Last Updated 2019/6/18
日刊リウイチ
TUNAGATTEIRUNOYO
「1998-1999年lain日記」

リウイチとは誰だ?
リウイチとは奴だ!

薄い髪に伸びた髭
趣味はアニメと女子サッカー

日刊リウイチとは
そんな胡乱な野郎の日々を
無限に綴ったページなのだ

ワーニングワーニング

(ホントはただの日記です)

◎積み上げた本の数が這々の体で1800冊に達した『積ん読パラダイス』だけど記念事業もなく、これからも地味に静かに増量方針。ライブドアブログの方で『積ん読パラダイスinBlog』なんてのも作ってみたけど誰が見ているのやら。
落ち行く世界で孤独な少女がロボットと出逢い、つかの間の交流を経てそれぞれの道を選ぶ。切なくも哀しく、そして愛おしい狩野典洋の短編アニメーション『ノアのハコ庭』に全人類よ、涙せよ。
【6月18日】 もちろん「アラジン」が1位となった2019年6月15日から16日の映画の週末観客動員数だけれど、「ガールズ&パンツァー最終章 第2話」も頑張って4位に食い込み「コンフィデンスマンJP」の上に出た。新作では「青春ブタ野郎はゆめみる少女の夢を見ない」も7位に入って、こちらは観客動員をそうとうにかっぱげる「劇場版うたの☆プリンスさま・マジLOVEキングダム」の6位ともどもアニメーション映画の人気をしっかり確保。そして難解さが言われ始めた「海獣の子供」も前週より下がったものの8位にしっかり入っていて、映像の凄さを体感したい人とか米津玄師さんのエンディングが好きな人がたくさんやって来たみたい。

 とはいえ来週はここに湯浅政明監督「きみと、波にのれたら」が来るからどれかは落ちるかなあ。全部入っちゃえば快挙だけれど。河森正治総監督によるゲームアプリ「誰ガ為のアルケミスト」を映画にした「劇場版 誰ガ為のアルケミスト」はミニシアターのランキングで5位とこれも規模からすればなかなかの実績か。1位に「Fate/kaleid liner Prisma☆Illya プリズマ☆ファンタズム」が来ているのはまあ作品の強さではあるんだけれど、原作付きを敢えて選んで作った上に、しっかりと河森映画であり河森アニメとなっていてビブリオグラフィーに刻まれることは確かな「誰ガ為のアルケミスト」は、観ておいた方がいいと思うのでそういう口コミが出てランキングを保つことに期待しよう。

 部屋の中を整理しようとして整理なんて出来ない状況にありながら、それでも捨てられるものから捨てていこうと枕元、山になった部分を掘っていったら買ってはみたものの着ていないTシャツが50枚くらい発掘された。なんでそんなに買っているのに着ていないのかというと、別に買って着てたりするものがあってそっちはフローとして回り、ストックはストックとして積まれたまま動かないのだった。オシャレ過ぎて着る機会がないというか、当時は痩せててMを買ったら今はLじゃないと入らないとか、そんな理由もあったりする。

 吉祥寺のリベストギャラリーで開かれていたTシャツ即売会とかで買ったものが結構あって、行くたびに1万円くらい使っていたからそれだけで3年で10枚以上は買ったっけ。中には空山基さんのエロい絵とサインが入ったTシャツとかもあるし、これは個展から江口寿史さんの冷蔵庫が冷えているTシャツなんかもある感じ。アニメ関係だと一時凝ってたけものフレンズ関係とかわんさかあって、とっかえひっかえ着ても1週間は軽く保つ。それをローテーションすれば1年だって。いや冬はTシャツ着ないか。

 いっそ並べて売れば売れそうな気もするけれど、それも勿体ない話だし、希望退職という名のリストラクチャリングに乗ったときに今後は真っ当なサラリーマン人生を送る花王製もと買ったスーツの出番がもしかしたらなく、毎日がTシャツという生活がしばらく待っていそうな感じすら出て来たので、そのためにもこのストックの山を取り崩し、フレッシュな印象を見せて紛れ込んでいくことにしよう。さすがに女性美が前面に打ち出された空山さんのは街中着れなさそうだけど。あと「こどものじかん」のヤバいセリフが書いてある奴とか、「インフィニット・ストラトス」のシャルがフルグラフィックでプリントしてあるTシャツとかも。とうかアニメ系で他者の版権禁止とかってあるのかな。いったいどこで仕事するんだ自分。

 気がついたらレアル・マドリー行きが決まっていた久保健英選手が日本代表デビューしたというコパ・アメリカ2019の対チリせんは、地上波でやってた気配がなくてあとで結果を見たら4点を奪われ無得点で敗戦。まあ予想はつくけとキレキレの南米の代表がどこかお客さん気分で参加している日本代表を相手に負けるなんてことはなく、あとはどやって圧倒するかってことでそれを実行したみたい。一方で日本代表は来たるワールドカップ2022カタール大会をにらんで強豪にだって勝てる体制を整えたい。そのために若手をいっぱい送り込んでいるにもかかわらず、大敗となったことでその目的が大敗はしても攻撃の組立を整えようとしたのか、それとも守備を固めようとして失敗したのか、目的が見えてこないとちょっと判断がしづらい。勝った負けたという評目だけでは判断しづらい敗戦。次にどれだけ守りを整え攻撃も生まれるようになるかを観たい。観られないだろうけれど。久保選手は怪我もらう前にレアルに渡った方が良いと思うなあ。

 ライトノベルといったら主人公はティーンでせいぜいが大学生くらいで大人が絡むらな子供も合わさるパターンが多く、その延長とみられがちな小説投稿サイトでもやっぱり若い少年少女が看板を張ったりしているけれどもそんな小説投稿サイトのカクヨムをプラットフォームに、富士見L文庫がオーバー30歳の主人公が登場する小説の募集を開始した。いったいこれはって思ったもののそういえば、富士見L文庫で看板なのは「紅霞後宮物語」でこれなんてヒロインがアラサーのお后様なのに大人気となって売れに売れている。

 あるいは辻村七子さん「宝石商リチャード氏の謎鑑定」で美貌を誇る宝石商のリチャード氏もたぶん30歳を超えている。つまりは富士見L文庫はオーバー30歳のレーベルってことでそれを強化するために募集を始めたってことなおんかも。考えられるのはだからリチャード氏みたいなお見せ系とか大学教授とかサラリーマンとかそういったあたり。そこに絡むのが女性か男性かはともかく大人のドラマなんかが繰り広げられそう。あるいはお店のミステリとか。

 ここにファンタジー設定を持ちこんでエルフだから軽く300歳は行っているんだけれど見た目は10代っていう話を送り込んだらやっぱり嫌がられるかなあ。いちおうはオーバー30な訳だけど。それならリアルに120歳の老人が臨終間際の推理するという話とか? それは面白いか判らないから保留。いずれにしてもライトノベルの読者が上にせり上がり少女小説の読者も上がって大人すなわち同世代が冒険し活躍するお話しが読みたくなっているってことかなあ。一方で若い人はなろうに行く。本流のSFやミステリや冒険やラブコメがいっぱいのライトノベルレーベルも廃れる訳だなあ。


【6月17日】 フリーライターでアンダーセルって大塚ギチさんが運営していた会社で、ギチさんと働いていたこともある野口智弘さんが、転倒による脳への激しいダメージを乗りこえ意識を取り戻して会話もできるようになっていたギチさんに連続インタビューしていた連載が最終回を迎えて、アンダーセルってところができて西島大介さんとかコヤマシゲトさんとかが集まり宮昌太郎さんもいたりした事務所の話を語るかというと、そこは脳がダメージを受けたこともあって語りたいこと、語りたくないことのメリハリが出たり、考えることが疲れたりしてなかかなかにスリリングなインタビューになっている。

 らしいと言えばらしいんだけれど、明快にあれやこれや突っ込み語る語り口とはまた違っているところに、難しさがあってそれをこなしたインタビュアーの食いつきもなかなか凄かった。だからこそのまがう事なきひとつの“遺言”……と言ったら叱られるんだろうか、むしろ存在を言葉という概念にして残してくれたことをここは讃えたい。そんなインタビューの最後も最後で、ネット上に言葉を綴ったところでそれで稼げる世ではない状況について、僕がカクヨムで2カ月半ほど書いていた「平成の4分の3をカバーするウェブ日記『日刊リウイチ』から平成を振り返る」が紹介されていた。

 それなりに時代の証言性はもっていても、それで稼げる時代ではないという状況をギチさんは「ならないよ」と一言。そして「編集部で給料もらってるだけだったろうからさ。大変だよ、紙媒体で生きていくのは」と、現実的に直面している状況なんかを実に完璧に言い当てている。ただ、そこで「そういう時代のなかでどうやって生きていくのかというか、新しい可能性、未来を作っていくにはいいタイミングだったんじゃないの、今回 」とも。所属していた新聞が縮小へと向かう将来において、居場所が確保されていたとは言いがたい状況だったからこそ選んだ転進を、チャンスと見てくれていたんだと思うと嬉しくなる。そんな言葉を引き出してくれた野口さんにも感謝しつつ大塚さんの言を支えにまずは居場所を確保したい。しなくっちゃ。

 舞浜アンフィシアターで日曜日に開かれた梶浦由記さんのライブでは、お題としてミュージシャンたちにプロフェッショナルとは何ぞやって質問があって、メンバーからいろいろと答えがあったけれども気になったのはマニュピレーターの大平さんが答えていた105点を目指すといったあたり。満点からちょい上を出して相手を喜ばせ驚かせてこそのプロ。いきなり倍とかにして出すことはないあたりに精いっぱいではあってもゆとりが感じられる。自分もそうはありたいけれど点数をつけるどころか合格できるかどうかってあたりがいつも不安。それで通ってホッとしても次に来た課題がこなせるかどうかにびくびくしっぱなしだったりする。そんな人間が常に105点を求められるプロの場に立とうってんだからそりゃあ心も弱るわなあ。なので今は日々にしっかりルーティンをこなせる場を探してさすらい中。あるかなあ。

 結局のところベルくんがオラリオに来る前に、いったいどんな祖父に育てられていたのか、その祖父はいわゆるゼウスだったのかといった部分には至らず、故郷を出てオラリオにたどり着いて冒険者になろうとしてその前に、誰か神様のファミリアに入ろうとして苦労する話がまずは描かれ、一方で展開からヘスティアがやって来ては昔なじみのロキと出会ってオラリオでも最大派閥のファミリアを率いていると判って層劇を受け、ヘファイトスのところに転がり込んで怠惰を決め込んでいたら叩き出され、教会の地下室を拠点にアルバイトに精を出していたところに行く当てのなかったベルくんと出会う、といった話が短編2本でまず展開。

 そんな感じに幕間的に、主人公をはじめとしたキャラクターたちの日常だとかちょっと昔が描かれていく大森藤ノさん「ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか15」(GA文庫)は、ヴェルフがかつていた拠点で一族にあって誰も打てなくなっていた魔剣を打てることが判って攻められ迫られる中、逃がしてくれた神様がいたことがあかされその神様はもう地上にはいないことも判明。でもってそんなヴェルフが地下迷宮という限定された場所で魔剣を打ってしまったことを認めたヘファイトスが、これなら付き合ってあげても良いよとヴェルフに言おうとしたら自分はもっと修行すると言って飛び出していき、告白できず仲良くなれずに歯がみする姿が描かれる。

 いろいろと人間関係を整理しつつ改めていくような短編が表裏で描かれていくようなストーリー集ではベルをずっと見守っているギルドのアドバイザーでエルフのエイナの過去がなかなか壮絶というか、新任となって受け持った冒険者のことごとくがダンジョンから戻って来られないような境遇となっていく。つまりはどこか死に神然とした存在だけれど、そうした評判が立てられる前にちょい、引退気味だったかどうかしていたところに現れたベル・クラネルという少年のどこが気になったか、アドバイザーとして面倒を見ることを決断し、そして他が最高でも半年は保たないといった賭けを勝手にやる中、ひとり頑張ってサポートをしてアドバイスも重ねベル自身の強さもあって一人勝ちするエイナ・チュール。彼女もベルくん好き好きチームの一員なんだろうか。

 ほかに春姫という身を売らないけれども遊郭めいたところにいたという不思議な経歴の持ち主が、夜ごとにベルのところにいっては落ち着かせようと本を読み、手を繋いでいたりするし、カサンドラという予知夢を見ることがある、かつてはイシュタルファミリアにいて、崩壊碁はミアハ・ファミリアに移った少女もどうやらベルに好意を抱き始めているよう。それで最初の仲間でもちろん関心を失わないリリルカ・アーデから警戒されている上にあのリュー・リオンまでもがベルにフラグをおっ立ててしまった感じ。ダンジョンから戻る途中から真っ当に顔をみようとせず、働いている酒場にいってもベルトの顔合わせを避けるようにしてくるくる回るものだからスカートがぶわっと浮かんで黒いストッキングの脚が見えてしまう,なんて描写があってイラストもある。

 このシーンははいつかアニメーションでも見たいけど、第2期でもそこまでは行かないだろうなあ、せいぜいがイシュタルファミリーかアポロン・ファミリーかソーマ・ファミリーあたりとの関わりまでだろうから。自身の本命はアイズな訳でいくら好かれても困るだろうけど、選ぶとしたらカサンドラかリリかリューかヘスティアか。やっぱりアイズ? その出自に何か謎めくものが浮かんでいか次巻。「ソード・オララトリア」が重なってくるようになるのかな。小説版、追い続けたい、でも完結はお願い。


【6月16日】 2017年に「夜明け告げるルーのうた」がクリスタル賞に輝き、「この世界の片隅に」も審査員賞を獲得したりして日本のアニメーションがアヌシー国際アニメーション映画祭の場を席巻した印象が広がって、そして今年は長編コンペティション部門に湯浅政明監督「きみと、波に乗れたら」が入ってそして原恵一監督「バースデー・ワンダーランド」と櫻木優平監督「あした世界が終わるとしても」も入ってなおかつ、映画祭で日本のアニメーションが大特集された流れで日本の作品がクリスタル賞でも審査員賞でも受賞して、日本に凱旋を飾る構図なんてのを予想してしまったけれども結果は落選。週末公開の「きみと、波に乗れたら」の宣伝を担当している人たちのガッカリ感もきっと相当なものだったんじゃなかろーか。

 もしかしたら受賞できる、って思っていたかもしれないし雰囲気として受賞しても不思議じゃない感じではあったけれども考えてみればアヌシー国際アニメーション映画祭で日本の作品がクリスタル賞を受賞したのは高畑勲監督の作品以来、22年ぶりといった快挙であってそれ事態が珍しいことだった。本来アニメーション映画祭はこうした商業作品というよりは、個人のクリエイターが技法と思想を込めて作り上げる芸術性の高い作品を評価して世に送り出すのが一義であって、そうした作品に比して商業性があっても芸術性もあるという判断で、日本の作品が選ばれることもあっただけ。だとしたら今回は「I Ost My Body」というジェレミー・クラパン監督の作品が、受賞するのが流れとしては当たり前だったのかもしれない、って観てないからどういうメッセージ性があるかは知らないけれど。

