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2.てのひらたけ |
●「フェイバリット」● ★★ |
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2008/04/30
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主人公の城井由真(ゆま)は、もうすぐ29歳という保育士。仕事で挫折し、今は失業状態。 このハツモというキャラクターが断然、魅力。何しろ見合いした相手とのデートに、畳職人の店、蚊取り線香の工場等々、とんでもない場所に平気で連れて行くのですから。 そんなハツモが由真に「彼女になってください」と言い、由真が「はい。よ、よろこんでっ」と答えるところから始まるラブ・ストーリィ。 1.オムライス/2.ポテト/3.青いザリガニ/4.ファイバリット |
●「てのひらたけ」● ★☆ |
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2009/06/15
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山に入り込んで噂に聞く“てのひらたけ”を見つけ食した“僕”は、気分が悪くなり意識を失ってしまう。 残りの3篇は、大切な家族の絆を失い、あるいは失いかけ、あるいは失おうとしている姿と、現実か非現実かは別としてかろうじて再び見い出すことができたという、現実の哀しさとファンタジーな救いを絡ませたストーリィ。 哀しさとファンタジーが入り混じった短篇集。中でも「タンポポの花のように」のエンディングは、特に切なく、愛おしい。 てのひらたけ/あの坂道をのぼれば/タンポポの花のように/走馬灯 |