかにされてないけど使うメディアは新開発の6センチ光ディスクで容量は1・8ギガバイトで、ゲームだったら「プレイステーション」向けなら3本まるまる入れられる。気になるローディングの時間もうまく速める術があるそーで、入れポンなROMカセットの「ゲームボーイアドバンス」に負けないどころか画面のサイズと抱負な中身で勝てるゲーム機になってしまいそー。

 もっとも今で12800円、来年にはさらに値段も下がるだろー「ゲームボーイアドバンスSP」とそれから世界標準携帯ゲームの「ポケモン」とゆー最強タッグの組み合わせを、叩きのめして子供向けの市場でこの「PSP」が天下を取るのはなかなかに容易ではなさそーで、携帯ゲーム機にマッチしたソフトを開発することと何より値段の面でどこまで「GBA」に迫れるかに、こと子供向け携帯ゲーム機市場での勝敗の行方はかかってきそー。3万円とかじゃーちょっと、ね。

 もっとも想像するにSCEIのタクラミは単なる携帯ゲーム機市場の席巻ってことに留まらず、広くポータブルエンターテインメントプレーヤーの座をこいつでかっぱごうってしているよーに見える。いみじくも久多良木健社長が向こうの発表会で、「PSPは21世紀のウォークマンだ」と言ったことにも象徴されるよーに、音楽をいつでもどこでも聞けるよーにして、レンタルレコードの勃興とも重なってレコード市場を押し上げたカセット式の「ウォークマン」や、CDってメディアの優位性をある側面で確固たるものにした「CDウォークマン」のその延長として、高品質の音楽も映像もアニメーションもそしてゲームも、まとめてどこでも楽しめるプラットフォームとして、映像や音楽やゲームの市場の活性化を支えていこう意図が何となく感じられる。

 聞けばMPEG4の画像圧縮伸張を可能にするチップとかと搭載しているそーで、収録すれば映画のまるまる1本くらいは入ってしまいそー。スマートメディアに24分のアニメを入れて「GBA」で見られるよーにして、映像ソフト業界に新しい市場として使ってもらおうって企画があったけど、どこか代替的な色があってどこまで普及するのか懸念もあった。「PSP」だったら映像の質でも量でも圧倒的なものを再生できる訳で、これをプラットフォームに新しい映像ソフト市場、音楽ソフト市場ってものを作れそーな気がする。コピーとかへの対応も、ディスクの一枚いちまいに固有IDを振ることでクリアしているそーで、追記可能なディスクを出してそこに自在に映像とか、音楽とかをクリップして外に持ち出し楽しめるよーな仕組みを作り上げることができたら、ホームサーバーへの進化を目指す「プレイステーション2」とはまた違った、ってゆーかこれが及ばない部分を補完するエンターテインメントをアウトドアーで楽しむ市場を、「PSP」で席巻し牛耳ることができる、かもしれない。

 何せ「プレイステーション2」でDVDビデオを見られるよーにして、DVDビデオの市場を一気に活性化させてしまったSCEI、だけに狙う市場もゲームとゆー狭い範囲に留まらない、エンターテインメント市場全体だって不思議はない。まあ未だにどんな形状になるのかが分からず値段も不明な「PSP」。一方では携帯電話がどんどんと高度化して音楽だって映画だって楽しめるよーになって来たりしている訳だし、ノキアの「エンゲージ」のよーに通信機能を持った携帯ゲーム機だって今秋には登場してくる。そーした方面からのアプローチに「PSP」がとう対抗していくのか、両側からのプレッシャーに任天堂がどー対応していくのかって辺りが「PSP」発売までの向こう1年半くらいの注目点になるんだろー。鳴り物入りで出してヒットしたのが「トロ」の「どこでもいっしょ」1本、ってな「ポケットステーション」の二の舞にだけはならないことを願おう。なったらそれで楽しいんだけど。