 渡辺歩監督の「海獣の子供」が出品されていたコントラシャン部門は聞こえてくる評判が良かったギンツ・ジルバロディス「Away」が受賞。不時着した飛行機から降りた青年が見知らぬ土地でサバイバルをするストーリーはきっと緊張もあるし、世界の大変さも現しているんだろう。とはいえ映像の斬新さ、革新性は負けてはいないのだから審査員賞とか観客賞とか欲しかった気もするけれど、そちらにも引っかからず。それは長編コンペティション部門の3作品も同様で、ほか学生だとかも含めた日本からの出品作品、日本人が絡んだ作品はどれも受賞を逃した。日本大特集をしていたんだからそっちで充分広まった、なんて判断でもあったのかな。

 映画祭がコンペティションであると同時にマーケットでもあるとするなら、そこに持っていって見せられたってだけでひとつの意味はある訳で、あまり考えすぎない方が良いのかもしれない。ただメディアは海外で大人気といったお墨付きを欲しがるもので、アカデミーションに続く看板としてアヌシーに気付いてアニメーションの喧伝に用いたがる癖がつきかけていた。そこに製作側も乗ってアヌシーに日本の商業作品ばかりを推したがると、本当に作られている個人の芸術性も持った作品が目立たなくなる気もするので、そんな辺りの塩梅をききんとやって欲しいもの。だってこの国って、山村浩二さんがアカデミー賞にノミネートされても加藤久仁生さんが受賞してもその後、宮崎駿監督らと並ぶスターと世間は喧伝してくれないから。

 そんな風潮がどうにかなる時は来るか。来る必要はないけど来たら来たで嬉しいものの、やっぱり来ないような気がする。でも、商業との垣根が低くなって相互交流も進む中、せめて専門誌あたりはインディペンデントのクリエイターを追いかけてほしいもの。今回、学生から東京藝大院アニメーション専攻のしばたたかひろさんとキヤマミズキさんという、修了制作展で観て凄いと思った2作が選ばれて行った訳で、受賞よりもそこをまずは喧伝して日本のインディペンデントも頑張っていると世間には思って欲しいなあ。そうやって壁が崩れていった先にメディアも視聴者も気持を切り替え、面白くって凄いアニメを取りあげ作り見せるようになっていくだろうから。

 なんてことを明け方の気落ちもしそうな中でTwitterでの受賞作紹介を見ながら考えてそして朝になったのでイオンシネマ幕張新都心のULTIRAスクリーンを使った9.1chの「ガールズ&パンツァー最終章 第2話」を見に行く。初日は遠目だったし何が起こっているか追いかけられなかったところもあったけど、2回目となるとボカージュでどういったた戦いが行われてマリーをセンターにしてエスカレーター組の押田、受験組の安藤が迫る大洗女子学園の戦車を退け撃破しダメなら自らぶつかってでもマリーを守ろうとする動きがはっきり判って、あいつら結束したらとてつもなく強いんじゃないかと思わせた。マリーだって機敏に動いて決める時は確実に決める。まるで大洗女子学園の角谷杏会長なみの決定力。なおかつ本気でやってるから強いだろうなあ。来年があれば。あるのか?

 そういえば知波単学園を引っ張る西絹代って声が瀬戸麻沙美さんで、同日に始まった「青春ブタ野郎はゆめみる少女の夢を見ない」に登場する桜島麻衣先輩の声も瀬戸さんとうダブルのブッキングで、いったい舞台挨拶はどっちに行ったんだってちょっと思ったけれど基本、「ガールズ&パンツァー最終章 第2話」はあんこうチームが回っていたから瀬戸さんの出番はなかった感じ。だったら「青ブタ」での舞台挨拶で瀬戸さんはガルパンと西体調の君子ならではの豹変ぶりについて何か語ったのか。いつもの調子で吶喊と言ったのか。ちょっと気になる。そうした壁を越えての連携が共にアニメを盛り上げるんだから良いじゃないかって思うのだ。それにしてもポンコツだった西隊長があんなに……。すべてはやっぱり西住みほとの共闘のおかげか。それによって強くなった知波単にサンダースにアンツィオにプラウダに聖グロリアーナに黒森峰に継続。そこに立ち向かって大洗女子学園は勝てるのか、って戦える相手はあと2校。どこになるかなあ。

 今日はこれで当面のライブ行きは終了かな。スペースクラフトプロデュースを退社してからたぶん初めて行った梶浦由記さんのライブ。申し込んだ時は気にしてなかったけれどもインスト曲がメインの内容で1人だけ歌姫が入って歌詞のない歌声を楽器として響かせる感じのライブで、鳴り響くプロミュージシャンたちのサウンドをじっくり聴けた。梶浦由記さんは事務所は変わってもミュージシャンはそのままで演奏的には超安心。マニュピレーターも大平さんだし。

 そしてアンフィシアターは半円形で元々がシルク・ド・ソレイユを演じるためのシアターだから天井が高く、隅々へと音が届いて上段にいても聴きやすい。会場全体が音で満たされるような空間でとても良い演奏を聴けた。楽曲についてはインスト系でタイトルがあってもよく覚えてられないから、エルガザドとか花子とアンとかまどか☆マギカとかの楽曲が鳴っていたということだけは報告。アニメべったりという感じではなかったかなあ。花子とアンで印象的な音を響かせていたのがイーリアンパイプで、それも今回また登場した。

 かつて1度だけ、東京国際フォーラムで開かれた花子とアンの楽曲演奏会に登場して不思議な音色を効かせてくれたことがあったけど、その時と同じ人が登場してちょこんとすましながら脇で空気を送り袋から空気を押し出してリードを振るわせ演奏してみせていた。やっぱり不思議な楽器だ。驚いたのはチェロの人がトランペットを吹いたことでそれもソロでとても上手い。ハイトーンの連続を短く吹き鳴らすという技を何でチェロの人ができるんだ。これはなかなかのものだった。そんな梶浦由記さんのライブは以後もいろいろ続くみたいで、歌姫が並んだいつものライブもあるみたい。行きたいけれどもインストライブとは感動も違ってくるから今回は遠慮、しようかな。


【6月15日】 寝つつ起きつつ見たFIFAサッカー女子ワールドカップ2019フランス大会で日本とスコットランドとの戦いはまず岩渕真奈が今大会で初の日本代表によるゴールを決めてそしてもう1点をPKで菅澤優衣香が奪ってリード。けれども途中でミドルを綺麗に決められ1点差まで迫られ同点にされたら決勝トーナメント進出もあわやと思われながら、どうにか逃げ切って見事に勝利を得た。これでスコットランドを上回りイングランドに続くグループ2位。決勝トーナメント進出の目が見えてきた。

 これでグループリーグ最終戦となるイングランド戦に勝てば文句はないけど、負けて勝ち点が4に止まった時、アルゼンチンがスコットランドに勝ってしまうと勝ち点が並んで得失点差か何かの勝負になる。3位でも決勝トーナメントに進める枠がないなら、是非ともイングランドに引き分けるなり勝って欲しいもの。力はあるんだから出来ると思うけど、優勝した時だって別に世界で圧倒的だった訳ではなく、実力がきっ抗していただけ。その実力がどこも底上げされている現在、ちょっとしたミスでも得点を奪われてしまうから気が抜けない。どんな戦いを見せるのか。横山久美選手の登場はあるのか。今度は起きてしっかり見たい。見たいけど……。

 そうやって眠りつつ見てまた眠ってそして、目が覚めた明け方にふと我に返って、いかに自分が会社という場所に依存していて、そこでの時間を生活というものに組み込んでいたかに思いが至る。寝て起きて読んで見るだけの部屋には家庭はなく、従って生活もなく、そこをこそ我が内ととらえ、仕事を外部と割り切る気持が育まれないままずっと来た。いつか会社も含めて我が内と捉え、自分が楽な状態であることを望んで過ごすようになっていた。会社にいることが生活になっていた。そんな会社を離れて、生活の場がガラクタでぎっしりに埋まり、自炊もできない寝て起きるだけの部屋に縮まってしまって、自分はこんな状況になっていたのかと気がついて、どうしたものかと今さらながらに途方に暮れている。どうしようもないのだけれど。ガルパンを見に行こう。

 そして見た「ガールズ&パンツァー最終章 第2話」については、第1話から戦っていたBC自由学園はなかなかやるし、次に対戦するところもすっかり戦術を変えてきてやっぱりなかなかやる感じ。こちらの戦いも大洗と対戦相手のどちらかが窮地という感じではなく、余力を残しつつ最終決戦へと向かうといったところか。BC自由学園相手に見せた作戦力が発揮されると良いけれど、相手も知恵者がいそうだからなあ。真っ向ぶつかり合いからの勝負にやっぱりなるのかな。大洗女子学園は何両が失っていて相手も同様。かといって与しやすくはないからやっぱり死闘と知恵比べが繰り広げられるんじゃなかろうか。

 そんな2戦の幕間にボコミュージアムが復活して登場して夢の国から来たようなアトラクションのだいたいが綺麗になっていたけど西住みほと島田愛里寿の他にお客がいないような。繁盛しているのか。そんな島田愛里寿が飛び級した高校に編入するらしいけれどそこでみほと戦いたいといったところでみほが微妙な顔を見せたような気がしたのは、ボコ好きとしていっしょに戦いたいと願ったからか、それとも戦えなくなる事情が別にあったりするからなのか。前者と思いたいけど次の戦いなんてあるのかなあ。あってみほ3年生の全国大会。そこまで引っ張れるのかアニメーションを。引っ張れても10年はかかりそうだなあ。第3話がいつかって発表、なかったし。いつんだなろう? 2020年冬あたり? 気の長い話。でも生きねば。

 コンペティション部門に日本から湯浅政明監督や櫻木優平監督や原恵一監督や渡辺歩監督の作品が出ていたりするアヌシー国際アニメーション映画祭だけれど、日本からはほかにも若手の作品なんかが出ていたりするようで、坂本サク監督がひとりで作った「アラーニエの虫籠」なんかも3度ほど上映されては喝采を浴びていたりする様子。日本では去年のうちに公開もされてはいても、それほど大きな話題にはならなかったけれど、海外での評判が逆輸入されて爆発するケースもあるだけに、何か賞とかもらえると面白いかも。賞とかもらえる部門に出ていたかは判らないけど。花澤香菜さんが声を演じていてもそれで爆発したって訳じゃないから、アニメは声優だけで引っ張れるものではないってことでもあるんだろう。面白い役なんだがなあ。

 最前列の1番隅っこが1席だけあいていたユナイテッドシネマ豊洲で『青春ブタ野郎はゆめみる少女の夢をみない』。テレビシリーズが超絶大ヒットしたって印象はないしライトノベルが世間の話題になるくらいに爆売れしているって感じでもないけどしっかりと浸透してそれなりの実績を挙げてこの規模の興行だったらキャパオーバーになるくらいの人気を持っていることは伺えた。あと一般女子とか結構いそうな気がした。それを泣ける映画として受け止めていたような印象も受けた。

 個人的には取り返しの付かない時間を改変して万歳という、ある意味でド鬼門なテーマで諸々浮かぶこともあったけれども、取り返しがつかないと感じているのは今であって未来は判らないならそちらでどうにかするしかないとも改めて思わされた、ということにしておかないと心が落ち着かないのでそうする。どっちにしたってその通りな訳だし。

 んで内容はテレビシリーズを見ておくなり、原作を読んでおくなりしておかないとさっぱり判らないといったところか。思春期症候群なる現象があってそれで消えてしまいたいと願った先輩が消えてしまいかけていて、それを証明するべくバニーガールの恰好であちらこちらに出没しては、時折認識できる人から野生のバニーガール呼ばわりされていたのを見つけた高校生の男子が1人。そして交流を持ち付き合うようになって先輩の妹とかも絡む展開の中、かつて七里ヶ浜で出会った女子高生がいて、進められて今の通っている高校に進学した経緯があった。

 それから3年。心臓の病気を持った少女と知り合いになった主人公だけれどその少女がなぜか時々成長した姿で現れる。それも思春期症候群? って理解だったのがだんだんと事情が浮かび上がって選ぶに選べない洗濯を主人公に迫る。誰かを救いたければ誰かを犠牲にする。だったら自分が犠牲になる? それでは誰かが悲しむからやっぱりダメだといった渦巻く選択の中で、進んだ道に対してわき起こる諸々の先に道が示される。それは……。量子論による認識の問題なんかが含まれていて青春ラブコメに見えて結構SFだったりする「青ブタ」シリーズ。この劇場版「青春ブタ野郎はゆめみる少女の夢を見ない」もSF的なアイデアが持ちこまれて時間と経験の問題に挑む。

 起こらなかったことは知られなかったこととして消えてしまうのは寂しいか。いやそもそも寂しいという感情すら浮かばない寂しさを外部から眺めて寂しいと感じさせるところがやっぱり心に響くんだろう。そして来るその時。どうして? ってけれどもそれもまた思春期症候群の成せる技なのかもしれない。どこかで誰かが永遠に観ている夢の世界、だったりするのかな? 派手さはなく淡々と進みつつジワジワときいてくる選択の厳しさ。そして起こった事態にどうしようもなさを感じるその感じを今まさに味わいながら、SFに頼らず未来を変えるために何をすべきかを考える。というかそれしか道はないのだから。


【6月14日】 東京おもちゃショー2019ではタカラトミーが「とびたて!オウリー」だとかいった名前の玩具を出していて、お世話をしたら卵からかえる玩具がしばらく前に流行ったのにあやかって、次はお世話をしたら飛び立つ鳥の玩具を投入したって感じ。その飛び方がまた面白く、予想だとぬいぐるみが羽を広げてばっさばっさと飛び立つビジョンが浮かぶけど、オウリーは体が分かれて中からプロペラのようなものが飛び出して、それが回り始めて宙に浮き、そこから地面すれすれに動いて着地する。

 上手く着地するそうだけれど家の部屋とか物がおかれていたら激突して落下するかもしれないなあ。そういう意味では広いリビングや子供部屋のある外国の玩具といったところだけれど、日本だって田舎にはまだまだ広い部屋のある家がたくさんあるからきっと大丈夫、都会でも飛び上がった時点で捕まえるようにすれば部屋を暴れ回って壊さない。って思うけれども回転するオウリーからは離れなくちゃいけないみたいなんでそこは野放し。いっそ手に捕虫網でも持って待ち構えて回収するとか? それもまたひとつのお世話の形ってことで。

