“エリン・ブロコビッチ” ★★
Erin Brockovich
(2000年アメリカ映画)

監督:スティーヴン・ソダーバーグ
主演:ジュリア・ロバーツ、アルバート・フィニー

 

またまたジュリア・ロバーツものを見てしまいました。でも、このジュリア・ロバーツという女優さんは、良い作品に出ているし、どんな女性でも演じきってしまうんですよね。そこが惹かれてしまう理由です。
この映画は、実話に基づいたストーリィとのこと。
2度離婚、3人の子供を抱えながら、充分な学歴も職歴ももたないため定職にもつけず、食費にも四苦八苦しているという女性エリン・ブロコビッチが主人公。
縁ができた弁護士の下へ押しかけ事務員となった彼女は、整理を命じられた書類の中の1枚に疑問をもち、ひとりで調べ始めます。それが何と、3億3千万ドルというアメリカでも最高額の和解金を勝ち取る環境汚染調停事件に発展するとは!
法律の専門知識を全く持たないごく元ミス・コン、元主婦であった彼女が、独力で環境汚染の深層を突き止め、総勢634人に及ぶ原告団をまとめあげたという事実は、もう奇蹟に近いと思えます。“
レインメーカー”のような小説ならありうることですが、実話ということが凄い!
胸元を大きく開き、超ミニのスカートという露出過剰の服装に加え、良識を疑われるような言動をとるエリンですが、ヒンクリーの住民と一心になって大手電力会社に立ち向かう熱意は真摯なもの。高名弁護士など彼女の足元にも及びません。そんな女性をジュリア・ロバーツは見事に演じきっています。エリンを雇い入れ、結局コンビを組むに至った弁護士・エドを演じるのがアルバート・フィニー。人間味があって、良い味を出しています。
結局、エリンが周囲に望んだのは、自分の外見・経歴ではなく、能力そのものを見て自分を評価して欲しいということ。それがすべてであった、と感じます。
余計な脚色、脇道が一切なく、直線的にストーリィは展開します。おかげで、よそ見もできず一心に見ていたため、充実感たっぷりです。スカッとした後味の作品でした。
※本作品にて、ジュリア・ロバーツはアカデミー主演女優賞を獲得。

2000.11.26

 


 

to 映画note Top     to 最近の映画 Index