【5月13日】 持ち直してる。って驚いたら失礼にあたるんだろーけどでもやっぱり驚きたくなるのが人情な「LASTEXILE」の第6話は頭にヒラタケかパチンコのハンドルかドアノブかE2−Cホークアイのレーダーが生えた幼女のアルがアルカディア、じゃないシルヴァーナの館内を可愛くも健気に彷徨き回る描写が見るほどにちょこまかしていて目に麗しく、音楽がそんな動きに実にマッチしていて剽軽で、締め切りラッシュに殺伐としていながらもしっかりと眠ってしまって後悔しまくりな心を慰めてくれた。しかし起きても寝てもあの頭はやっぱり中に仕掛けがあるのかな。オープニングのシングルのカバーになるっぽいイラストじゃーヘルメットにまで突起が出っ張っているし。

 クラウス・ヴァルカのアルを思うばかりに周囲のまるで見えてない言動には依然疑問が尽きないけれど、仲間のヴァンシップ乗りから命を賭して託されたって責任もあってのこだわりだって言えなくもないし、それよりやっぱり可愛いアルを見捨てておけないってのが人情って奴、なんだろー。次週は久々のスピード感たっぷりな空中戦が見られそーだし何より得体の知れなさでアレックス・ロウに並ぶかそれ以上のディーオ様が赤いザクに乗り込んで、じゃなくやっぱり海星ロボットになるんだろーけどきっと角とかついている、特別仕様の奴で出陣してはクラウス・ラヴィ組とひとバトル、繰り広げてくれそーでそれを心配するアルのハラハラとした顔とか想像しながら放映を待つとしよー。ソフィアさんもいっぱい出ないかな。アルにもクラウスにも嫌われ整備士たちには恐れられってんじゃー可哀想過ぎるよ、まだ19歳なのに。

 活気が見えたのはこちらがサミーとの合併破談で社員は喜んでいるものを決めてかかったいたせいか、それともやっぱり未来に希望を抱いていたせいなのかは分からないけど春先にお台場で開催された一般向けのイベント「GameJam」よりもなぜか生き生きしているよーに見えたセガの新製品アミューズメント機商談会。出ている商品も大型でなおかつ画期的でこれが受ければ未来のセガのAMもちょっとは安心できるんじゃないかって思えて来た。まずはすでにAOUでも好評されていた「アヴァロンの鍵」。業務用ゲームとトレーディングカードの組み合わせだったらすでに「ワールドクラブチャンピオンフットボール」があるけれど、こっちの凄いところは30枚で組んだトレカのデッキをまとめて筐体に差し込むと、画面にカードに描かれたものと内容を同じくする絵柄が登場しては、タッチ式でゲームを進めていける点。どーなってるのかパッと見ただけでは分からない。

 差し込んだカードの縁にバーコードでも描かれているかそれとも刷られたインキにシグナルが仕込まれているかするんだろーけど、カード面から無色透明のバーコードを読みとる「WCCF」より不思議感は高まっている。遊ぶと1枚、新しいカードが払い出されるってのは「WCCF」と同じでこれなら何度でも遊ぼうとリピーターが押し寄せることは必定。実際に渋谷のロケテスト中のお店には、早くも大勢のプレーヤーが集まってはカード集めに勤しんでいるそーで、リピーター稼ぎが何よりの課題だったAM施設向けのゲーム機械にひとつの回答を持ち込んだって言えそー。似たことを他が出来ていないのも強みかな。伊達にその昔にポケモンカードで一山当ててないねえ、偉い人。

 オーバーワークスが手がける「ドラゴントレジャー」ってのも一風変わったメダルゲーム。だいたいオーバーワークスがメダルゲームってのが不思議で、かといって「サクラ大戦」を採り入れたキャラメダゲーなんかじゃないからなお不思議。一種のロールプレイングゲームなんだけど、それを投入するメダルによって進めていくのが目新しい、ってゆーか見たことないよ生まれてこの方。メダルゲームのメダルを流し込むその先に、モニターがあってそこに映し出される的にうまくメダルを当てるとゲームが先へと進みいいろいろなアイティムが得られるよーになっていて、プレーヤーは結果をICカードに記録していき次につなげることができる。これまたリピーターを呼び込みそう。ほかにも水島新司さんのキャラが出てくる業務用野球ゲームがあったりと、いろいろと楽しませてくれそーだけど大型筐体ばかりでお得意なビデオゲーム、体感ゲームが見えてないのが微妙なところ。それらがジャンルとして廃れて来たのか開発が追いついていないのか隠し球として用意しているのかは分からないけど、ゲーセンといったらビデオゲームとゆー頭が今なお根強いのも事実なんで、より画期的で確信的な奴をひとつふたつみっつよつ、出して世間をアッと言わせて欲しいもの。ボードに「アトミスウェイブ」が使われていたらアッと言うけど、別の意味で。