 キャラクターではやっぱり「チコちゃんに叱られる!」のチコちゃん関係がいっぱいあって、ブランケットにナノブロックに拡声器にぬいぐるみと諸々の展開があった。「だんご3兄弟」みたいに玩具が出た時点で流行が終了って訳ではなさそうなんで、そこは安心して乗れるのかも。声を使った玩具の場合の声の使用料は声の人に入るのかな。メガドライブミニとは別にアーケードのゲーム筐体をミニチュアにした「パックマン」とか「ギャラクシアン」なんかもあって大人が小さいスティックを握ってピコピコ楽しんでた。ちゃんと画面も再現されてて遊び出はありそう。でもやっぱり小さいから大人はハヅキルーペ必携かも。

 気怠さとクールさで熱く激しく突っ走っていくアライさんを飼い慣らしつつ引っ張っていった「けものフレンズ」のフェネックを、演じて見事にそのキャラクターを作り出した本宮佳奈さんがアライさんの小野早稀さん、サーバルの尾崎由香さんと組んでた形になってた「どうぶつビスケッツ」および「けものフレンズプロジェクト」を卒業すると発表。つまりはオオアルマジロも含めた「けものフレンズ」のワールドからいなくなってしまう訳で、ある意味で人気の立役者でもあった声優さんが、こうした去就に至った背景めいたものをあれこれ妄想して寂しくなる。

 というか7月にあるという「けものフレンズPARTY」から先にいったい「けものフレンズ」の何が始まるというのだろう。ゲーム「けものフレンズ3」がスタートするといってもそれは手のひらに収まるスマートフォンの中であって、テレビというメジャーな媒体を通してアニメーションが放送されない状況で、なかなか広まりはなくむしろ縮まっていきそうな予感。誰もが認めざるを得ない大人気を博した第1期「けものフレンズ」のあの喧噪、あの賑わい、あの広がりが例えば例の9月25日の衝撃を経ず、続いていたら「どうぶつビスケッツ」はそれこそ紅白歌合戦にも出たかもしれないし、さらに大きくなって夏フェスなんかを席巻していたかもしれない。

 たとえ監督の交代があったとしても、そこが穏便に行われていたとしたら違う形での展開もあったかもしれないだけに、あの時、どうしてああいった表現でもって“決別”が測られてしまったかをここはやっぱり気にしたくなる。あれさえなければ……って悔やんでも起こってしまった過去を取り戻せないのは我が身が存分に味わっている。それでも次善の策をとれば何とかなったかもしれないけれど、2期ではフェネックにアライさんではなくオオアルマジロにオオセンザンコウ。いっぱい出てはいたけれどそれは元宮佳奈さんが作り上げたフェネックではなかったんだよなあ。センザンコウもアライさんではなかった。その断絶も味わったのが理由になっていたとしたら変えた力、変えざるを得なかった事情がどうにも悔しい。サーバルはサーバルとして残れたのに……。

 そのサーバルも事務所を響から大手の研音へと移ってグラビアを含めた尾崎由香としての露出が増えていきそう。いつまでもサーバルとしてユニットの1人に過ぎない「どうぶつビスケッツ」に出てくれるとは限らないから、その意味でも活動としてのギリギリのところに来ていたんだろうなあ。それともちゃんさきがアライさん1人で「どうぶつビスケッツ」を支えていくとか? ひとりになってもはちきんガールズな感じで? それもまた寂しい話だからここは継続を前提にフェネックが抜けた穴を別の誰かで埋める、ってのが手なんだろうなあ、ってことでカラカルが来るのか。いつかの葛飾シンフォニーホールでの「どうぶつビスケッツ」だけのライブにも混じっていたし、世代交代って奴で。思惑に乗せられているのかもしれないなあ。

 この熱の中を部屋に籠もっていると煮えるんで船橋総合病院から立ち寄った船橋西図書館で3時間ばかり過ごした後、市ヶ谷にある東京アニメセンターinDNPで「PSYCHO−PASS サイコパス資料展 2112→2117 / 2120」。昨日に内覧の案内はもらっていたけど載せられるか判らなかったし東京おもちゃショー2019の取材も重なっていたのでパスしたのだった。印象としてはとりあえず最新の3部作「PSYCHO−PASS サイコパス Sinners of the System」からのあれは原画だろうか、それも割とキャラクターを推しで表情の良い物を選んで掲出している感じか。
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 例えば霜月美佳監視官のそれが自分の仕事だということに決まって「うおしゃああああ」とやるなあの表情とか原画の線画によって間近に診られてなかなかキュート。唇の形がどうとか指示も入っていたりとそうした流れであり要点を合わせて見られるところに、ただキャラクターのベストショットを飾りパネルにして置いて良しとはしない意思が感じられた。六合塚弥生と女医の絡みの場面もなかなかにボリューム感があったなあ。もちろんシリーズは振り返られていて、入ってすぐのところは多分「PSYCHO−PASS サイコパス」シリーズが始まる時に描かれたキャラクターたちのイメージスケッチ的なもの? 常守朱監視官の表情とかまだきゃぴっとしていて印象が違ってた。

 そこから初期の原画へと流れ映像の上映室があって脇にアフレコ台本にいろいろと赤入れとか奥にまた設定画とか。そういう意味ではファンのためのキャラクター紹介に止まらずアニメーターのための資料館的展覧会になっているから見ればテンジンの変わる表情の変わり方とかとっつぁんの決め顔の格好良さとか学べそう。ただやっぱり顔が多いからアクション作画はまた別の機会で。まあキャラが好きな女性ファンが金曜日なのにいっぱい来ていたからその意味ではマッチしたセレクションと言えるかも。結論として充実。クリアカードは唐之杜志恩だった。そのクリアカードとかポストカードもキャラクターの原画が活かされているところが面白いかも。アップの顔で緻密に描かれそれだけて“絵”になり得るからこその商品化ってことかなあ。勉強になりました。


【6月13日】 GGKの前回に続くパフォーマンスに急遽、楽曲を変えろとアンジェラに言ったタオのその理由が勘だというのは彼が決してAIにだけ頼り切りのアーティストではないという証明か、それとも直前に聞いて気になっていたAIをまったく使わないキャロル&チューズデイの生き方に影響を受けて直感というものに頼ってみたくなったのか。どこから影響が始まっていてどこまで広がっているか。想像もつかないけれどいろんな影響が及びあって混ざりあって少しずつ、世界が変わっていっている感じはある。

 その結果としての奇跡の7分間? っていうかそれが未だ判らないんだよなあ。消えてしまったシベールに絡むことだろうか。あけた箱から噴き出す冷気のその奥にいったい何があったのか。テロか何かか。それを全員が止めるのか、歌で、ってそれじゃあボンズじゃなくてサテライトになってしまう。ともかくキャロル&チューズデイがちゃんと準決勝を歌うかが目下の関心事。ピョートルは相変わらず喋れば蒼井翔太なのに歌うとやや低めのボイスが響くシンガーになってしまうんだよなあ。蒼井翔太を使いたいがあまりのミスマッチかなあ。

 船橋市と千葉県の住民税の納付通知書が届いて、まあ金額的には前年の収入からそうならざるを得ないと判ってはいたけれど、今の収入からすれば相当にキツい上にそんな前年の収入を見て、業界標準的には多くはなくてもそれなりな金額だった訳でそれをなげうってまで苦労すべきだったかどうか、って考えた時に浮かぶ気鬱の種をどうにかこうにかクスリで押さえつける。2年くらい不遇をかこっても必要だからと呼び戻された可能性、最初からトバされるたんてことなく路線を保っていられた可能性、押し込まれた挙げ句にふたたびみたびのリストラで放り出された可能性といろいろあって良い方を選びたがるのは人間の業。そこで嘆いてくよくよしても始まらないんだと決めるしかないんだろうなあ、って言えるのもクスリが入っているからで、切れるとやっぱりしまったと嘆くんだ。それもまた人間の業。

 泣いていても仕方がないんで起き出して東京ビッグサイトへ東京おもちゃショー2019を見物に行く。といってもなぜかメインが家庭用ゲーム機というのはあのセガによるメガドライブミニが展示されていたからで、なおかつ触れるとあって試したもののドリームキャストでアドベンチャーとレーシングゲームばかりやってた人間に、メガドラのゲームが判るはずもないから適当にテトリスをプレイしてお茶を濁す。新しく搭載されただけあって綺麗だしサクサク動いて気持良い。「ダライアス」もきっとすなんだろう。従来からのゲームは前の絵がそのまま使われているからハイレゾな感じはしないけど、ブラウン管じゃないから綺麗は綺麗か。

 やれば相当にやり込めそうなゲームばかりで、それが40本も入っているんだから1年だって3年だって遊んでいられそう。どうせ仕事もないなら毎週1本とかのペースで極める修行でもひきこって始めようか、なんて思ったものの液晶テレビでありながらHDMIの接続端子がついてない旧型なんで「メガドライブミニ」はたぶん接続できないんだっけどうだっけ。あとはやっぱりこれから夏で暑くなる部屋で熱くなるゲームなんてやったら確実に命が縮むから却下だ。ただ印象としてコンパクトさの上にカタマリとしての雰囲気はプレイステーションクラシックよりも上かなあ、そういう意味ではメガドライブはクールなゲーム機だった。アメリカでは買ってたんだよなあ任天堂のスーパーファミコンに。それがどうして。そこが歴史なんだろうなあ。

 今年は1階がタカラトミーグループで4階がバンダイグループの年だったので10時からのHIKAKINが登場する発表会のために4階へと上がり午前10時の会場とともに受付を済ませてからバンダイブースへ。基本はキャラクターものがいっぱいだけれど、段ボールを丸く切り抜いて弾をいっぱい作った上で、カートリッジに重ねて入れた上でこちらも段ボール製の銃にセッティングをして引き金を引くと円盤が飛び出していく遊びとかがあってちょっと楽しそうだった。NINTENDO Laboに触発されたんだろうか。現実に段ボールを探すとなると一般家庭って実はあまりない気もするのだった。Amazon依存の家なら別か。

 あとはジオニック社がモビルスーツの開発をするって触れ込みでザクのロボットを出していて、組み立てて脚と抱えてプログラミングとかして楽しむらしい。ベースになっているのはどうやら近藤科学の二足歩行ロボットで、どういう展開で販売するかはちょっとまだ判らなかった。パートワークにするのかなあ。製品で買って10万円くらいなら遊んでみても良いけれど、いずれにしても我が家に置く場所も作る場所もないのだった。大昔はそれこそ床に座り込んでガンプラを作る余裕があったのに。いつから床が見えなくなったんだろう。きっとその頃から社会性って奴を失って神経を痛めていたんだろう。家族とか友人とかはやっぱり大事だなあ。遅いけど。

 そんなバンダイブースというかバンダイスピリッツすなわち青バンダイのコーナーに究極ともいえるガンダムの模型が。ガンプラじゃなく完成品のフィギュアってやつで高さが37センチあって値段も10万円前後。それで作られているのが「METAL STRUCTURE 解体匠機 vガンダム」ってんだから恐れ入る。いわゆるファーストとか人気のゼータとかじゃないところから持ってきて、それをどこまでもリアルにするために2000だっけ、とてつもない数のパーツを作って組み上げた。素材も金属に限らずいろいろあるから、本物感は超合金とかよりはるかに上。つまるところはリアルなガンダムをミニチュアにして組み上げたってことになる。玩具じゃないんだ。

 なかなかに手間がかかっていそうだけれど、そういう道楽をしてもきっと買う人がいるからこその事業家なんだろう。少子化で女児男児向け玩具が細る中、バンダイが青へと傾注するのもよく分かる。でも100体は出たって1000万円。そんなロットじゃ商売にならない訳でやっぱり定番として長く女児男児の入口になり、それが大人になっても続くくらいの“定番”をやっぱり作っておくべきだったかなあ、バービーをマテルと組んで売り出してもも続かなかったし。あるとしたら「たまごっち」か。20年以上が経ってなお健在というのはバンダイでも異例の玩具かも。あとはガンダムの全方位化。それは進んでいるからプリキュアの高年齢化に向かう?

 HIKAKINさんが登場するのにあんまりメディアの数がいなかったのは、玩具というマーケットにおいてそれほどHIKAKINさんの影響力がないからなのか。いやいや子供たちの間では今の絶大な人気を誇る人だから、メディアの理解がそこに及んでないってことなんだろう。そんなHIKAKINさんが初コラボレーションした玩具はボタンを押すと声とかBGMとか効果音とかが流れてHIKAKINさんの配信番組を自分でも作っているような気になれる。実際に使って映像を作って配信する子供とか出てきそう。そういう子ども達にやがてナンバーワンの座を追われたら果たして本望か。YouTuberの広がりって意味では喜びか。もう充分稼いだだろうし、良いんじゃない?


【6月12日】 「ガールズ&パンツァー」とか「マクロスΔ」でパッケージメーカーから宣伝を担当していた元バンダイナムコアーツの廣岡祐次さんがハイド&ルークという屋号で茨城県の大洗町に新しく会社を興した発表会には地元のNHKとかも来ていたようで、夕方あたりのニュースで放送された模様。映像も配信されていて、ガルパンやマクロスΔのイベントで見た顔聞いた声がしばらくぶりに見られてちょっと嬉しくなり、同時に焦りも生まれた。

 廣岡さんがバンダイナムコアーツを辞めたのは2019年3月末でまさしく僕と同月同日。そして即座に大洗での起業を公表して準備を進めて設備も整え6月11日の発表へともっていった。地元の商工会の人とか戦車が突っ込む料理旅館の代表とかも仲間に入れ、アドバイスをもらいながら立ち上げていく事業はコワーキングスペースこそ当初は利用も少ないだろうけれど、地元の特産品をある種廣岡さんというそっち方面に知られた人がポータルとなって紹介することで、届かなかったところへと届く可能性もあったりする。

 もしかしたら昔のよしみで、っていうほどには甘くはなくても交渉次第でキャラクターだって使えるようになるかもしれない。そうすることでブランドに付加価値が出て他に負けない展開が図れるようになる、って算段もきっと出来ているんだろう。一方でコワーキングスペースを作ったことで起業しフリーでリモートな仕事をする人とかも出てくるかもしれない。東京までだいたい最短で2時間で在来線を使えば3時間くらい。出て出られない距離でもないなら環境の良い大洗に住みたくなる人も出てくるだろう。そうした人たち向けのオフィスサービスも手がけつつコミュニティも作り新たな起業の苗床となる。そんな夢も描けそう。

 やりたいことがあってやりたい場所はあるけどやれる拠点がないなら、それは自分で作っちゃうしかない、ってことなんだろうなあ結局は。バンダイナムコアーツがいくら新規事業を始めるといったって、オフィスサービスとかコワーキングスペースとかを立ち上げるはずもない。あるいはバンダイナムコアミューズメントなら施設運営にも長けているからそうした箱物をバンダイナムコならではのエンタメ性なりキャラクター性も乗せて展開できたかもしれないけれど、それには時間もかかるし説得もいるなら自分でやれば良い。そんな決断だったんだろう。

