石村由起子著作のページ


1952年香川県高松市生。84年奈良市でカフェと雑貨の店「くるみの木」を始める。94年2店舗目となるカフェ「くるみの木・フィールデイズ店」を、2004年にはゲストハウス、レストラン、ギャラリーを併設した「秋篠の森」をオープン。

 


   

●「私は夢中で夢をみた ★★
 
奈良の雑貨とカフェの店「くるみの木」の終わらない旅−



 
2009年05月
文芸春秋刊
(1142円+税)

 

2009/06/15

 

amazon.co.jp

専業主婦で30歳だった石村さん、ちょうど京都郊外、といっても生活圏は奈良、というニュータウンに引っ越したばかりの頃。
通りがかりの道端に見つけた作業所として使われていた、白い建物。
その前に咲いている紫陽花を貰いに行ったのがきっかけで、急にとんとんとその建物を借り、その頃何処にも無かったようなお茶と雑貨の店「くるみの木」を開くことになったのだそうです。
それから25年、当初は閑古鳥が鳴くことも多かったその店は、今では開店前に限定ランチ目当てのお客さんが行列を作って待っているという人気店になっているのだそうです。
さらに、10年後に2軒目の店「くるみの木・フィールデイズ店」、20年後にはホテル・レストラン・ショップ・ギャラリーからなる「秋篠の森」もオープンに至ったとのこと。

こんな店が作れたらいいなぁというそんな店、悪戦苦闘、理想と現実の違いに煩悶した時期もあり、最後は旦那さんに泣き付いたこともあるという。
そんな石村さんが、「くるみの木」という店を作って夢を実現するまでの軌跡を語った一冊。

ちょうど読み終えたばかりのモノレールガールズと、お客さまに喜んでもらい、それによって自分もまた喜ぶという思いは共通するところだと思いますが、従業員とオーナーという違いは、そのまま苦労の大きさ、喜びの大きさにも比例するように感じました。

光がたっぷり差し込むカフェ、奈良で採れた野菜のおばんざいが料理の中心という石村さんの店、いかにも居心地良さそう。是非行って見たいなと思います。
さて、そんな機会があるのかどうか、あったとして店に入れるのかどうか。
読み終えた今、本書の題名、いい題名だなと思えます。(^^)

くるみの木・一条店(1984〜)/高松、大阪、そして奈良へ/くるみの木・フィールデイズ店(1994〜2007)/秋篠の森(2004〜)/夢を叶えるための言葉集

   
 → “くるみの木

  


     

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