 白夜書房から出たムック「サッカージャパン Vol.1」にゲラゲラと大笑い。いやほとんどは若手でこれからの日本代表を担いそうな大宮アルディージャの川島永嗣選手とかへのインタビューに長谷川健太氏に聞く技術論といった真面目な企画なんだけど、巻末の方で特集している「インターネットメディアの興亡」って企画の中の、「2ch」からサッカーに関連するキーワードとその解釈を集めて作った「電波文書のネット図書館」こと「Demper Web」の身も蓋もないなで斬りぶりがおかしくって、こんなに過激な記事が載ってるムックに出てしまって川島選手大丈夫? って心配してみたくなる。詳細は読んで頂くとして目についた項目が「金子の法則」。意味することは「金子達仁の主張したことは全て逆の結果が出る」ってことでその類例のことごとくが挙げられていてなるほどと納得させられる。対セネガル戦を評して「トルコの決勝ゴールを挙げた選手なんて誰も覚えていない」と書いて1年弱。イルハン・マンシズは今も女性誌で大人気、近く来日するそーでなおいっそうの盛り上がりがありそー。「ナンバー」で金子さんと対談、しないかな。しないよな。


【5月12日】 前を向いて走って未来に行くなら後ろを向いて走れば過去に行くのが当たり前じゃないか火浦功的には、なんて内心のつっこみ(ぼやきとも言う)を入れつつブルーマンデーを乗り越える勇気を「ワンダバスタイル」の試聴でもって養う。何とお手軽な五月病克服策。けど頑張ったってあがいたって月にはいけず未来は肉体労働にハンバーガーショップの店員にOLに売れないまんまの老けたアイドルだったりする「みっくすJUICE」を見るにつけ、自分だけはあーはなるなまいってな気力が湧いて来るんだよねー。

 話の方は無駄な説明を省いてシチュエーションから見る人に状況を理解させるハイブロウな展開になってて見て分からないでもなかったけどちょっと戸惑った、とくに未来の自分たちを見る今の「みっくすJUICE」の描写とか。中盤以降は時系列的に話が進んで兄姉と出会って涙するキク8号の描写もあってまあまとまっていたんではなかろーか。九十九博士の母親がどーしてあーもシビアなのかが今ひとつ分からない。でもって今どーなっているのかに関心。すでに出てたかな。それともこれから出て来るのかな。オープニングで前傾しているキクちゃんのあれが基本姿勢だってことも個人的にはよーやく判明。だけど何が基本姿勢なのかは分からないんでいつか誰かに聞いてみよー。6月1日に東京大学で開催される、環境に優しいロケットをいかに月に送るかを考えるらしーシンポジウムの場で聴いちゃーまずいかな。前日の安田講堂での講演会にも興味があるなあ。あの安田講堂にナマのトミノ言葉が響き渡るというのか。

 ゴゴゴゴゴゴゴゴッ、って荒木飛呂彦オノマトペが部屋にとどろき渡ったかと思ったらグラリグラリと揺れ始めた真夜中の地震に死を覚悟してしまった人の本好きにきっと多かっただろーと想像。積んである本のガサリとゆー音に怯え積み上げたフィギュアの箱の上に行くに従って隙間が広がっている様に焦ったけど幸いにして画鋲で留めてあったウルフウッドのアクションフィギュアのブリスターが落ちただけに被害は留まって生き残れたと一安心、したらその後すぐにまた揺れ初めて2度寝じゃなく2度地震に改めて死を覚悟、朝をちゃんと目覚められるかとがくがくぶるぶるしながら夜を過ごす。NHKでテクノにトランスのイベントが紹介されてて揺れる画面に心地よくなって寝て起きたら生きていられて神様に感謝する。片付けなさい。できません。