 倣って自分も好きな対象を取材して記事にする媒体を立ち上げる? 飽和状態なんだよなあ。そこに割って入って稼ぐのは無理なら道楽でやる? 2年でパンクだろう。そういう意味で最初にAnimeAnimeを立ち上げた人、どういう資金が動いているか判らないけどラノベニュースオンラインを事業家した人、アキバBlogの商業化に成功した人はやっぱり偉いなあ。日刊リウイチを事業化するには当時から対象が広すぎたんだよ。ただの日記だし。自分の日記を商業化してマネタイズできる人なんて筒井康隆さんか平野啓一郎さんくらいだろうに。もっといるか。まあそこはそれ、無才で先見の明なしを噛みしめつつ地べたからまた上を目指そう。見て書くことだけは誰にも負けないつもりだから。

 あちらこちらのアニメーション、といっても商業作品というよりは個人制作のインディペンデントアニメーションのイベントだとか展示会を回っている時に、いつも見かけた真狩裕志さんが「平成30年史 激変!アニメーション環境」というのをpixivからオンデマンドの形で出版したのでひとつ求める。新海誠監督の「ほしのこえ」と真島理一郎さん「スキージャンプ ペア」とそして山村浩二さん「頭山」が並んだ2002年から2004年あたりのインディーズな空気、自主制作の様子を紹介したような文章もあるし、たつき監督青木純監督いしざかあつこ監督にCGアニメコンテスト出身の博史池畠監督といった今では「ケムリクサ」「ポプテピピック」「宇宙よりも遠い場所」「キラッとプリ☆チャン」を手がけている監督の、自主制作出身であることに迫った文章もある、みたい。

 みたいってのは読んでいないからで、とりあえず取り寄せたけれども到着までには10日くらいかかるのかな。目次では笹原組こと笹原和也さんとか「URDA」を自主制作で手がけ商業でも「荒野のコトブキ飛行隊」の絵コンテとか「武装中学生」の監督なんかをしているロマのフ比嘉さんとか、大阪芸大時代について語っているっぽい博史池端さんとか「月のワルツ」が衝撃的だったいしづかあつこさんとか「頭山」の山村浩二さんとか細胞アニメの水江未来さんとか蛙男商会で鷹の爪のFROGMANさんとかりょーちもさんとか、メジャーとは少し違うけどインディペンデントからちょっとだけ頭を出した面々を並べてその足跡を追っている感じ。

 ここがもうちょっとクローズアップされると、その下に広がる学生アニメーションからインディペンデントアニメーションからアートアニメーションといったあたりに目が向かって、NHKのEテレじゃない場所へと引っ張っていってもらえるかもしれないなあ。でも書籍と言っても店頭にならばないから読まれないなら読ますしか無いとここに喧伝。自分がまだメディアに触れる身だったら本ごとまとめて紹介したんだけれどなあ。そういう場所にいられなかった不徳を嘆きつつ、残っていたらいつか立つ瀬もあたかと考えつつ、それじゃあ遅いからここにこうして自分のメディアで紹介するだけでも何かの足しになればと願い、書き記そう。

 PCエンジンにもミニが出るみたいだけれどもNECホームエレクトロニクスはとうにないから発売はコナミから。現時点で明らかになっている収録タイトルは「スーパースターソルジャー」「THE 功夫」「PC原人」「悪魔城ドラキュラX血の輪廻」「イース1/・2」「ダンジョンエクスプローラー」といったあたりで、PCエンジンが最初のプラットフォームだった「ときめきメモリアル」は入ってないみたいだけど、他とはちょっと毛色が違うからそれだけを求めそうなファンの殺到を懸念して外したのかな。それともまだ発表されていないだけかも。いずれにしても任天堂、セガ、ソニーにNECのコンシューマーゲーム機のミニが並んだなら次はやっぱり「プレイディア」か「ワンダースワン」か。実物大のボディサイズにタイトル100本詰め込んだ「ワンダースファン」が欲しいなあ。

 遠くアヌシーでいろいろと発表になっているみたいで、とりあえず「ULTRAMAN」がNetflixで第2シーズンが作られるのと、そして「攻殻機動隊SAC_2045」のキャラクターデザインを「バースデー・ワンダーランド」のキャラクターも手がけたイリヤ・クブシノブさんが手がけるということが情報をして流れて来た。過去にいろいろなデザインが出てきた草薙素子だけれども黄瀬和哉さんが手がけた「攻殻機動隊ARISE」がそれなりにゴリラ的でナイスバディな素子の路線を変えていただけに、次は何かときてイリヤさんのまだ顔だけだけれど美少女然とした雰囲気からどういった活動をするかが気に掛かる。格闘より知性で戦う感じ? 電脳戦はまあ知性だけれど。SACってことは世界観は神山健治監督のあの社会派な訳で、そこに乗るかそれともズレるか。見るのが楽しみな気分になっていたい。


【6月11日】 今時のスニーカー文庫っていったらネットで人気のとかネットで賞をといった感じで、スニーカー大賞があって学園小説大賞もやって、そこから上がって来た人とか、拾い上げた人に書かせていろいろと人気作品を作ってきた時代とは展開も内容も変わっていたりしたんだけれど、そっち方面でもトネ・コーケンさん「スーパーカブ」のような傑作が出て期待するから別に構いはしないものの、ネットで人気という状況に見えるある種の共通項があったりするから、それ以外のものとなるとやっぱり出づらくなっていた。

 そんなスニーカー文庫から出て来た一ツ屋赤彦さんお「葡萄大陸物語 野良猫姫と言葉渡しの王」(スニーカー文庫)が実に王道ファンタジーにして成り上がりと戦記物の要素も含んで楽しめた。いろいろな民族が流れ集まってはコミュニティを結成して暮らしていたアルカードという流民団。でも殲滅されてしまって残ったひとり、メルという青年はさまざまな民族の中で暮らした経験から学んだ、あらゆる言葉を理解し話せる能力を使って身を立てようとランタンという国に向かう。そこで出会った豹人族というネコミミ尻尾をもった一族の女性、キリンに話しかけられ、言葉を解すると思われ引っ張って行かれた先がランタン国王の下。そこでメルは豹人族の姫シャルネと出会う。

 まだ幼くてあっけらかんとしていながらも政略結婚のために嫁ぐ運命が決まっていた。そのシャルネに人間の言葉を教えるのがネルの役目だけれど、ふれ合う内にシャルネの側にネルの感情めいたものが浮かんで来て、そしてネルも政略結婚という望まれない婚姻を余儀なくされるシャルネへの同情が親愛に変わっていくのを見ていたキリンが、婚約を壊そうとしてそれをシャルネがひとまず阻止。けれども親の王に逆らったからと首をはねられそうになったところでランタン国王が計略を巡らせていたこともあって場面は、シャルネが嫁がされそうになった国との戦争へと向かう。結構大国。ただし指揮官は足りない。ランタン国王なら勝てる、はつがその寿命が尽きようとしていた。

 代わりにランタン国を任されたのが誰あろうメル。その言葉を駆使する能力を活かして異なる種族を集め束ね交流を持たせていく展開がグローバルな時代を象徴して嬉しいし、計略でもって敵を退ける戦記物的な楽しさも味わえる。力こそが正義の世界にあって知略と交流こそが善であるというテーマが響いてくる作品。ひとりが圧倒的な力ですべてを担って解決していく話が隆盛のなかでやっぱりちょっと珍しいかも。あとはキリンという豹人族の女性が婿をなかなかとれないことが村で問題になってるのが愉快というか、そんなに男たちの恐れられているのか、美人なのに。いずれきっとメルがシャルネに続いて妃に迎え入れるかな、一夫多妻がオッケーなら。戦乱はきっとまだ続く中、世界を言葉でつなぎまとめるネルの“戦い”が帰結して得られる平穏を是非、見させて欲しい。そのためにも続きを。

 起き上がって見るつもりだったけれどもクスリが長く入っているからか夜は眠ってしまって目覚めたら朝で、FIFAサッカー女子ワールドカップ2019の日本初戦となるアルゼンチン戦は終わってしまっていた模様。結果はスコアレスドロー。男子と違って決して強いとはいえないアルゼンチン女子から得点を奪えず、これで後の戦いに勝利し続けても他がアルゼンチンをコテンパンにする可能性もあるから抜けられない、なんてことも起こったりするかもしれない。次はスコットランドだしその次はイングランドでともにサッカーネーション。イングランドあたりは強豪だからスコットランドには勝ちたいところ。それがグループリーグを抜ける最低限の条件か。

 気鬱になって以降、どうにもこうした娯楽への関心が薄れてアニメ同様にほどんと見なくなって、U−22の世界選手権もそれからこれから始まるコパアメリカも、まるで関心が向かわないのが困ったところ。とにかく落ち着き先を決めて日々をルーティンで回さないことにはエネルギーも湧いてこないんだけれど、適応障害な状況に優しそうで関心の高い方面を見据えてはいるものの、紹介されている案件の進捗もにらんでいるところにキャリア支援センターから紹介案件も入って、職務経歴書試しをしている状態。とはいえ実質足踏み状態。こういう時はもうこれがやりたいんだと行けば良いのだけれどそこで迷うのが自分って奴で、どうしたものかなあ。

 本当は大洗でコワーキングスペースなんかを含む施設を立ち上げる元バンダイナムコアーツの廣岡祐次さんの発表会を大洗まで見に行きたかったけれど、会社員でもなくて媒体もないと行ってもお邪魔だからと遠慮。とはいえ半月ぐらい書けるんだろうかと引きずっていた伝説の漫画家の作品評がどうにか書き上がったの、ほかにやることないので西船橋の図書館で使えるだけの時間をパソコン使用可能ブースで過ごす。日に当たらないのは仕方がないけど、空調は効いているし見渡せば本もたくさんあるからなかなか快適。毎日通って最長の3時間づつ使えば小説だって書けすかもしれないけれど、書けるとは限らないのが難なのであった。エクセルとパワーポイントの独習でもするか。幸いにして新しめのをぶちこんだパソコンも買ったことだし。WEBデザインの勉強も……って専門行った方がいいかなあ。それで2年かけてキャリアを立て直す。間に合うかなあ老後に。

 ちなみに廣岡さんが立ち上げた会社の名前は「ハイド&ルーク」。廣岡をちょっとだけもじった感じ? 手がけるのはひとつはコワーキングスペースで、そこを拠点にして民間の民間の “町の万事屋“として活動していくらしい。「銀魂」みたいな? ってそれだと激しい日になりそうだから違うだろう。場所がなかなかふるっていて大洗シーサイドステーション、つまりは「劇場版ガールズ&パンツァー」にも出てきたショッピングモールでエキシビションで大洗学園が聖グロリアーナ女学院を翻弄したところだったかな。津波の影響で水につかったし、経営もいろいろあったみたいだけれど今はどこかの参加に収まって、ちゃんと経営も続いている。「ガルパンギャラリー」も戻ってきたみたい。そんな場所を拠点にじゃあ、コワーキングで仕事をするとして何をやればいいのか、ってのが行く人の課題か。WEBの開発とかだったらリモートでできるんだろうなあ。あとは清書がメインのライター稼業とか。そういう仕事が出来れば引っ越したいなあ。


【6月10日】 前作の「君の名は。」が公開前に中高生が良く来られそうな場所でいっぱい試写をやって、それこそ何万人とかいった単位で呼んでもしかしたら映画を観る予定の人数を超えちゃっているんじゃないの、今までの新海誠監督の実績ならその可能性もあるんじゃないのと思わせながら、ふたを開ければそうした試写での口コミがきいて大勢が映画館へと駆けつけ、繰り返し観るリピーターも呼び込んで延べで2000万人近い動員を達成してしまった。だから今回も同じように前宣伝として試写を行うのかと思ったら、「天気の子」ではクオリティを最大限に上げるため、試写をいっさい行わないで公開日の深夜0時から最速での上映を行うってことになったみたい。

 ギリギリまでのクオリティアップというのは一説にはギリギリまで完成にかかるといったシチュエーションを意味することもあるらしいけれど、予告編とかの出来を観るなら絵の方は割と完成していそう。とはいえアフレコがつい先頃までそれこそ1カ月とかかけて行われていたように、セリフのニュアンスを大事にしつつそれを絵にも反映させるようなことをやってきそう。どこまでも映像と音楽とセリフのタイミングを大事にする新海誠監督の演出なら、そうした調整も徹底しそうでそれがギリギリまでかかるってことなのかもしれない。

 いずれにしても誰も知らない状態で見に行く「天気の子」。ただ「君の名は。」以前の「言の葉の庭」までの新海誠監督とは違って、今は誰もが知る監督であり、傑作を作る監督だと広く知られているから内容とか判らなくても予告編の美しさとかRADWINPの音楽の良さとかに関心を抱いた人が初日から映画館に足を運んで、そしてやっぱりの完成度に口コミが広がって一気に爆発しそうな予感。よしんば内容面で口コミがドライブしなかった時が大変だけれど大箱を開けていてもTOHOシネマズ、シビアだから小箱に移して別の何かをかけるだけ、ってことになるのかな。だったら大箱を「海獣の子供」に譲ってあげて欲しいな。TOHOシネマズららぽーと船橋も小箱に移ってしまったし。チネチッタ川崎が関東圏では最大か。行ってこようかもう1度.

