●「小石川の家」● ★★★ 芸術選奨文部大臣賞受賞 |
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1998年04月 |
幸田露伴、文、玉さんと、小石川の家での3代の暮らし振りを語ったエッセイ。良い本でした。
文章の上手さ云々というよりも、話の中味、3世代の在り方の中に愛情が充ちていて、本来の家族とはこうしたものだったなと、貴重なものを改めて見いだしたような気持ちになります。 家族というものを改めて考えさせられると共に、名文を味わうことのできる一冊です。 |
●「帰りたかった家」● ★★ |
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2000年02月 1997/03/27 |
「小石川の家」の続編。
しかし、前著のような幸田家三代の緊迫感のようなものはなく、思い出語り、といって良いかと思います。ただ、玉さんの後書きを読むと、この書をもって総決算することができた、という印象を受けます。 題名の「帰りたかった家」とは、父親と暮していた家のことを指しているようです。露伴家の奥に住んだ、最初の家の時が一番幸せな時期だったのでしょう。 |