 Lリーグ「日テレ・ベレーザvs大原学園JaSRA」の試合で思い出したこといくつか。アメリカの女子サッカーチーム「アトランタ・ビート」への移籍が決まったはずの小林弥生選手が来ていてスタンドから観戦していて、向こうのシーズンがすでに始まっていて沢穂希選手も頑張っているのにどーしてなんだろー、とか思ったけどおそらくは就労ビザの関係で渡米できずにいるんだろー。ちょっと勿体ない。それから試合で途中後退してベンチに下がったディフェンダーの戸崎有紀選手がベンチで背中をまくって腰に氷嚢をあてていた、その姿が妙に色っぽくって父親とか見ていたらきっと大変なことになったなあ、とか思ってみたり。けどオーストラリアじゃー女子代表がヌードカレンダーになるくらいだから、日本でだってそーゆースキを見せつつ客を集めつつ、試合で圧倒してファンを増やして繁栄へと盛り上げていくのも手としてあったりするのかな。ブランディ・チャステイン選手みたくユニフォームを脱いで歓喜するのは難しいだろうけど(米国のプロは見せても腹筋大胸筋だから)。

 流されやすく踊らされやすい日本人だけにおそらくは「欧州チャンピオンズリーグ」でイタリアのチーム、ユベントスFCが勝って「トヨタカップ」なんかに出てきた日には、会場どころか会場の外にまであのヴィッセル神戸の真似をした、じゃなくってヴィッセルも手本にいた黒と白の縦縞の通称「ビアンコネーロ」のユニフォームを着た人があふれかえることになるんだろーけど、そんな状況を見越してか海外スポーツ関係のライセンスでもって鳴る日本スポーツビジョンが今度、ユベントスの日本におけるマスターライセンス契約を結んだそーですでにマンチェスター・ユナイテッドとかインテルとか、ACミランとかとライセンス契約を結んでブイブイ言わせている会社が、さらに賑わってしまいそー。

 見れば現在、チャンピオンズリーグのベスト4に残っている4チームのうち3チームとマスターライセンス契約を結ぶことになった訳で凋落が言われた中でイタリアのサッカーチームを見放さずちゃんとフォローしこまめにマーケティングを手伝ってきた成果が、ここに実となって結ぶ時が来たって言えそー。もちろん最大にして最強のレアル・マドリッドが堂々の優勝を飾る可能性もかなりの確率であったりするから難しいんだけど、中心選手の高齢化から次は再びユベントスか、あるいはミラノの2強が出てくる可能性もあったりするだけに日本スポーツビジョンのビジネスは未来においてそれなりの位置を占めて行くんだろー。商売って目ざとくないと勝てないなー。勉強勉強。


【5月11日】 納豆話なのかあやとり話なのかどっちかにして欲しかったなあ、って思いながらもチャンネルはそのままでしっかりと最後まで「デ・ジ・キャラットにょ」。おまけに最期までゲマが何を作ったのかが分からず気になって夜が眠れそーになくなりそー。昼間寝るからいーけど。これが常人だったら間の空きすぎに眠くなってチャンネルを変えられてしまうところを、意味もなくうさだが飛んでで意味もなく巻き添えで撃墜されてしまうとかってな意味の無意味の意味でもって埋め尽くして、ついついラストまで引っ張ってしまうのが桜井弘明流って奴なのか。大地丙太郎流との違いを誰か解説して欲しーなー、一緒だって?

 上田祐司讃。前半の似たキャラでだったら別に違和感も感嘆も抱かなかったけどつぶらな瞳で媚びまくる「あまえん坊」まで当ててしまうとは一体どーゆー声をしているのかと過去に当てたキャラの幅とか調べてみたくなる。お話はほのぼのとしてオチてて良い感じ。「あまえん坊」が甘え尽くした果てにすべてに迷惑をかけて去っていったら面白かったけど居心地は悪かったけど、甘えて甘え倒すことによって生まれたプラスの効果が盛り込まれてあって1日を気前よく過ごせそーな気にさせてくれた。華麗田さんも久々の登場。やっぱ意味分からない。