 ペンデュラムを揺らしながら戦うゼンラーマンたちが登場する林トモアキさんの「ミスマルカ興国物語」をすでに読んでいるだけに、賢勇者なる青年が全裸大好きでそんな賢勇者に着脱が簡単な鎧の下から現れた全裸の剣士が対峙するような展開でも、バトルが足りんと行ってもっと全裸をと呼びかけたくなったけれども、今時の電撃文庫でこれをやるのはなかなかに勇気がいることだっただろう。なおかつ救水なる衣装を取り出してはいったん女子に着せ、それをマッチョな剣士に鎧の下のアンダーウエアだと言って着せては鎧が外れた時の阿鼻叫喚を招いた展開は、面白くって仕方がないのでこれは良作を断言したい。有象利路さん「賢勇者シコルスキー・ジーライフの大いなる探求〜愛弟子サヨナのわくわく冒険ランド〜」(電撃文庫)。

 行き倒れていたところをシコルスキー・ジーライフって何か意味深な名前の賢勇者たちに助けられたのサヨナという女子。実は……ってのは後で明らかになるとして、そんな女子に全身からきのこがにょっきり生えてしまう状況に陥ったシコルスキーの、あまつさえ股間に生えたキノコを異性の唾液でなければ取り除けないからといって舐めさせたりする展開も、電撃文庫にあってなかなか以上にやらかしているかもしれない。口から「おちん(以下自粛)」と叫びながら全裸で駆け回る女子が登場するガガガ文庫じゃないんだから、電撃文庫は。

 どうしてもシリアスになってしまう女子をお笑い方面に引っ張り込もうと落とし穴に落としたり金だらいをぶつけたりしても動じない展開とか、火浦功さんのギャグを読んでいるような懐かしさ。電撃文庫がある所在地を繰り返し文中に繰り出すメタな展開はほかにはないから冒険だっただろうなあ、ところで千代田区富士見1−8−19電撃文庫編集部ってつまりは角川第3本社ビルってことで、ここっていつまで電撃文庫の編集部でいられるの? 実を言うならそこがちょっと気になるところ。ベストセラーとなって増刷がかかったらそこで住所が変わっている、なんてことはあるのかな。どうなのかな。

 「アラジン」のようなロケットスタートとはいかなかったけれども決して大きくはない箱で回されてしまったにもかかわらず、「海獣の子供」は興行通信社の週末ランキングで観客動員で5位に入ったようでまずは安心。口コミが回ってここから大きく下がらないで欲しいけれど、すでにして箱が小さくなりかかっているし回数も減らされ気味なのがちょっと心配。誰かメジャーな人による口コミがドライブしてくれればいいんだけれどなあ、吾郎ちゃんが出ているからと中居くんが誉める? それもまた映画の観客層とは違った届き方をしそう。でもそれでも見て欲しいんだ「海獣の子供」は大勢に。

 意外なのは東野圭吾さん原作の「パラレルワールドストーリー」で、あれだけ前宣伝があったのに初週が4位で2週目は8位。何があったんだろう。ちょっと気になる。「ゴジラ・キング・オブ・モンスター」「コンディフェンスマンJP」「空母いぶき」は前週の1位2位3位から順当に1つづつ下がった感じで、それだけ根強いってことでもありそう。今週末はいよいよ「ガールズ&パンツァー最終章 第2話」が登場でもちろん1位、とはならないまでも下から上げてくるからいよいよ「名探偵コナン」も圏外か。「劇場版 誰ガ為のアルケミスト」は何位くらいに入ってくるか。ゲームアプリの映画であっても本気でストーリーを紡いでいるから見て欲しいなあ、河森正治総監督による初の原作付きアニメーションって意味でも貴重だし。

 奇妙な話で菅官房長官が夜回りで喋った話がICレコーダーで録音でもされたかのように克明に週刊誌系のメディアに出たことを憤って、もう喋らないとなったので現場では番記者たちが袋を回してICレコーダーを集めてまとめて録音してませんよといった態度を見せるようになっているらしい。録音できなければ頭で覚えて再現すりゃいいだけじゃん、って言えるのはたぶん昭和の新聞記者あたりで今時はICレコーダーの録音どころか現場でパソコンを叩いて一言一句をその場で記録していくのが主流。そうでなければニュアンスまで再現できないってことらしいけど、重要なことが喋られたら録音してあろうとあろまいと、ニュアンスを最大限まで感じ取って記事にするのがジャーナリズムって奴だろう。でも録音してませんって態度を見せている以上、そうしたヌケガケも許されないんだろうなあ。それがこの国のジャーナリズムって奴で。やれやれ。


【6月9日】 そうかなつはまたもや作画部行きに落ちたのか。中を割る動画を描く試験でなぜかいっぱい描いてしまってそれがクリンナップされていないラフに近い絵で、動画といえどもちゃんと描けているものを求める試験官の目にはそぐわなかったみたいだけれど、アニメーターにとっては自分が理想とする動きがあって、それを引っ張り出しては描こうとして挑戦し、ラフな形でもそこに現出させたなつの想像力に惹かれたみたい。なおかつそうした想像に腕がおいつかないことを悔しがるなつを、アニメーターが永遠に悩むことだと2人でうなずきあう。業の深い世界なんだなあ、アニメーションって。

 そうした妥協なき精神がクオリティを保ち日本を世界に冠たるアニメーション大国にしている。讃えるべきかシステムに置き換えて平準化を目指すべきか。どちらも必要そう。「海獣の子供」がCGならではの良さでもあったモデリングの使い回しをしないで、場面場面にマッチしたクジラを付くって動かそうとしたって話は、職人魂の発露と讃えたいけれど5年の制作期間を持った映画だからの所業であって毎週が納期のテレビシリーズでは無理だろう。

 だったら、昔のテレビアニメーションと同様にバンクも使って演出を工夫し物語を見せる作品と、徹底する作品を分ければいいだけのこと。でも今の目の肥えたファンはテレビでも妥協を許さないからなあ。サービスしすぎて鍛えられすぎて挙げ句の異論、そして破綻じゃあ寂しいから、ここはリテラシーの問題として妥協を許す空気を付くって欲しいかなあ、「けものフレンズ」のように物語力でねじ伏せるくらいのことができれば結構なんだけれど。

 意識を持ち上げてどうにか外にも出られるようにはなっているけど、そういう感じじゃなかった頃に幾つか申し込んでは逃したイベントがあってちょっと勿体ない気分。6月6日に水島精二監督が登壇したイベントとか、7月に入って片渕須直監督が登壇して「この世界の片隅に」について語るイベントとかネットでちゃんと予約はしたけど、そのままクレジット決済にするのが惜しくて現金払いにしようとして、結局コンビニで払わないまま流してしまった。それが自分にとって何の意味があるんだろう? って考えるともう身動きがとれない。

 それが自分にとって面白いからっていう割り切りが出来ないのは、長く自分を介して世の中に何かを発信することで、ささやかな自己顕示欲を満たしてきたからなんだろう。そうした回路を断たれさまざまな場所にアクセスする道筋も狭められ、なにより原資が減ってそこかしこに出向いていけるだけの余力がない。そうなると結局はネットから拾ったネタに感想を書いてジョッキーするのが関の山になってしまう。それはもう出没家とは言えない。だからせめて週末くらいは1日に1つのイベントに行く、週に何冊か本は読むといった課題を設定し、遵守していきたいけれどそれもいつまで続くやら。まずは職だ。定収だ。そして居場所だ。頑張ろう初夏。

 というわけで昨日のメットライフドームでのAqoursに続いてさいたまスーパーアリーナでの岡崎体育を見物に。発表された時にまさか埋まるかと思いつつも多分埋まると思っていたとおりにしっかり埋まって1万8000人。ぎっしりの観客に対してたった1人でカラオケみたいに音を鳴らして口パクだって駆使して聞かせるそのサウンドその歌声はテレビで見たりPVで眺めたりする岡崎体育とまるでいっしょ。もっと小さい箱でもおなじ事をやって受けるのが、とてつもなく大きな箱でやってもしっかり受けるところに基盤となる面白さがあり音楽の確かさがあるんだろう。

 とにかく楽しませることに一生懸命で、アリーナの中央に丸いステージを用意しているんだけれどそこへと向かう花道が平均台を2本くらい並べた程度で歩くにはなかなかの根性がいりそうな幅。予算を節約しないとといった説明があってそれはセンターステージを彩る花を代わりにえのきにしたことにも現れている。なんでえのき? まあ遠目には判らないから気にならないか。そして別に使うところには使っている。それは場内スタッフ。何と藤木直人さんがスタッフに紛れて最前列でフェンス抑えてた。どういう繋がり? どういう意味合い? でも面白いからそれで良いのだ。

 そういう外して捻って被せてくる笑いと真っ当な歌の絶妙なバランスが、全編にあふれていたさいたまスーパーアリーナ。Aqoursのメットライフドームでも見たような、ステージからアーティストが離れて場内を回る時に乗るトロッコというかゴンドラが岡崎体育にも用意されていて、それを今まで1度もやったことがない、トロッコで場内を回るのに1度もやったことがない曲を使うという内容の歌といっしょいに練り歩くんだからもう嗤う。見れば楽しく歌もどことなく聞き覚えがあるんだけれど、そういう風に作ってしまうところが才能なんだろうなあ。途中での合いの手だとか一緒に歌ってだとか、誘っても付いて来られないというオチも交えて半分まで来たら、次は帰りのトロッコをパッケージに収録されているライブを振り返るオーディオコメンタリーにしてしまった。

 今そこにいるのにかつてライブを見ていて号泣している女性としてしまって、映し出された女性号泣すべきかどうかを悶々としている姿が映し出されるわ、乗っている途中で酔って気分が悪くなるような雰囲気を見せるはとやりたいほうだい。そんなオーディオコメンタリーの下では実はちゃんと新曲めいたものが流れていたりするから、もしかいたら作ったものがあるのかもしれない。でも流さない。そこがやっぱり岡崎体育。ほかにも宙づりで登場したり、センターステージからぐっと上にせり上がる場面で例の歌詞を忘れてしまったというセリフを株得て歌わなかったりと、シリアスに感動しようとするとズラしてくる技が冴えていた。でもトータルでやっぱり感動してしまう。さいたまスーパーアリーナにたどり着いた感動もあるけれど、どこまでも観客を楽しませようとするそのスタンスに感動するんだろうなあ。ああ楽しかった。気鬱も晴れた。まあクスリのおかげか。正念場だけれど頑張ろう。


【6月8日】 聞こえてくる「海獣の子供」の評判はプロのアニメ評論とかやっている人たちにはことのほか良いようで、信じてみて欲しいとか劇場で見て欲しいといった言葉が並んで見に行かざるを得ない気分を醸し出す。とはいえ芸能人であるとかお笑い芸人であるとかいった人の声の方が圧倒的に響く世間で、アニメを語る人たちの言葉は内輪のほめ言葉に捉えられてしまう可能性もあって、どこまで広がるかが心配になる。幸いにして出演者に南海キャンディーズの山里亮太さんと結婚した蒼井優さんがいて元SMAPの稲垣吾郎さんがいて絶対子役から女優へと進み始めている芦田愛菜さんがいる。そんなファンを多く持った人たちの言が広がれば目を向けてくれる人が増えそうだ。

 それでも誘われて見に言って今度は何回で意味不明と言われてかえって足を遠のかせてはもったいない。そういう時にアニメを語る人たちの考えるよりまずは体感して欲しい、ストーリーを追うよりも何かが起こっていることを感じてそれから考えていって欲しいといった言葉を受けて、判らないなりに味わう術を講じて欲しいんだけれど、そういう風になっていってくれるかなあ。金曜日の昼過ぎの劇場でもまあそれなりに観客はいたから、原作付きということもあって認知度や関心はそれなりにありそう。そんな人たちが判らない、ならもう1度となるためのヒント、あの場面は実はといった言葉が流行ってそれなら確かめにとなれば、観客を減らさずむしろ伸ばせて劇場も増え、待望の大きなスクリーンでの上映もあるんだけれど。どうだろう。

 個人的には2度目の鑑賞でラストの展開、隕石を飲み込んだ琉花が大きくなってもろもろを宿していたところに陸が来て、引っ張り出して海が現れ飲み込もうとして、ダメと止めてもさいごは与えてそして星や銀河がいっぱい生まれて、それをジンベイザメとかが飲み込んではきっと宇宙全体にばらまいたのかどうなのか、判らないけ宇宙の中にあって海を持つこの地球は重要で、そこを基点にして世界が生まれ銀河が生まれ宇宙が生まれていくといった、地球の独特さを伝えるメッセージがあったような気がした。間違っているかもしれないけれどそんな理解。

 判らなかったのは国家の組織が関心を示していた割には、何を狙って何を手にしたかってあたり。宇宙の誕生を見たかっただけ? それはないよなあ。だったらきとジムがデータを消してしまったことに何か意味があるんだろう。世界は守られ儀式は成立して宇宙が生まれ世界は次に進む。そんな世界がまた同じ儀式を行う時、そこに琉花はデデのような立場で絡むのかな。受け継がれる経験と記憶。その様子をちょっと見て見たいかも。「海獣の子供2」で。いやそれはないか。

 このライブが仕事で見に行けなくなるのが嫌で会社を辞めたなんていったら世界から叱られそうでいえないけれど、今の宙ぶらりんの心境だったらやっぱり土台をしっかり持った上で行って存分に楽しみたかったなあという気が随分としている。それだけやっぱり環境の変化は覿面に心理にダメージを与えていて、前なら心から楽しめたエンターテインメントを楽しめなくしてしまっている。たぶんこれは残る人生で随分と続きそうな予感。せめ年収が300万円くらいを確保できるお仕事に就かなければ、心が沈んでしまうかもしれないなあ。だからこそ頑張らないといけないんだけれど、その道も見つからない昨今。だったら行かないかというと行くんだけれどね、Aqoursの5th LIVEには。

 噂には聞いていたメットライフドームはまず遠くて、池袋から飯能へと向かう列車を途中で降りて西武球場前まで行ったらもう目の前がメットライフドーム。駅からのアクセスは万全だけれど、その分、帰りがとてつもなく混むという話を聞いていて、今日も実はアンコールを飛ばして帰って来てしまった。あとでセットリストを見たら4曲もやったそうでユニットごとに3曲とそしてライブのテーマにもなっている「Next Sparkling!」だっけ、聞いて見たかったけれど聞いていたら確実に帰宅が2時間は遅れたから仕方がない。そのあたりはパッケージで補完したいけれど買うお金が……。そういうことも考えないといけない不安がジリジリと神経を痛めつける。就職しろ? それができれば。

 まあでも聞いているうちに気鬱とか吹っ飛ぶ楽しさよ。とりわけ劇場版に登場したSaint Snowによる「Believe Again」が生で演じられて生で聞けたのは最高で、もしかしたら場内も1番くらいに盛り上がっていたんじゃなかろーか。映画と同じようにミリタリーなスタイルで網タイツ。中の人たちのそのスタイルはなかなかにセクシャルで遠目ながらも映し出されるモニターによってアップにされ、なかなかに感じさせてくれた。ライブビューイングだったらもっと目の当たりにできたかもしれないなあ。今日の席はアリーナでもあっても中段の最後方といったところで観客が立つとステージに立ったメンバーは見えず、センターまで出て来てかろうじて上半身が見える程度。もっと高くしてくれればいいけれど、そうもいかないんだろうなあ、安全上。

 それでも今はモニターが本当に高精細になっているから、テレビを見ているように映し出されるメンバーを見られるのが嬉しいところ。そういうのを眺めつつ、あとは同じ場所にいるんだとう共感を味わうのがライブの醍醐味って奴なんだろう。そしてもっと大きく間近に見たい人たちのためにライブビューイングがある。行けない人のための予備でもあるんだけれど、実在の人間よりも巨大に映し出されるスクリーン上のメンバーを文字通りに“体感”できるライブとは別のエンターテインメントでもあるって言えそう。そういう部分を強調していけば、これはこれでもっと大きな商売になっていくんじゃなかろーか。ライブビューイング・ジャパンあたりがそうしたライブの中継演出のノウハウを貯めていくことで、生まれてくる新しいエンターテインメントの予感。それこそ9部屋とって1部屋ごとに違うメンバーを捉え続けるとか、あったら誰に行くかなあ。

