宮田愛萌(まなも)作品のページ


1998年生、東京都出身。國學院大學文学部卒。2023年女性アイドルグループ<けやき坂〜日向坂46>のメンバーとして活躍。グループ卒業後の2023年に初の小説集「きらきらし」を刊行。現在は文筆家として小説、エッセイ、短歌などジャンルを問わず活躍。


 


                    

「春、出逢い ★★


春、出逢い

2024年08月
講談社

(1700円+税)



2024/09/06



amazon.co.jp

部員少数で部存続が危ぶまれる、都立櫓高校文芸部
新しく部長となった
吉徳紅乃(くれの)は新入部員勧誘に苦戦しますが、思いもよらず新一年生3人が入部してくれ、ホッと息をついたところ。
そこに、新しく部顧問になった
河津先生から、八月に開催される短歌甲子園出場を目指したらどうか、と提案されます。

短歌甲子園は、宮崎県日向で開催される<
牧水・短歌甲子園>と、岩手県盛岡で開催される<全国高校生短歌大会>の2つあり。どうせなら2チームを作って両方に挑戦しようと、紅乃はあと一人部員を獲得するため、突進します。

ストーリーの若々しさ、そして集まった文芸部員たちの健やかさが、何と言っても本作の魅力です。
そしてもうひとつ、高校生たちが詠む短歌(もちろん宮田愛萌さんのオリジナル)を味わえることも楽しい。

二年生部員、女子3人。一年生部員、女子1人&男子2人、そして補欠として参加する三年生の男子1人。彼ら文芸部員たちの気取らない仲の良さは、実に羨ましい。
特に二年、
紅乃、八辻緋南葵(ひなき)、空井朱那(あやな)

スポーツ系の甲子園も良いですけれど、文科系の甲子園も魅力いっぱいです、良いなぁ。
まさに高校青春、清々しい読後感は、是非お薦めです。

※なお、次の作品もお薦め。
村上しいこ「うたうとは小さないのちひろいあげ等、“短歌甲子園をめざす高校生たちの青春小説・三部作”
・映画
恋は五・七・五(ただし、俳句甲子園)

春、出逢い−吉徳紅乃/きらきら光る−藤田いづみ/ことばたち−楢崎佑太朗/想い、つなげて−木虎礼登/空を見上げる−空井朱那/いつもの音−八辻緋南葵

       


   

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