女子サッカーって華麗だ。蹴り合い引っ張り合う姿も華麗だ。山本さんも塩原さんも華麗だ。酒井ちゃんは格好良いなあ。  目覚めると夜中に小人さんが10人分の原稿を打っていてくれたみたいでラッキー、質はともかく量は確保できたってことで1人家に籠もって作業する予定を繰り上げて外へと出かけることにする。行く先は板橋の「西が丘競技場」。既に4月から始まっているサッカーのLリーグが珍しく西が丘」へと巡回して来るってんで見物に行く。カードも「日テレ・ベレーザvs大原学園JaSRA」と大原学園はともかく前年優勝のベレーザが登場とあっていわゆる黄金カード、なんでスタンドも緑の軍団が埋め尽くしているかと思ったら、到着した西が丘はバックスタンドの半分をピンク色のウィンドブレーカーとか羽織った大原学園の応援団が埋め尽くす一方で、ベレーザ側はバックスタンドにサンバ隊が7、8人でゴール裏に太鼓付きサポーターが5、6人。どちらがホームか分からないってのが前に味の素スタジアムで見たナビスコカップの「東京ヴェルディ1969vsヴィッセル神戸」と同様で、ちょっぴり可哀想になる。男子と違ってちゃんと強いのにどーしてもっと人気にならないんだろ。

 目当てはもちろん2年連続MVPのスーパーグレートミッドフィルダー、酒井與恵さんなんだけどプレーの質こそ変わらず縦横無尽に動いてはボールを左右にさばいても、後ろ過ぎたのか決定的な場面を作るってことはなくあんまり目立ってなかったのがちょっと残念。代わって今日はフォワードとして先発していた今年が2シーズン目でゆーまだ16歳の山口麻美さん背番号20が頑張っていたのが目について、その16歳的美貌もさることながら前線でのスピードのある動きと混戦下でのテクニック、コーナーキックも任されるキック力に将来の代表入りからトップ選手へのステップアップを予感した。相手が疲れた後半にドリブルからシュートを決めるテクを披露してくれたのにも驚嘆、京都パープルサンガの松井大輔かと思ったよ。

 若いってことでは17番の井関 夏子選手とか19番の岩清水梓選手とかも16歳でピチピチのトレトレでかに道楽で層の厚さに感嘆。前線の主に左サイドで崩しに突破に頑張っていた23番の近賀ゆかり選手も体絞れててコンディションキレキレで凄かった。そんなベレーザの攻撃を前半、2人3人で取り囲むディフェンスでもって抑えた大原学園も凄かったけど後半はセットプレーからの相手の高さや混戦でのマークのズレに立て続けに点を取られて力つきた模様。時々良い攻めを見せていただけにフォワードに力のある人が入れば初参加チームながら上へと上がって行けるかも。背番号11のフォワード登録の塩原理恵さんが右サイドに入っていたのは後ろに層が薄かったからなのかな。ベレーザの山口麻美選手とのマッチアップは華麗だ、でした。30メートルはあったフリーキックを叩き込んだ大原学園の背番号3番、ディフェンダーの福山かおりさんのキック力は凄まじかったよ。日本代表GKの小野寺志保さんが取れなかったんだから。来週の「市原ちはら」でのジェフユナイテッド市原レディースとの試合、見に行こーかな。

 急ぎ帰って「U−15・Fスキにさせて」。橋本侑里映さんが最初から喋って普段着でも登場してくれてそっちは眼鏡が外されていてちょっとトキメキ。けどもうひとつふたつハジけっぷりが欲しいかなあ、眼鏡を本番で外して拭き拭きして欲しいなあ。「らしい姉妹」の眼鏡っ娘も最初の登場で眼鏡を外してくれていて、想像はしていたけれどそれなりのルックスでした。けどいつもの溜めた「らしい」ではなくあっさり「らしい」で統一していたのはそれなりに変化を付けよーとしたのかな。フレーム外れて姉を戸惑わせていたのも面白かったなあ。「やっぱり男は金でしょ」の尾崎美佳14歳、トバしてます。末恐ろしい。


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