 サニブラウン・ハキーム選手が100メートルで9秒97の日本新記録を出したそうで、桐生選手といい日本から出た選手が軒並み10秒台を切ってきた感じ。これがだんだんと普通になっていくんだろうけれど、見上げれば世界はさらに上を言っている訳で、サニブラウン選手もそのレースでは3位だったというから恐ろしい。それでもオリンピックの100メートルで日本から出た選手がファイナリストに残る可能性は以前以上には高まった。とうか以前はゼロだった。そういう部分を鑑みるなら陸上を見る楽しみは増えた。100×4のリレーなんかではメダル常連になりつつあるだけに、あとはファイナリストの常連となって世界に存在を示して欲しい。他に誇れるものがなくなりつつある国だから、日本。やれやれ。


【6月7日】 山里亮太さんといえばもうずいぶんと昔にお笑いのライブ「潜在意色」というもののDVDが出る歳に、インタビューにいってその日がちょうとテレフォンショッキングで誰かから回って来ることになって、「いいとも」と答えるのを待ってからインタビューをしたんだけれどとても真面目でそして未来のお笑いを真剣に考える人だったから、いったん貼られたレッテルとしての不細工といったものはまるで感じなかった。どちらかといえば理論派で、だから天才肌のしずちゃんには憧れを持っているとも話していたっけな。その天才に頼ってばかりじゃ行き詰まる。ならばと仲間を集めてライブを開いた。

 春日という天才がかたわらにいるオードリーの若林とかも交えてのライブの話を熱心に語ってくれた山ちゃんは大学を出ているし、慎重だって178センチもあるしあの極端に小さい眼鏡をはずしたら裾野はひろいけれども鼻筋はちゃんと通ってなかなかにクール。そうした方面へと髪型やファッションをチューンすれば良いのに、そうしないで南海キャンディーズの山ちゃんとしてのイメージを維持してテレビには出続け、一方でお笑いについても考えているからこそ、蒼井優さんとの結婚へといたったんだろう。勢いとか雰囲気ではなく理論と実践。それをクールと見て今は受けてもあとで熱が足りないと振ったりしないとも限らないけど、今は心からの祝福を。

 そんな蒼井優さんが主人公の女の子の母親役で出演している「海獣の子供」をTOHOシネマズららぽーと船橋で。東京でももちろん始まっているけどどこの劇場もスクリーンが小さくて、あの細部まで描き込まれた絵がそれこそ宇宙規模に広がっていく映像を、見るにはとてもじゃないけど相応しくない。どこもTCXを使って上映するか、幕張新都心のイオンシネマだったらULTIRAを使うべきなのに、そこは新作の「アラジン」なんかが抑えて回ってこない。そうした中で15メートル×6メートルの規模のスクリーンを宛がってくれたなら、もう見に行くしかないじゃないか。

 ってことで船橋中央図書館にある電源が使える席(ここは西と違って予約して何時間限定で使うって感じじゃないみたい。西は西でライトが着くんで主に西で時々中央もありかな)で来週末が締め切りとなっている漫画に関する評論のとりあえずアウトラインをどうにかこうにか着くってあとは足したり削ったりいざとなったらそのままえいやっと出せるくらいにまで整える。数週間前から気鬱が激しくなって取りかかりたくてもかかれなかったけれど、ワイパックスをもらって昼間はどうにか立て直せたのでそのままどういんか作り上げ、そして雨の中を歩いてららぽーとTokyoBayまで言って「海獣の子供」。試写に続いて2度目。凄かった。

 デジタルハリウッドで解説も聞いていたから、そのシーンが手描きの作画でCGで合成でアフターエフェクトでってことも判ったけれど、それを知ったからといって何か違ったものが見える訳ではなく、トータルで溶け合って混ざり合って凄まじい映像を作り出しているってことが改めて判ったというか。あとはやっぱり美術の緻密さ。五十嵐大介さんのタッチを取り込みながらも背景としてリアルにも寄せてあって人間が普通に生きている感じを醸し出す。これだけ抜いて背景画展とかやってくれたら、どれだけ緻密か判るんだけれど。あとは現実の風景と並べてくれるとか。それってパンフレットでやっているのかな。買わなかったけど次また見たら買おう。何しろ「海獣の子供」は3度では足りない、4℃見ろ、だから。

 3月1日の受賞者発表までは確かCG−ARTS協会が運営を受託していて、呼び込みなんかもあったのでソニービルの跡地にあるスペースで受賞者を眺めチコちゃんとかに出会ったりしたけれど、それを境にぱったりとリリースが来なくなり、すでに会社をクビ……じゃなくて希望退職することは決まっていたけどまだまだ在籍はしていたにもかかわらず、リリースが来ないのは何だろうと不思議に思っていた。辞めて2カ月目くらいに文化庁メディア芸術祭の受賞作品展が開催されることになっていて、その内覧会とか贈賞式の案内が、以前だったら届いていたけど今年は届かないのは辞めたんでリストから外されたのかもと感じていた。

 ところが、現役でアニメーション関係の取材をしている人のところにも内覧会や贈賞式の案内は行かず、以前にアニメーション部門の審査委員をしていた人ももらってないとかった話が流れてきて、受託が変わったのかと調べたらPRを3月1日以降はCG−ARTS協会ではなくゼストっていう代理店がPRを担当するようになっていたのが判明。そして受託事業者もCG−ARTS協会ではなくBSフジになっていた。なるほどだからBSフジの番組に出ている女性がアンバサダーとかいったものに就任したんだな。過去に文化庁メディア芸術祭でそんな仕掛けなんてなかったし、元より作品を見せ受賞者を見せるイベントにアンバサダーなんて必要ないにも関わらず、持ってくるセンスがどうにもテレビ屋さんくさい。

 それで何かアピールに繋がっていれば良いんだけれど、今時の人なんてテレビは見ないからBSフジで何が行われているかなんてまるで不明。むしろネット上でアニメーションについて発現するインフルエンサーをこそ誘って喧伝させるべきなのに、そうしたところに案内状が回ってないからネット上での情報がSNSとかを入れてどうにも少なくなっている。まったくもって虻蜂取らずの愚行。その上に今回は展示してある作品が、壊れたらしいからといってアーティストに相談なしにスペアと取り替え、あまつさえその取り除いた作品をなくしていまったんだから驚いた。

 すぐそこから、すぐそこへと3メートル動かす間にどうして消える? そりゃ僕の部屋みたいに本が積み上がって床が見えないと落としたら埋もれて出てこないことおある。でも平たい床しかない展示室で置いたものが消えるなんてあり得ない。ってことは捨てたか締まったかで、もしかしたら壊れた上に壊した状況が重なってこりゃあまずいとどこかにどうにかしてしまった、なんて想像も浮かぶ。なくしたことをしばらく報告できなかったっていうんだから、その前にどこかに勝手に処分していたことも……それはないと信じたいけどいずれにしても、初回でいろいろ不手際を乱発して来年もまた受託するんだろうか。慣れたCG−ARTS協会が国立新美術館でいつもどおりの発表会をやって欲しいなあ。もう取材には行けないけれど、見物だけはしたいから。


【6月6日】 ついに歌ったアンジェラはタオが作った楽曲を見事に歌いこなしてボーイッシュなところものぞかせるヴァレリーのフランス語による歌も者とも試合でベスト4進出。次はGGKと当たるのかな、宇宙からの声を歌にしているだけあってファッションが宇宙のプロジェクションマッピング的なのがユニークだけれど、この時代のファッションって「PSYCHO−PASS サイコパス」みたいに完全AR化はされてないってことなのかな。まあ勝つのはアンジェラなんだろうけれど。

 とはいえオーディション会場に来ていたAI作曲家でアンジェラのために極を作ったのタオはキャロル&チューズデイが気になったみたいで、会いに行ってAIを使ってないと聞いてそのままアンジェラに会わず帰宅。そんな区別をアンジェラが憤って何か怒るのが準決勝なんだろうか。キャロル&チューズデイの相手はえっと誰だったっけ、蒼井翔太さんが声を担当しているピョートルか。歌わないと可愛らしいのに歌うと強くなるというこのギャップがまた見られるのかな。それよりやっぱり気になるヴァレリーのあの噛みつき癖。何か良くないことされてなければいいけれど。ただのスキンシップだと思うけど。

 アニメーター編へと入って見る気が沸いてきた「なつぞら」では仕上げに配属されてペタペタと色を塗ってるその合間に、作画も気になってのぞきにいったら貫地谷しほりさんが演じるセカンドのアニメーターが中割動画を描いているアニメーターに感情が表現されていない原画のままをなぞって面白いのかと詰問している。とはいえ動画って原画のままをなぞるのが仕事な訳でどうせいっちゅうんだと思ったところで、そんなアニメーターが捨てた動画を拾って自分で描き治したなつの動画を見かけた貫地谷しほりさん演じるアニメーター。怒った彼が治したものだと思って誉めたら違うと言わなつが描いたと知って驚いた。

 それでもせっかくの良い表情、顔を上げたり下げたりする中割を演出の指示なく入れてもそれが少女の感情をしっかり表しているという理解のもとにそうすべきだと訴え描けなかったけれども絵はうまいアニメーターにクリンナップをまかせて出てきたそのカットを見て演出家は演出の指示なくしてやったら秩序が乱れると言うものの、2人しかいない原画の力量を越える部分での成功も期待したいところで新たに試験をすると言い出した。そして週末、試験が行われて晴れてなつが作画部へと異動になるってストーリーかな。今はまだ森康二さん大工原章さん大塚康生さんくらいだけれど宮崎駿さんも加わり賑やかな世界が見られそう。とはいえまだ2カ月。残る4カ月でどれだけの展開が待ち受けることやら。朝の気鬱がどうかしだいてちょと追いかけることにしよう。

 まあ、0.5ミリグラムのワイパックスでどうにか気鬱をそらして目の前のことに時間を割けるようにはなった気がするけれど、根本となる宙ぶらりんな状態が解決していない以上はそこを思って不安がスパイラルとなって膨らむ可能性は未だあって、それをいくらワイパックスで抑え続けたところで解決にはならないだけに早急の大作が必要かもしれない。幾つか動き出してはいるみたいだけれど、両天秤を選ぶなんて前向きさよりも、こちらを立てればそちらが立たな板挟みに悩むというこれまた不安スパイラルに陥りがちな我が思考。昔から考えすぎだと言われ続けただけのことはある。考えすぎて何もしないというそんな状態を今回ばかりは避けないと。どうしたものか。

 東洋動画ならぬ東映動画変じて東映アニメーションが原器に「新しい発想を持つクリエイターと100年続くアニメ企画を発掘する」ための公募をスタート。まずアニメ企画コースでは、未経験者が挑戦しやすいアイデア重視のコース があって「だれでもアニメコース」って名付けられている。企画書1枚でもビビッドなのがあれば採用してくれるのかな。そして映像製作経験者を主な対象とした企画の完成度を重視するコースB「プロでもアニメコース」はアニメーションを作ってみたい映像クリエイターを集めようとしているのかもしれない。CGクリエイターが含まれているから不明。

 そして、東映アニメーションを代表するアニメ「一休さん」を自由な発想でリメイクするコース C「みんなでリメイクコース」なんてものあって、もう一休さんが美少女になったりマッチョになったり動物になったりメカになったりしたものがわんさか出てきそう。個人的には美少女で百合かなあ、誰とって新右衛門さんに決まっているじゃないかってばよ。それとも一休とは架空の存在で室町の世が求めたトリックスターの巨像であってその言にあやかり何かを成そうとするものたちの象徴であったなんて、押井守をやったらやっぱり拙いかな。それぞれのコースで大賞は賞金100万円、優秀賞は賞金50万円、奨励賞は賞金30万円が送られ大賞作品は企画化も進むみたいで受賞者には嬉しい知らせ。

 もうひとつ、コースDの「クリエイター&製作プロデューサー募集コース」では20歳以上の経験者を対象に、製作プロデューサー ・演出・アニメーター・美術デザイナー(背景員)を若干名募集するから、「なつぞら」を見てあんな場所ならと移ろうとする人もいるのかな、東映アニメーションだからこそやれる仕事があるって時代でもなく、むしろプログラム的に制約もありそうだからこぞってってことにはならないだろうけれど、いつかプリキュアをドラゴンボールをと思っていた人の移動とかはあるかも。ただし社屋は都心部から遠いぞ。大泉学園から徒歩15分だからな。それで良いなら是非に応募を。


【6月5日】 うひゃあ。ダイソン球体に地球貫通トンネルとSFのそれもニーヴンだとかイーガンだとかベンフォードといったハードSFあたりに出てきそうなアイデアが、可愛らしい女の子とか眼鏡のお姉さんとか鳩の頭の男たちとか得体の知れない存在だとかが並び現れる物語の中に盛り込まれてはセンス・オブ・ワンダーの物語を漫画によって紡ぎ上げる。そう聞くととても小難しそうだけれど、語り口が判りやすく何かが起こっていると感じさせてくれるから、あとはその展開に沿って読んで行けば驚きを得られて理解ももたらされる。これぞハードSFコミックの金字塔にしてメルクマールと言えるのは八木ナガハルの「惑星の影さすとき」(駒草出版、1050円)だ。

 「2.999」は正しくは2の99乗として表記すべきタイトルの作品で、少女がじゃんけんで9999連勝すれば終わるという、それだけの作品なんだけれどもそれだけの数を連勝するためにはいったいどれだけの相手が必要か、負けたらあとは参加できないルールだったら32連勝するためだけに43億人、それこそ地球の人口に近づくくらいの人数が必要になってくる。間に合わなくなったら少女は宇宙へと出てダイソン球体、恒星の周囲をリングワールドめいたものがぐるりと取り囲む星へと出向いてそこで60勝目を上げる。まだ60勝。9999勝には遠く及ばない。銀河ですら90勝がやっと。このあといったいどうなるの?

 なんて興味に挟まって、偶然性物理学なものが生み出した車、すべての分子が完璧に再現されてどこも壊れていないにもかかわらず動かない車なんてものがあったりして、それを完全にコピーしたものなら動くといったエピソードが後の短編に盛り込まれているように、宇宙や物理をめぐる不思議なエピソードがそこかしこに挟まれ何かを教えてくれる。そんなじゃんけんの行き着いた先に現れたのは。それは宇宙がいったいどういうもので誰のために作られたものかを示していた、なんて展開を2008年のウルトラジャンプでやってしまうんだから八木ナガハルさんも集英社も凄いものだ。

 ウルトラジャンプでは「地球貫通トンネル」なんてものも掲載して、地球の地殻を貫くトンネルを掘ったら者を投げ入れれば途中まで自由落下で落ちていき、そして引っ張り上げられるようになって反対側に速度0で到着するといった甘言に載って掘った穴に大気が吸い込まれて大変なことになるエピソードが繰り広げられる。20世紀のドリームにあった落とし穴。帰還が50年後になるのを承知で遠く離れた星へと戦争に出かける青年たちが戦う相手は、人間の頭を使った戦闘兵器だったりするエピソードもある。可愛らしい絵に淡々とした語り口でハードなSFをぶち込んでくる。そんな八木ナガハルの商業作品と、コミティアで発表された作品がまとまった「惑星の影さすとき」が日本SF大賞や星雲賞にノミネートされる時は来るか。マンガ大賞には推したいなあ。

 昨日のデジタルハリウッド大学での「海獣の子供」に関するCGクリエイターたちのトークで、主にクジラを担当した平野浩太郎さんは東京工業大学を出てからデジタルハリウッド大学に入ってCGを学びそしてSTUDIO 4℃でアニメーションを作っているというところが不思議な経歴。いわゆるクリエイター専門学校とは違った環境から出てきたことが、冷静に無茶をやる性格につながっているんだろうか。元よりCGがいかにもCGとしてしか見えない映像が嫌で、そんないけてないCGをどうにかしたいと現場に入ってまず監督の渡辺歩さんから示された絵コンテをもとに、くじらが縦になって水面を割って飛び出して来るシーンを作ったとか。

 でも、どうにも棒にしか見えず悩んだ。CGくさいというかCGそのものというか。普段、手描きのアニメーターはCGクリエイターに優しいらしんだけれど、スタジオジブリなんかで「かぐや姫の物語」を手がけた小西賢一さんが作画監督として入っていて、どうにも厳しかったという。作ったクジラのCGに修正をいれ、それを元にクジラを動かし捻りを入れてどうにか見られるものに持っていったという。それおそ1カ月、引きこもってそればっかり作っていた。そんな贅沢ができるのもこれが映画だったからで、経験した人はいろいろと今後に役に経っただろう。作画的CGというものが今後大きく伸びていくきっかけになるかも。STUDIO 4℃だけじゃなくノウハウを広げてくれたら……っていうのがそうかデジタルハリウッド大学での講義か。聞いた学生がCGの良さと作画の凄さを感じて映像作りにのめり込んでいってくれれば、日本のアニメもより豊穣になるだろうなあ。

 「放課後の帰宅部探偵」でデビューした如月新一さんの続きがなかなか出ないと思っていたら、講談社が開いたリデビューという既存の作家に限定して作品を募る賞に応募して見事に通っていたらしく、そちらから新作が刊行されることに決まったとか。そんなイベントを日本経済新聞が紹介していて、「絶対小説」という一般文芸で再デビューを果たす芹沢政信さんは何と為三という名で「ストライプ・ザ・パンツァー」というとんでもないSF作品を発表していた人だと判明。他にもいろいろペンネームを使っていたみたいだけれど、今回は河岸を変えて一般で勝負となる感じで、うまく抜ければ結城充孝さんのようにハードボイルドの世界ぬ抜けるとかするかもしれない。如月さんはラノベ文庫になるのか講談社タイガに行くのか。見守りたい。

 激しい気鬱に居たたまれなくなった2週間ほど前、勢いで予約しておいた近所のクリニックに行って若い院長先生と対話をして、いわゆる“うつ病”といったものではないと言われて一安心。状況を自分でしっかり理解していて、理路整然と説明が出来て会話が成り立つんだからたぶんそうななろう。とはいえ混じる不安が沸いてはループする状態もあって、それは環境の激変に伴う適応障害だから、体と頭を動かし迷いを追い出し今の状況に慣れるしかないと諭される。将来への不安事態はやっぱり消えないけれども目下の状況を改善する方法はありそう。そのために出来ることから始めるのがやっぱり良いのかもしれないなあ。急がずとも道は開けると信じるならば今はやって楽しいことをやる? どうだろうってことで浮かぶ不安が抑えられたら何か選ぼう。


【6月4日】 前に展示会で見せてもらったボイジャーのGaze−onという画像を拡大して見せる技術が阿部ゆたかさんという漫画家さんの展覧会に合わせてちょっとだけお披露目されてて、ネット上で見たらなるほど拡大をすると遠目にはモアレと思われたドットがちゃんとカラートーンのドットだと判ったし、フキダシの部分に貼り付けられた写植がちゃんと、写植だと立体感を伴って見えてネット上なのに実物を見て、それも間近に寄って見ているような気になった。

 ベタの部分も塗られたまだらな感じがそのまま判って、家に居ながらにして原画展を歩いているかのよう。というか原画ではやっぱりちょっと間が空いてしまうのをぐっと詰めて拡大鏡を手に見ているようだからもっと上かもしれない。それこそネットで原画展すら出来てしまうクオリティの画像を撮るのに何回のスキャンというか、これは撮影が必要なんだろう。そして拡大したい場所のタグ付けとかどうやってやるんだろう。そうした作業の手順が見えて、サーバーの費用とかも判ればネット上で作品を売りたい人だとか、アーカイブの閲覧可能な状態におきたい人なんかに利用してもらえそう。いつから売るかどうか、どうやて展開するか、未定だけれども注目しておきたい技術かも。

 アーツ千代田3331で4月の半ばまで開かれていた「ラフ∞絵」展の会場で、お歳を召された女性の方々が、秋本治さんの寄せたイラストなんかを見ながら彼と一緒に働いていたって話をしていて、女性がアニメーション会社ということは彩色か仕上げかと思ったらやっぱりセル画を塗っていたとかいった話をしてた。アニメーションでも絵を鉛筆で描いて動かすアニメーターだと、女性っていたにはいたけどあまり大勢いたって感じではなく、だから「なつぞら」のヒロインのモデルと言われる奥山玲子さんがスポットを浴びたりするんだけれど、なつが最初に入った仕上げ課は驚くことに女性ばかり。なぜそういう棲み分けが出来たのか。何か歴史があるんだろう。

 たとえばディズニーアニメーションスタジオの例にならったとか? いやそれは不明だけれどもセル画にトレスされた線に沿って絵の具を塗っていく作業は繊細で、間違えたりはみ出たりしたら元も子もなくなってしまう。勢いで描いていける原画動画とはまた違った作業は当時、手作業が得意な女性向きと思われていたのかもしれないし、今もそう思われていそうだけれど、今のデジタル彩色がどういう手順で誰が担当しているか、調べてないからそちらも不明。そういえばちょっと前に見に行ったスタジオでは、彩色ではないけど色彩設定を女性がやっていたっけ。あと編集も。デジタル彩色も女性が手がけているのかもしれない。

 そして作画には今は女性も結構いそうだし、脚本なんて女性の天下って感じすらあるし監督にもいしづかあつこさんや今千秋さんや山本沙夜さんといった人気作品を手がける人たちが出てきて活躍していたりする。短編アニメーションなんでもう女性がいっぱいで、東京藝大院のアニメーション専攻の修了制作展に行くと半分以上は女性だったりする。もうそういう時代になっているのを紹介するところまで行ってくれれば、「なつぞら」がなつを始め一部の女性アニメーターたちによる孤軍奮闘からの突破を描いてアニメってそんな世界なのと、過去形を現在形として捉えられずに済むんだけれど。本当はポスト宮崎駿監督にいしづかあつこ監督とか入ってくれば良いんだけれど。オリジナルの劇場映画がやっぱり必要かなあ。

 そんな「なつぞら」ですら早送りでざっと見る程度で、いろいろと録画はしてあっても新作のアニメーションで見ているのは「キャロル&チューズデイ」と「Fairygone」くらい。他にもいっぱい面白そうなのがやっているし、続いているのだってあるのに見て自分にとって意味があるのかと考えてしまったりするから堪らない。これとか典型的な自己否定のスパイラルだったりするから、やっぱりそういう症状なんだろうと自覚はしても、それで晴れる訳じゃないのがどうにも困る。そこの部分を立て直さないと一生の課題になりそうなんで今、いろいろと考えてはみても自分で真っ当な判断が下せるとお思えないだけに悩ましい。とりあえず医者に行くのが先決か。

 なるほど割と単純に観客動員数が減って収益力が低下し赤字となって債務超過に陥り破産せざるを得なかった、ということか演劇集団キャラメルボックスの活動休止。10年前がピークで9億円くらいを稼いでいたのが2年後には7億円に。まだそんなに稼いでいたのと驚くけれども広がってからの落ち込みは投資した分、回収しないと負債になって残りそれがずっと解消されなかったってことなのかも。どこかで畳めれば良かったんだけれど活動するのが取り柄みたいな劇団だけにファンの期待にも応えようと頑張ったんだろう。でもダメだった。勿体ないなあ。年間数億円なんて大きな企業がパトロンとなれば支えられそうな気がするけれど、キャラメルボックス・サポーテッド・バイ・グリコとかって感じじゃあ締まらないから仕方がない。脚本は残っているし演出家だっているんだからサノスじゃないけど指をパチンとならせば集まり公演として見せられる気はする。それをプロデュースできる企業なり人がいれば。期待して待とう登場を。

 デジタルハリウッド大学で映画「海獣の子供」を手がけたSTUDIO 4℃のCGIクリエイターが登壇してメイキングを語るイベントがあったので気を取り直して言ってくる。そして衝撃の事実を知る。予告編なんかでザトウクジラが水面へと問いだして倒れるシーンがあるんだけれど、そのクジラはなるほど3DCGで一生懸命作られているんだけれど、その場面で黒々とドーム状にふくらんでは持ち上がり、そこをクジラが割って出てきたあとは体表にそって崩れ落ちていく絵は何と2Dによる作画でもって描かれているという。

 担当したのは島田あんという女性のアニメーターで、現場では水の女王と呼ばれていろいろと手がけたとか。そんな作画に圧倒されたのがクジラを担当したCGアニメーターの平野浩太郎さん。作画監督の小西賢一さんからいろいろ言われ最後はクジラも作画で行こうかと言われて奮闘し、作画に負けないクジラを作り出したというからなかなかの頑張り。いろいろな場面に出てくるクジラの骨組みをすべて変えたそうで、使い回しが効くはずのCGが逆に手間になっているというからやっぱりバカげたアニメーションってことだよなあ。そんな成果ですら作画の動きには圧倒される。人間の手ってやっぱり凄いんだ。

 あと、冒頭でハンドボール部を追い出された琉花が道を端って曲がって橋までやって来るシーンが見るとどうしても3DCGでモデリングされた空間に作画のキャラクターを合成しているように感じるんだけれど実は違って20枚くらい、背景を美術に描いてもらっていてそれをカメラマップ? とかいう手法でつなぎ合わせてシームレスに見せているらしい。どこまでもこまかく描かれた2Dの背景美術だから陰とちゃんとしっかりあったりして、3DCGで生成されたものとは違う情報量が詰まっているからなるほどリアルに感じられるんだろう。途中のカーブミラーを風景が流れるエフェクトとかも加えてたりするし。それは本当はそうは動かないけどそれらしく感じさせるものになっている。いろいろと見どころたっぷり。だからこそ3度ならず4℃見ないといけないなあ。


【6月3日】 そんな路線があったのかとニュースで知った横浜の金沢シーサイドライン。東京のお台場あたりを走るゆりかもめと同様に無人運転らしいけれどそれが駅で逆走をして車止めに衝突して、しばらく路線が使えなくなるらしい。沿線にどういった施設があってそれが走らなければどれだけ不便か、実感が湧かないけれども他に代替の交通もないのなら、それが走らなければ困る施設や住人もいるんだろうなあ。ゆりかもめもそういえば車軸が破損する事故があってしばらく止まったけれど、復旧まではかからなかったけ。物理的な事故だからまだ判りやすい。コントロールの事故はいつまた同じことが起こるかもしれないから、調査も綿密にやらないといけないんだろう。再開はいつか。再開したら乗りに行くか。

 朝方に目が覚めてしまって寝られないので枕元から江波光則さんの「デスペラード ブルース2」(ガガガ文庫)を拾い上げてパラパラ。主人公で無名拳というのを使う筧白夜という青年が、前にいた街でつきあっていたという久遠鳴海という少女なのか女子なのか、バイクを転がし腹筋を割るくらいの強い娘がいっぱい出てきて白夜と絡むけれど、特に仲が進展するといった感じではなく白夜の両親と妹が惨殺された事件の謎を追う方へと進んでいく。父親が勤めていた会社での業務が関係あるのかな。東京の建設現場で白夜を指導する男で社長を裏切り金をせしめようとしている中年男の過去も見えてきたし、そこが突破口になるのかも。

 一方で身長2メートルとかいう最強の格闘家が現れ戦ったりするから話はまるで刃牙とかそっち方面の雰囲気が。2巻のラストで出てきたのがそれならとてつもない戦いが繰り広げられそう。勝てないでしょう白夜。そんな感じハードボイルドなのかアンダーグラウンドなのか武闘なのか、はっきりと区切りが出来ない中、それらすべてがそれらが入り交じって進む展開に未だ明確な答えは見えない。白夜の戦いは続く、って感じかな。羅紋家でカーディーラーを営む女の存在感が相変わらずで、巨大な胸が白夜を惑わすし。いずれにしてもライトノベルという枠組みからは完全に離れた独自の世界。それを出すガガガ文庫、勇気あるなあ、他が小説投稿サイトからの引っ張りばかりになる中、挑戦を続けて欲しいけれど。

 あっちがポケモンで来るならこっちはドラクエ。「ポケモンGO」の世界的なヒットを見るに着け、人気のIPを位置情報ゲームに使って来る流れは至極当然ではあったけれども日本においては最強に近い「ドラゴンクエスト」を遂に投入してスクウェア・エニックスが「ドラコンクエストウォーク」ってのを2019年中にいよいよ投入するらしい。ゲーム性とかよく分からないけれども自分が移動した分だけ、そして移動した場所によってスマートフォンの中のゲームも変わるといった感じだろう。ARが組み込まれていて現実の世界の建物だとか記念碑だとかにドラクエのモンスターが絡んだりするのかな、位置にあわせてCGで似た建物が描かれるのかな、そんな当りもちょっと気になる。

 あとはやっぱりゲーム性か。全国津々浦々を舞台にする位置情報ゲームという状況から、ストーリーをそこで作るのは難しいと思われるけれど、モンスターを倒したり集めるだけだと数でポケモンにはかなわない。どういう内容になるのか。そこに堀井雄二さんの監修は入るのか。いろいろ興味を引くタイトルになりそう。位置情報に関しては開発元が「コロニーな生活」で元祖的な展開を始めたコロプラだから、「ポケモンGO」のグーグル=ナイアンティックとはまた違ったノウハウと技術でもって展開されるんだろう。これが成功すれば別の強力なIPも任され発展していくチャンス。「白猫プロジェクト」が人気の会社だけれどグッと注目も集めるだろう。創業10年で500億円もの売り上げを確保する会社になれても、どこかレッドオーシャンと化していたスマホアプリにまた新しい油田が掘れた?

 LGBTがカテゴリー化されたそれぞれの頭文字を並べたものでどこか厳密化されてしまった印象があって、そうではなくってもっと曖昧だし多様なものだから違う表現もあって良いんじゃないかって時に、もっと以前から使われていた「クィア」って言葉があったことを思い出したのは、東京藝術大学大学院アニメーション専攻の修了生、矢野ほなみさんが中心になって「201Q クィア・アニメーション上映+レクチャー」っておんを7月7日に開催するから。そこでは全世界から集められた性的マイノリティだったりジェンダーだったりといったテーマを持ったアニメーションが上映されて、レクチャーもあって世界のアニメーション作家がどういうスタンスで取り組んできたかが判るみたい。

 っていうかそんなに作られていたくらいに、テーマとしては重要なんだけれども日本からは矢野さん自身の「染色体の恋人」とそれから村田香織さん「女友だち」が上映されるくらいであとは海外から。いや探せば日本の作品もあるだろうから今回は海外作品の紹介に徹したのかもしれないけれど、サブ上映として日本のものだけ集めたコーナーもあって面白いかなあとは思った。でもそれも大変か。いずれにしても矢野ほなみさんという未だそれほど知られてないけれども強い作品を作り出すアニメーション作家が核となり、上映会を開くというのは結構意味がある。これが話題となって成功すればアニメーション作家によるキュレーションが広がって、短編アニメーションが上映される機会も増えるんだけれど。TOKYO ANIMAとか強烈なものばかりではなく、テーマ性で集めていく上映会、もっとあっても良いよなあ。

 ずっとサラリーマンだったので自分では納めたことがなかった国民年金をとりあえず前納してくる。お金が手元にあるうちにやっておかないと、後になって払いたくない気分が出て先延ばしにしかねないからなあ。いつか厚生年金に戻れば良いけどそれもなかなか厳しそう。月曜日なので週1で通っている再就職支援サービスの会社に行ったら、これまでのコンサルタントが異動で変わって新任が来たけど強く何か相談にのってくれる感じでもない。取説向けテクニカルライターの募集とか紹介してくれたくらい。バイク雑誌の版元よりは自分に近いけど、今行くべき道はそっちかというと迷うところ。契約でも社員なら社保は便利。でも……。とは言え他にいろいろ出していたところはほぼ終了。今はとりあえず気鬱を沈めて、それからもらっている話を考えよう。そこから再起が今はベストか?


【6月2日】 i☆Risのパシフィコ横浜決定場面で本当にサプライズだったんだなあと思ったのは、各地の公演を振り返る映像だってことで見せられていたモニターにパシフィコ横浜の文字が映し出された時、メンバーの澁谷梓希さんが半ば立ちすくんで震えていたように見えたからで、キャラ付けとして強気な雰囲気を見せている澁谷さんですら驚かせるならこれは本当にサプライズだったんだろう。いつも自分を整えて見せることに長けた芹澤優さんですら話しているうちに声が震えてきた。驚いたんだろうなあ。飄々としていそうな茜屋日海夏さんも似た感じ。それだけあり得ないと思われていたことだったのか。

 日本武道館でもやっているのにどうして次が予想できないか、って事で言うなら武道館は大人たちに連れていってもらった感じがあったとのこと。それなりにグループを続けて来て、そのあたりでひとつお祭りをってことで与えられたご褒美。それをそつなくこなしたところで自分たちでたどり着いた実感は得られなかったのかもしれない。その後はやっぱりホールツアーが続き、「プリパラ」での舞台はあってもそれはキャラクターを演じてのこと。その「プリパラ」も終わり「キラッとプリ☆チャン」でメンバーはバラバラな役で全員が歌う訳でもない。

 活動はちゃんと続いているけど向かっていく目標がない中で、山北早紀さんがそろそろ良いかもと思っても当然か。そこに与えられたパシフィコ横浜。今回は5thツアーを自分たちで作り上げてきた実感もちゃんと持ってのことだけに、成し遂げてたどり着いたという実感もあったみたい。そこをだから今はしっかりやりきって、埋め尽くされたパシフィコ横浜で到達点を見せてさあ次って意欲を持ってもらえたら、さらに数年を活動していけるんじゃなかろーか。30才になる山北早紀さんをリーダーに歌って踊れるアラサーアイドルユニットがいたって良いじゃないか。応援し続けたい。

 コバルト文庫から「犬恋花伝――青銀の花犬は誓約を恋う――」デビューしたらしい瑚池ことりさんによる集英社オレンジ文庫の「リーリエ国騎士団とシンデレラの弓音」(オレンジ文庫)は、中世ヨーロッパのような風景や支配体制の中、国同士が武力で争う戦いを止めて代わりに騎士たちが、フィールドに入って戦い甲冑の額にはめた石を割り合って勝敗を決めるようになった世界が舞台。とある村では女性も戦士として鍛錬されてたけれど、中のニナという少女は体が小さく剣を振るえず長弓も引けないため、もっぱら短弓だけを手に鍛錬してきた。他の娘たちには莫迦にされていたけれど、腕だけは良く居ればほぼ当てることができた。

 ただやっぱり気弱で、その腕を買われた訳ではなく、メンバーが足りないからと出された大会では転んで対戦相手の餌食に。やっぱり出来損ないと思われていた時、街中で暴走する馬車の車軸を射って救命劇を演じたところを騎士団の青年に目撃され、嫌がっても誘われ連れて行かれた入ったところが騎士となった兄のいる王国騎士団だったから驚いた。過去に自分の危険を兄が守って猛獣と戦い、片目の視力を失ったこともあってニナが負い目を感じていた兄がいて、まともに剣を振るえない自分がいる環境で臆して動けなかったニナだったけれど、他の騎士が彼女を守り、そして攻撃に徹することで勝利を掴む作戦に欠かせない駒となって受け入れられていく。

 誰にだって取り柄はあるし、特徴は武器になるといった話。それでも対策を立てられた時に自分だけで勇気を振り絞って事にあたる大切さも描かれている。世界が戦争をせずゲームで勝負をつけることに納得したなあ、といった気もするけれど戦争で得られるメリットより失うものの方が大きいと気付くきっかけがあったのかもしれない。敵のとてつもなく強い男がとことん傍若無人だったのはもったいないかも。ただの荒くれ男でなく、別に取り柄でもあれば人間味も感じて同情も浮かんだけれど、それではニナたちの正義も霞むから仕方がないか。ニナを見つけた騎士の“正体”も明らかになっていっそう恐縮する二ニナ。紛争の種は未だ残るだけに続きは書けそう。続くかなあ。

 お誘いを頂いて熊谷にある細谷正充さんの書庫を見物に行く。拾い部屋に書棚を収めてそこにもう図書館と言うより書店に近い感じでぎっしりと古今の本が並ぶ。エンターテインメント系が中心で小説に漫画に文庫にライトノベルにポップかカルチャー系も書籍にパンフレットにレーザーディスクボックスまで。ライトノベルなんてたいていのレーベルのだいたいが並んでいる感じで、ブックオフに行くよりも確実に種類がそろっていていつかの何かを探したいと思ったら、どこに何があるかさえ判れば簡単に取り出して確認できそう。自分の家の場合はもう並べることはもとより積むとかいったことすら不可能で、読んでは重ねておきつつ外に出していく繰り返し。シリーズ物の以前のなんて見つけたくても見つけられない。

 それだけの蔵書に加えて毎月、大量の新刊も加わってそれらを捨て図に並べていった書庫を持ってこそできる仕事があって、だからさらなる仕事も舞い込む好循環をどうやって作り上げたのか。それはやっぱり不断の努力なんだろうなあ。部屋を動かず本を積むだけ積んでいった果てに読める環境すら毀損しているが、名乗って良い肩書きでは書評家はないと確信。もちろん毎月の数十冊からポイントを見つけて取り出し読んで紹介しても書評は書評ではあるけれど、フローに過ぎないそんな仕事からストックとなりえる著作なんて生まれないものなあ。以前だったら隣の部屋でも借りようかとも思えたけれど、今の身ではそれも不可能。そんな格差をもうちょっと早く見せつけられていたら、肩書きの維持なんて夢は捨てて真っ当な道を選んでいたかなあ。


【6月1日】 ジェイムス下地さんの黄色いオニツカタイガーが目立った「LUPIN THE VRD 峰不二子の嘘」の新宿バルト9での舞台挨拶では、やっぱりしっかり峰不二子について果たして“母性”はあるか否かといった話に及んで、それを探りに見に行ってくれる人も増えてきそう。インタビューで小池健監督がそうした付加価値について言及したこともあり、試写に続いての鑑賞でいろいろと注意をこらしていたけれど、ジーン少年をホテルにおいて1人出て行くあたりで部屋の扉を閉めた後、なんともいえない表情を見せて立ち止まるあたりに何か、そんな雰囲気を感じないでもなかった。

 部屋の中ではもうあからさまな豹変があってやっぱり峰不二子は悪い女だって印象がぶわっと浮かんだのが、次の瞬間にあれ? やっぱり? なんて気持にもなる。そうした上げ下げやらぶん回しが結構あるし、演じる沢城みゆきさん自身も明快な解説を聞かず自分なりの解釈と音響監督への相談から演じたところがあるみたいだから、そうした迷いだとか揺れの部分も含めて体感し、その上でいったい何が嘘で何が本当か、漂う母性はフェイクかそれとも滲む真実かを探るのがこの場合は良いかもしれない。次にもう1度みたら変わるかも。ただビンカムに対しては徹底的に女で行っていたなあ。あのボディで毒を仕込まれたら誰だって太刀打ちできないよなあ。本能に効く毒。回ったら最後。

 この「LUPIN THE VRD」のシリーズは、もはや声優といっても良い栗田貫一さんのルパン三世を筆頭にして全員がとりあえず声優さんのプロフェッショナルで埋められているけれど、公開となっていく大型の長編アニメーション映画でメインどころを声優さんが演じる機会がグッと減り、俳優さん女優さんの起用が多くなっている傾向に対して声優の上田燿司さんが「期待大の作品ほど、声優は使われなくなってきている。宣伝絡みもあるが、変な声で不自然な演技をするって、本気で起用側に思われている節もあるだろう。型が目立ったり、台本読解が甘かったりの部分も…。先人が積上げた素晴らしい技は継いで行きたい。誰が演るにせよ、これは大事だと思う」とツイートしていてちょっと話題になりそう。

 「攻殻機動隊ARISE」のパズだとか良い感じのおっさん声が出せるし「DOUBLE DECKER! ダグ&キリル」では千葉繁さんばりの叫びが混じったナレーションも行っていたりと芸達者。洋画の吹き替えも多くこなしているから役に合わせた演技ができる声優さんって印象だけれど、そういうひとが嘆くくらいに俳優女優の起用の多さは声優さんたちの意識に何か影響を及ぼしているんだろう。もちろん「天気の子。」には梶裕貴さんとか出演しているし、「プロメア」にだって檜山さん小西さん小山さん新谷さん佐倉さんといった面々が出ているから起用がない訳じゃない。最大のヒット作となる「名探偵コナン」も「ドラえもん!」も「ONE PIECE」も並ぶのはテレビからの声優たちだ。

 ただ、いずれもキャラクターにフィックスされた声って感じで、そこに加わる新キャラクターに話題性のある俳優やアイドルが使われることも少なくない。一方でまったくの新作となった時に原恵一監督も湯浅政明監督も細田守監督も新海誠監督ですら、メイン処に並べるのは俳優だったり女優だったりする。話題性だけで客を呼べる人たちではない新人でも起用される。それはだからやっぱり声の出し方、質の問題なんだろうなあ。プロの声優にできない訳じゃないけれど、やってないしやれないとも思われているのかもしれない。若い人たちだととりわけキャラクター性を出すか、イケボイスに傾くかといった感じ? それでは青春のただ中にある普通の人たちは演じられないって思われているのかもしれない。

 それなら子役だとか若手俳優を起用した方がマッチする、っていうことなら上田さんがいくら嘆いても大人になったプロの声優の起用は難しい。女の子だったらまだ若い声優さんもいそうだけれども可愛い声は得意でも、ストレートに自分を出してそれを絵の上に載せるような感じができるかどうか。そこがちょっと判らない。作られた声よりまっすぐな声を求めるのならそれは俳優女優にはかなわないから。だったらどうする、ってところで可愛い声、起用に演じ分けられる声が求められるアニメの世界はまだまだあるからそこでってことになるのかな。花澤香菜さんでも早見沙織さんでも悠木碧さんでもトップを走る声優さんたちが、ちゃんとトップを張ってるアニメーション映画もある訳だし。そういう棲み分けが声優さんたちにって良いか悪いか。そこは議論が欲しいところだけれど。

 中野でいろいろと状況を伺う。そちら方面がこれからどんどんと伸びていく分野で、関わっていれば3年5年と繋げていけることは承知しながらも、そこに居続ける自身がないというかそれを今の自分がやるべきなのか、といった悩みも浮かんで前向きになれない。それをやるために出たのかとも。出たんだと言い切るには別口のまた魅力的なんだよなあ、収入の面は差し置いて。そちらで生きて行ければ本当に幸い。得意だし。一方の難しいテーマも金融をやりITも見た目には何となく判るから頑張れば得意には出来そう。それだけに板挟みになて揺れ動く。収入も良さそうだし。だからそのために出たのかという問がまた渦巻く。

 ほかにもいろいろと興味深い話は頂いたけれど、自身のシフトがどうにもバックに入っているからなんだろうか、表の舞台をずっと進んできた流れを維持して、前向きに突っ走っていこうとしている動きに乗り切れず、そうしなくちゃという意識はあっても、そうすべきなんだという意欲が浮かばないため、どうしたいんだろうといった空返事ばかりが続く。なかなか恥ずかしい。こういう状況ではまずはシフトをローでも前向きにするために、ニュートラルな状態へと持っていってわかりやすい作業に身を置き、体を動かし頭をリセットしてそこから周囲を見渡し、手を広げていった方が良いのかもしれない。とはいえ走っていく件も惜しい気がするという生煮えな意識もあってまとまらない。カウンセリングでも受けてくるかなあ。

 とはいえ11月24日までには、地に足を着けて手に職を付けなくちゃいけなくなって来た。なぜってi☆Risがパシフィコ横浜に立つからだ。日本武道館を終えてなにかやりきった感があって、それでもホールツアーを頑張ってきたけどどこか虚無感もあったらしいメンバーもいたらしい。でもパシフィコ横浜と聞いて俄然とやる気が湧いたみたいだと、中野サンプラザでのツアーのファイナルでサプライズに情報が出されて、メンバー自身が驚いた後で語った言葉から感じられた。山北早希さんとかもう自分がいる必要があるのかとまで思い詰めていたっぽい。これで28才からさらに先、30才になったってアイドルをやっている理由が出来たんじゃなかろーか。パシフィコ横浜はそれだけの箱。でもまだあるさいたまスーパーアリーナ、そして東京ドーム、さらには紅白歌合戦。そこまで行けるグループなんだからそこまで行ってよ、そうしたら僕も頑張れる。頑張らないと。頑張ろう。



(ACCESS COUNTER '96.07.20)


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